アンチパシー

脚本:森地夏美 演出:三木琴絵
作画監督:劉文慧/渠逸辰/吉田雄一/近藤瑠衣 総作画監督:小島隆寛

★あらすじ

下町エリアでコエモンを追跡中、またもタクティクスとの競走となったトモロウ達。
結果はコエモンを先に倒したホタルコによってタクティクスの勝利となりましたが、
それはマコトが巻き込まれた子供二人を助けて出遅れたためでもありました。
しかもその二人、ホタルコの弟妹だったのです。

弟たちに押し切られる形で、実家にてマコト達をもてなすことになったホタルコ。
彼女の家は意外にも、下町エリアの庶民的なお好み焼き屋でした。
彼女は飛び級で大学に進んだもののシャコモンが生まれた経緯でドロップアウト、
タクティクスに拾われ家に仕送りをして過ごしていたのです。

そんな中、食材泥棒の常習犯・バーガモンが出現。ホタルコの家を襲います。
追撃する中、わずかながら心を通わせるマコトとホタルコでしたが
ミラーワールドで待っていたのはもう一体のデジモン、ば〜ぷモンでした。
共生関係にある二体の前に、ナイトキロプモンは苦戦を強いられてしまいます。

これを救ったのはホタルコでしたが、彼女の態度は一変していました。
彼女はマコトが恵まれた環境に生まれながらそれをみすみす捨てて逃げ出し、
そのうえ仲間に頼り切って生きている甘えん坊だと思い込んでしまったのです。

二体のデリートだけはされなかったものの、彼女からの敵視は激しくなる一方。
罵倒を秘めるマコトの心には、なにが去来していたのでしょう。
 
 
 
★全体印象
 
17話です。
予告から予想された通り、今回はホタルコの掘り下げ回となりました。
これまた予想通り、彼女の家は下町エリアの庶民的なお好み焼きだったわけですね。
まだ幼い弟妹が二人もいるし、生活は楽じゃなさそうですが。

ホタルコについては後に譲るとして、今回はその彼女とマコトが距離を縮めるどころか
ますます遠ざかってしまうという流れになっていました。
あの通り決して裕福とはいえない家に生まれ、チャンスを掴みながらそれも奪われ、
家族のもとに帰ることもできず毎日気を張って生きているホタルコにとって、
マコトの生き方はヌルく見えて仕方なかったのかもしれません。

ですがマコトにとっては、それこそ言いがかりでしょう。
そもそも視聴者たる私たちだって、彼がなぜ良家の立場を捨てねばならなかったか
詳しいことは何も知りません。でも、覚悟をもっての決断だったとは思えます。
あの歳で異常にしっかりしているのも、その覚悟のおかげかもしれないのです。

でもそのマコトの方が周囲を見る余裕があり、ホタルコの弟妹を助けているし
会ったばかりのホタルコの母を思って帰りがけにわざわざ鹿沼家へと寄り、
片付けを手伝うなどの思いやりを保っていたりします。
本当にあの家に寄り添えていたのはどちらか、問いを投げかけてくるお話でした。

脚本は森地夏美さん。本作では:やゴスゲ以上に打率が高いです。
演出は3話以来となる三木琴絵さんが担当。
ローテーションはもうすっかり固まってる感じですけれど、そう見せかけて
急にゲストスタッフや新顔が入ってくるかも知れないので油断禁物ですね。
 
 
 
★キャラなど個別印象
 
 
・トモロウ組

 今回もサブ担当。出番的には前回よりありますが大半コメディパートでした。
 ゲッコーモンを抑えるトモロウの手つきがもはやだいぶ手慣れた感じです。
 抑え切れてはいませんでしたが。
 
 
・レーナ組

 こちらもサブ担当。前回目立った分、トモロウ組よりさらに抑えめです。
 店屋で終始固まったままのプリスティモンが可笑しい。
 
 
・キョウ組

 伽藍堂で後方待機です。トモロウ達に「食料泥棒」の案件を伝えてきました。
 側には当然ながら店主であるマキもいますが、吉村の姿はありません。
 まあ、あの爺さんも年中無休で入り浸るほど暇ってわけじゃないのでしょう。
 外でボーッとしているだけなのかもしれないけど。
 
 
・マコト

 相変わらず歳の割にキツい言葉投げかけられすぎな子。
 言う側も相手が十歳ってことをもう少し考慮してあげてほしいもんです。

 コエモン追跡中に通りがかったホタルコの弟妹を助けたことが、今回のキッカケでした。
 これはホタルコとの見えているものの違いを示していた重要な要素なのですが、
 普段からそういう癖をつけているであろう彼ならでな面もあるでしょう。

 ホタルコについては思った通りというべきか、あまり良くは思っていなかったみたいです。
 といっても漠然と「クールで少し怖い人」ぐらいのイメージだったのでしょうけど。
 出会ってすぐケガの手当てをしてもらったことも印象の緩和には繋がっていたはず。

 それが今回、いろいろ知ったことで彼女にも事情があり、家族のため努力もしていると
 強い敬意を払うようになったわけですね。たぶん、それは今後も変わらないと思います。
 だからこそ自分の出自を明かす気にもなったのでしょうけど、それは逆効果でした。
 彼に落ち度があったとすれば、距離を急に詰めようとしすぎたことかもしれません。

 でもホタルコに突き放されてなお、彼が足を向けたのはその実家でした。
 ショックを受けていても、彼には被害に遭った鹿沼家を思いやることができたのです。
 ホタルコ達の方が力は上ですが、これではどっちが家族かわかりません。

 戦いぶりや母君の言葉から、ホタルコが今まさに無理をしていることは悟ったはず。
 この先ホタルコの誤解を解き、手を取り合える日は来るのでしょうか。
 
 
 
・キロプモン → ナイトキロプモン

 マコトの咄嗟の指示を受け、体当たりで鹿沼長男と次女への被害を防ぎました。
 活躍の中ではここがハイライトだったと思われます。
 演出もあっさりとは済ませておらず、印象付けるようなカットを作ってます。

 後半のバトルでは、息の合った二体を相手にあまり良いところを貰えてません。
 二体まとめて圧倒してのけたティロモンとの差が出てしまってはいます。
 もともと戦闘以外の方が得意なので、ある程度仕方ないところですが。

 ラストシーンでは、マコトの表情を見て非常に思うところありそうでした。
 マコトの表情がどんな風だったか、知っているのは彼だけです。
 私たち視聴者は想像するしかないのでしょう。
 
  
  
・ホタルコ

 今回でいろんなことがわかりました。
 頭脳明晰さから飛び級で大学に入ったものの、シャコモンが生まれた際の事故で退学し
 タクティクスに拾われるも規律のせいで家に帰れない日々が続いているようです。
 実家に戻ったのが久々であることは、弟妹らの反応でも明らか。
 自分が何をしているのかは、まだ打ち明けられていないようですが。

 14話でライトの作戦に異議をとなえたのも納得ですね。あんな幼い弟妹がいるのですから。
 つい二人と件の兄弟を重ねてしまい、あれでは餌にならないと苦言したのでしょう。
 ライトには一蹴されてしまいましたが。そりゃ彼に相談なんてできませんよね。

 そんなライトに比べ、マコトの方がよほど好感が持てた瞬間があったのは間違いなさげです。
 それは、いっとき見せた表情と口調からも間違いないでしょう。
 マコトが有能であることも認めていましたし。

 でも、彼がシャングリラエッグ出身と知ってからはその好意が反転してしまってます。
 明確に語られてはいませんが、彼女もあの場所を目指していた可能性があるんですよね。
 たとえば8話で語られたように、成績優秀な者は明確に有利になる社会ですから。
 でも色々あって叶わず、ここまで来てやっと手が届きそうなところまで来たはず。

 そんな上澄みの環境を自分から捨てたマコトが、彼女には理解できなかったのかも。
 しかも、彼のことを今でも仲間に頼り切りの甘ちゃんだと思い込んでしまってます。
 実際のグローイングドーンが持ちつ持たれつ、互いに支え合う間柄だと確かめもせず。
 マコトがいないと苦労しそうな局面なんて、視聴者的にはそれこそ山ほど思いつくのに。

 しかしながら上に書いた通り、私たちも彼女もマコトがあの金の卵を出ることになった
 その経緯を知りません。なんなら彼の家も親のことも知りません。
 彼が親にどんなふうに扱われたかが明かされたとき、彼女は同じ態度が取れるでしょうか。
 むしろさらに過酷な現実を知ることになりはしないでしょうか。

 14話の件と今回の弟妹の件、これも尾を引いてる気がします。
 もし弟や妹、母が事件に巻き込まれたり、あまつさえ餌にされそうになったりしたとき、
 彼女は「冷徹」でいられるでしょうか。それとも……

 彼女とシャコモンのあの強さは、多くを犠牲にしているからこそ成り立っている。
 そのことがどうやら確実だと分かっただけでも、今回は収穫がありました。
 でも、今のままだと早晩に限界が来てしまいそうですね……

 というか、マコトの出自を知らなかったとはちと意外ですね。調べをつけてるとばかり。
 案外、マコト自身のドラマにも彼女がトリガーとして関わってるかもしれません。
 気になってマコトの過去を洗った結果、なんらかの事実に気づいたりとか……?
 
  
 
・シャコモン → ティロモン

 今までを取り返すかのようにメチャメチャ喋ってました。
 本人に似てマジメな性格であることは、その言動からよくわかるようになってます。
 でもその殻は、相方であるホタルコの心理状態にも関わりがある気がしてなりません。
 生まれたときのホタルコの状況が気になりますね……

 後半ではティロモンとして、改めてその強さを見せつける形になっています。
 一体で複数を圧倒した戦いぶりは、マコトを驚愕させるほどのものがありました。
 映像作品では史上最強レベルに描かれたティロモンでしょう。

 でも凶暴なその姿は、ホタルコの剥き出しの攻撃性をも示しているのかもしれません。
 近寄るものすべてを噛み砕き、獲物を一直線に狙うハンターとしての。
 ひいては、ハンターになろうとしている足掻きの。

 もしホタルコが心の赴くまま、家族のために心の飛翔を遂げることができれば。
 彼女もまた、より自由で闊達な姿を得ることができるようになるのかもしれませんね。
 
  
 
・ライト

 頼りにならない同僚。
 ホタルコから連絡を受けていましたが、彼女に失態があったかどうかを気にするだけで
 彼女自身のことは心配していない風でした。ホタルコも経緯は一切話してません。

 まあ、単なる仕事仲間であればプライベートを共有しないのは常識ともいえます。
 彼ら、互いにそれ以上の感情は今のところ持ち合わせてないようですし。
 変に取り繕わず欺瞞がないだけ、彼の場合はいっそまだマシかもしれませんね。
 
 
 
・バーガモン&ば〜ぷモン

 今回のメインエネミー。それぞれ食物型、突然変異型に属します。
 サポ主不在の野良ですが共生関係にあり、バーガモンが食材を盗んできて提供、
 ば〜ぷモンが見返りにe-パルスを与えるという形で生活していました。

 バーガモンはなかなか頭も回るのか、海の近くにあるミラーワールドの入り口から
 ボートを使って下町エリアに入り、食糧を盗み出していたようです。
 一度に大量じゃないのは、そもそも運べる量に限界があったからですね。

 攻撃においては前者もさることながら、後者の骨攻撃が厄介です。
 ば〜ぷモン自身に必殺技はありませんから、設定画からの連想ですね。
 かなりの大きさなので当たると痛そう。

 共生関係とあって連携もかなり良く、ナイトキロプモンだけでは対抗できてません。
 しかしティロモン相手にはほとんど良いところがなく、KOされたあげくに
 デリートされそうになり、必死で詫びる結果となっています。
 誰かを困らせる悪意はなく、あくまで生きるためにやっていたようですね。

 結果的にはデリートされることなく、幼年期の姿でマコトに託されました。
 ただしサポタマは持ち去られたため、グローイングドーンは骨折り損となってます。
 あんまり稼ぎにはならなかった気はするけど。

 この二体の関係もまた、ホタルコの環境の暗喩かもしれません。
 共生関係として「餌」を提供しているけど本当にそれだけで良いのか、
 生活の糧だけを与えていれば良いというものではないのではないか? という。

 バーガモンの中の人は齋藤彩夏さん、ば〜ぷモンの中の人は浦和めぐみさんです。
 齋藤さんは「ゴーストゲーム」に複数の役で出演しているほか、
 「デジモンアドベンチャー:」では同じバーガモンを演じていいます。もはや専属。
 浦和さんは言わずと知れたシリーズ常連。「ゴーストゲーム」では、48話で披露した
 ゲレモン役での怪演が印象的でしたっけ。
 
 
 
・コエモン

 下町エリアで暴れ回っていた成長期のデジモン。未登場ですがサポ主もいました。
 詳細は不明ですが、タクティクスが出張るぐらいだからだいぶ悪さをしてたのでしょう。
 素早さはかなりのものでしたがホタルコ組の追撃を受け、デリートされてしまいました。
 成長期であることと、素早さが身上であるところから防御力は低かったようです。

 その死が顧みられることはありませんでしたが、直前に起こったことは
 今のホタルコとマコトの違いを示す要素として極めて重要だったといえるかもしれません。
 マコトはコウ達の危険を察知して優先し、ホタルコには標的しか見えてませんでしたから。
 
 中の人は津村まことさん。「ゴーストゲーム」登場時と同じですね。
 あっちとは扱いが天地ほども違うけど。
 
 
 
・鹿沼ナギサ

 ホタルコの母。前髪がよく似てます。
 以前は二人でお好み焼き屋「鹿沼」を切り盛りしていたようですが夫が夭折したらしく、
 母子家庭の環境で3人の子供を支え続けてきたようです。
 彼女の前では、ホタルコも普段と違う柔らかい表情を見せていました。

 そのホタルコのことは、言えないような危険な仕事をしているのではと気づいてるらしく
 本人の前では深く追求しなかったものの、内心非常に心配していたっぽいです。
 破損した店の様子と突然いなくなった娘という状況を受け、片付けるのも忘れて腰を下ろす
 憔悴したその様子から、かなりの心労を抱えているのは間違いなさそうですね。

 「同僚」であるマコトのことはしっかりしたその性格から相当に見込んだようで、
 去り際の彼にホタルコのことを託していました。
 彼女がすぐ無理をする性格だということは、母親である彼女が一番知っているのでしょう。
 このことは、いずれホタルコ自身にも伝わるのでしょうね。

 中の人は金月真美さん。
 往年の名作「ときめきメモリアル」のメインヒロイン、藤崎詩織役として一世を風靡し
 長らく語り草となった方です。デジモンシリーズには初出演。
 ナギサさんは旦那とどんな出会いをしたのでしょう? つい想像しちゃう配役ですね。
 
 
 
・鹿沼コウ&アオ

 鹿沼家の長男と次女。同じ歳の頃に見えますから双子でしょうか?
 ホタルコとは相当歳が離れてるように見えますし、遅れて授かった感じですね。
 7〜8年前でしょうか? その時点では旦那さんもまだ健在だったことになりますね。
 ホタルコにはアオの方がよく似てるように見えます。妹ですからね。

 まだまだ無邪気な年頃&デジモンを知らないとあって、ホタルコばかりでなく
 トモロウ達まで苦慮させていますが、捻くれたところのない良い子たちです。
 ホタルコも、二人を助けたことについては素直に礼を述べていました。
 この二人、母親ともども今後もホタルコのドラマに関わる重要なカギになりそうですね。

 コウの中の人は角倉英里子さん、アオの中の人は蜜蜂ほのかさんです。
 どちらもモブ役として以前のシリーズに出演経験ありみたいですね。
 
 
 
・ED

 今回のラストカットはもちろんマコト&キロプモン。
 ただし情報によるとこの二人のバージョンは、14話ですでに披露済みだったみたいですね。
 配信を再確認してみたので間違いありません。
 担当回でなくてもちょくちょく変わる、ってことでしょうか。
 
 
 
★名(迷)セリフ
 
 
「どうやら標的は同じみたいね。ま、あなたたちなんて眼中にないけど!」(ホタルコ)

 コエモンを追うマコト組を妨害して。示唆的です。
 
 
「目標設定が甘いのよ。だから目の前の標的をみすみす取り逃がす…… !?」(ホタルコ)
 
 こちらも、そのまま反転する形で跳ね返ってきそうなセリフ。
 事実、彼女は後ろで何が起きているのかこの瞬間まで気づいてませんでした。
 
 
「調べたいこと? なんかミスしたんじゃないだろうな?」(ライト)
 
 通信にて。言外に「面倒はごめんだぜ」と言ってるように聞こえます。
 ホタルコも彼のことは全くアテにしておらず、一人でなんとかする気でした。
 君らさぁ……
 
 
「……さっきは、二人を助けてくれてありがとう。
 この礼は後日するから、今日はこれで」(ホタルコ)

 
 実直な謝礼。素の真面目さがよく出てます。
 しかし、このまま終わりとはいきませんでした。
 
 
「最悪の失態だわ……」(ホタルコ)
 
 実家へ連行(?)されてゆくマコトと、弟たちの背中を見ながら。
 いろんな意味に取れそうなセリフです。
 シャコモンの心配そうな表情が印象的。
 
 
「タスケテ……」(プリスティモン)
 
 コウとアオに弄ばれながら。(語弊)
 キロプモン共々、こういう状況には慣れていないみたいですね。
 なお、ゲッコーモンの存在はトモロウがなんとか隠し通しました。
 お好み焼きは食われた。
 
 
「仲がいいんですね。なんだか羨ましいな……」(マコト)
 
 弟たちに優しい言葉をかけるホタルコに。彼女も満更じゃなさそうでした。
 でも何か引っかかるセリフですね。キミ、実家で何があったの????
 
 
「ちゃんと言わなくていいの……?」(シャコモン)
 
 母を上がらせ、ひとり洗い物をするホタルコに。
 ホタルコとしては退学になって夢を諦めざるを得ず、そのうえ危険の伴う仕事とあって
 これ以上母や家族に迷惑をかけたくはないから事情を話していないわけですが、
 後のセリフ通り隠し通すにもおのずと限界があるでしょう。

 このシャコモンの言葉は、そのままホタルコの心情を代弁するものですね。
 いつかは話さねばならない。でも、向かい合うのが怖いのかもしれません。 
 
 
「行きましょう!」(マコト)
 
 バーガモンが逃げた直後、ホタルコの手を取って。
 初めてリードを取った瞬間です。いずれにせよ、このまま放ってはおけません。
 パニックを起こしかけていたホタルコも、これで肚を決めました。
 
 
「ぼく、少し前までシャングリラエッグで暮らしてたんです。
 いろいろあって逃げ出して…… そんなとき、キョウさんとレーナさんが助けてくれて……
 だから、目の前で困っている人がいたら、助けてあげたいんです……!」(マコト)

 
 敵同士なのに、どうしてそこまでしてくれるのかとホタルコに聞かれて。
 本人は当然のことを言っているつもりなのでしょうけど、これが逆効果でした。
 事実、ホタルコの方は言葉を失うほどの衝撃を受けてしまってます。

 そこに気づかないのは、やっぱり生来の育ちの良さから来る善性ゆえなのでしょうか。
 でも、それって彼のせいなんですかね……
 
 
「お仲間が助けてくれるって……?
 ホント、甘っちょろくて……大っ嫌い」(ホタルコ)

 
 突然の豹変。マコトも思わず息を呑んでいます。
 
 
「ごめんなさい、ホタルコ! パートナーとして、無様を晒してしまった!」(シャコモン)
「いいわ! 仕事で返してもらうからっ!」(ホタルコ)

 
 ば〜ぷモンから脱出した直後のやり取り。
 似たもの同士だなぁ、と感じさせられる一献です。
 
 
「いい加減にしてッ!
 勝手に同情して、勝手に情けをかけて……その上から目線が一番ムカつくのよ!
 生まれた時から恵まれてるくせに、ろくな努力もしない、
 他人にやすやすと背中を預ける人なんかに……私は負けない!
 私が信じるのは、私だけッ!!」(ホタルコ)

 
 ば〜ぷモンたちのデリートを止めようとしたマコトに。
 つまり、彼女はこのセリフと逆の生き方をしてきたことになるんですね。
 血の滲むような努力をしなければ居場所などなく、自分だけしか信じられない世界。
 あるいは、クリーナーになる前にも何かあったのかもしれません。

 ですが、個々がしっかり自立した上で他者を信頼してこそできることもあります。
 今のままでは、彼女たちは完璧という殻を打ち破れないかもしれません……
 
 
「これで貸し借りは無しよ。次会ったら容赦しない……!」(ホタルコ)
 
 あまりにも冷徹、なようでいてマコトの流儀は守ってくれました。
 とはいえ、これはより冷酷になるためのケジメみたいなものでしょう。
 次にまみえた時が怖いですね……
 
 
「マコトくん!
 ホタルコのこと、よろしくね。何かあったら教えて。
 あの子、ひとりですぐ無理しちゃうから……」(鹿沼ナギサ)

 
 去り際のマコトに。
 急に戻ってきた彼と帰ってこない娘から、何かあったと察したのかもしれません。
 母の勘、というやつですかね。

 状況から一件の後、ホタルコが寄りもせずにチームへ戻ったことがわかります。
 心配をかけたくないと思っているはずなのに、店の惨状を見て案じているであろう
 母親を安心させてあげることも忘れてしまったのですね。

 一方、あんなことがあったのにマコトはそんなホタルコをフォローまでしてました。
 キミ人間できすぎてない?? スカイライダーか何か??
 
 
 
★次回予告

 次はライトとトモロウの話でしょうか。でも何か見覚えのない人がいますね?
 相方はコマンドラモンでしょうか。クリーナーと考えるのが自然ですが……
 もしかしてタクティクスを抜けた口、とか? 気になりますね。