消エル教室

脚本:山崎亮 演出:ましろ
作画監督:山下梢/中野彰子/吉田雄一/酒井夏海
総作画監督:浅沼昭弘

★あらすじ

着替えを取りに家へ戻ったトモロウは、かつて助けた篠宮ヒトミに再会します。
彼女によると最近、クラスの成績上位者が軒並み行方不明になっているとのこと。
そのうちの一人、遠野アコはヒトミの友人でした。不審を募らせるトモロウ。

そこへ突然、アコ本人から助けを求める連絡が入るのですがこれはフェイク。
学校に潜む何者かが、ヒトミを騙すために仕掛けた罠でした。
ヒトミとこれを追ったトモロウは囚われ、ゲッコーモンは一方的に殴られます。

絶体絶命へレーナ達が助けに入ったとき、敵が正体を現しました。
ミミックモンです。コイツが成績上位者たちを次々と攫って体内へ閉じ込め、
今またトモロウとヒトミをも捕まえてしまっていました。
戦いはミラーワールドへなだれ込みますが、敵は捕獲した人間のe-パルスで
強化・巨大化を遂げており、外からの攻撃では歯が立ちません。

状況をひっくり返したのは、中にいたトモロウでした。
彼の膨大なe-パルスを吸いすぎて制御できなくなったミミックモンは自滅し、
被害者たちもなんとかe-パルスを吸い尽くされずに済んだのです。

が、ミミックモンの幼年期は国民保護省が連れ去ってしまいます。
ミミックモンを産み出してしまったサポ主も半ばは被害者でしたが、
もっと上を目指してシャングリラエッグに行きたい一心から起きた事件で
自分のことしか考えていないとわかり、トモロウの心には虚しさが残ることに。

ここは自分の居場所ではない。
トモロウは学校に背を向け、再びレーナ達のもとへと戻ってゆくのでした。
 
 
 
 
★全体印象
 
8話です。あのヒトミの再登場回でもあります。元気そうで何より。
学校が舞台という以外予想がつかなかった回ですが、蓋を開けてみれば
本作におけるデジモンの立ち位置と社会構造を改めて浮き彫りにする回でした。

その象徴が、ある意味すべての元凶である疋山ハジメです。
彼はシャングリラエッグに行きたい=理想的な自分を叶えて上級国民になりたい、
と熱望しており、自分より成績が上の五人を排除したいほど妬んでいました。
その必死すぎる想いが、相応の能力を持つミミックモンとして具現化してしまったのです。

デジモンが現れる条件は人の願いの種類や想いの強さによって変わり、それゆえに
進化した状態で現れるケースがあることもハッキリしました。
アスタモンあたりもあの姿で現れ、性格も遊狩に準じた外道になったのでしょう。
パンダモンはどういう経緯で生まれたのかな?

国民保護省はデジモンを「バグ」と断定、徹底排除する姿勢でいます。
これは、キョウが目指すものと真っ向から対立する世界。改めて強調されてました。
でも、今は向こうのほうが立場も力も圧倒的に上。
それは、トモロウを制止するレーナの態度からも明らかです。

トモロウは事件の一連から何とも言えないやり切れなさを感じることとなり、
学校という場所に息苦しさを感じてハッキリ訣別の意を示していました。
デジモンの主役でこの立場を取る人物は初めてですね。本作の場合無理ないけど。

脚本は山崎亮さん。「ゴーストゲーム」や「逃走中」にも参加していた方です。
「ゴーストゲーム」での担当は22話のピロモン回、28話のアシュラモン回、
それに43話のアイズモン回ですね。「逃走中」の担当回も少ない模様。

個人的には、まだちょっと作風が掴み切れてません。
ただ今回のお話について言えば、取り立てて悪いところはなかったと思います。
要素要素ではちょっと「クロスウォーズ」58話を思い出したりもしましたけど
別にこれは問題じゃありませんものね。

演出には「ましろ」という謎のお方が登板しています。
調べてもにじさんじとプリキュアしか出てこないんですが一体何者?

作画は相変わらず良いですね。
原画メンバーに見慣れた名前もありますけど、大勢の中の一人という感じ。
 
 
 
 
★キャラなど個別印象
 
 
・トモロウ

 というわけで、中卒がほとんど確定してしまった人。
 本作の社会では現代以上に「落伍者」として扱われそうな立場です。
 別にまだ「この落伍者が!」とベタな罵倒をしてくる手合いは出てきませんけど。

 そういえば彼、一話の段階まで会ったこともなかったヒトミ以外は誰ひとり
 「一体どうしたんだ?」「今どこで何してる?」って連絡してこないんですよね。
 本来ならヒトミより距離が近かったであろうクラスメイトからさえ。
 それだけ彼が学校で浮きまくってたってことなんでしょうけど。

 その異端ぶりをある意味最大限示したのが、後半の逆転劇です。
 仮にも成熟期であるミミックモンが自滅してしまうほどの量を送り込んでも、
 本人はピンピンしてたばかりか、さらにゲッコーモンへe-パルスをあげてます。

 これはもはや、異常としか言いようのないレベルでしょう。
 彼自身がその気になったら、とんでもないデジモンを具現化してしまうか
 ゲッコーモンに恐ろしい進化をもたらしてしまうかもしれません。
 すでにその兆候は3話で現れていますし。

 下手すっと国民保護省から、危険人物として隔離されかねません。
 兄アスカはそれを避けるために、トモロウをキョウに預けようとしたのでしょうか。
 でもアスカのe-パルスを内包したサポタマは向こうの手元にあるわけだし、
 そこから情報を掴んでるのならとっくに動きがあってしかるべきですので
 ひとまずその線は薄いかもしれませんね。

 まあ、まだなんとも言えません。
 彼のe-パルスが物語のカギになり得ることは間違いないと思いますけど。 
 
 
 
・ゲッコーモン

 成熟期進化が9話以降と確定してしまった人。
 これは、ギルモンを超えてシリーズ最遅記録です。まさかここまで遅いとは。
 その代わりと言っちゃなんですが格上食いも多いんですけど。

 本編では、序盤から空腹を訴えていました。
 そこから大して補給もできないまま事件に巻き込まれた感じなので、
 レーナたちが来たころにはだいぶグロッキー状態になってます。
 後半まで見てゆけば、それが後半のための布石だということがわかる仕掛け。

 逆転までは孤軍奮闘が目立つ流れだったのですけど、
 以後はトモロウと一緒に見せ場をほぼ全部持ってゆきました。
 すわ成熟期進化かと一瞬思いましたけど別にそんなことはなかったぜ。

 これはもう、年末に成熟期進化を持ってくると見て間違いないでしょうね。
 どんな姿になるのか、今から楽しみにしておきます。
 状況としては大変なことになってそうですけどね……
 
 
 
・レーナ

 マキの情報を見て、マコト組と共に別ルートでミミックモンを追っていました。
 当初は正体不明ということで発見については完全に丸投げだったのですけど、
 何とか探り当てています。トモロウとヒトミが先に襲われていたことで、
 異変を察知しやすかったのかもしれません。
 
 
 
・プリスティモン → ウルヴァモン

 レーナと共に切り込み役として活躍しています。
 追撃中、隔壁を持ち上げてマコトとキロプモンが通れる隙間を確保するなど、
 仲間のフォロー役としても貢献しています。
 いかんせん敵が強化されすぎていて、本格バトルでは翻弄される場面が多く
 途中からはほぼ見ているだけになっていましたけれど。

 よく考えてみたら、ちゃんと決め手を取った相手がいませんね。
 2話のキノコ団も脅して追い払っただけで、倒したわけじゃないし。
 ただ本作の場合はチームで戦うと言う色もかなり強いので、存在感がないかというと
 別にそういうわけじゃないのですが。
 
 
・マコト

 今回は(今回も?)敵がちょっと強すぎる感があり、分析をしたとしても
 それだけでは打開策を見つけられないパターンに嵌っていたと思います。
 わかったところでどうにもならないことってあるし。

 そろそろ彼らの掘り下げも欲しいところですね。
 今はまだ世界観の確立に尺を使うべき時期なのかもしれませんが。
 
 
 
・キロプモン

 ミミックモンへ果敢にパラライズエコーを仕掛けていました。
 健気ですが、とうとう全然効かないケースが出てきてしまいました。
 やっぱり、ある程度以上力の差があると効かなくなっちゃうんですね。
 ナッパに餃子の超能力が効かなかったようなものかな。

 こうなると戦力増強のためにも進化が期待されるところなんですが、
 トモロウ達がこの調子なのです。
 こっちの成熟期進化はいつになることやらわかりませんね。
 フツーに年明けへズレ込みそう。
 
 
 
・キョウ&クーガモン

 今回はお休み。レーナ曰く充電日だそうです。
 ニリンソウに関してはファミリーで分担することになったんでしょうけど、
 具体的にはどうやるんでしょうね。
 
 
 
・マキ

 レーナ達に正体不明の賞金首としてミミックモンを紹介してました。
 この段階では名前さえわかってませんが、レーナは果敢に請け負っています。
 
 
 
・ヒトミ

 3話以来の登場。ちゃんと喋るのは1話以来です。
 見たところ後遺症もなく、元気に過ごしているみたいですね。
 今回またまたe-パルスを吸われましたが、1話時点に比べて徐々に吸われる形だったので
 一日安静にしてれば回復する程度の症状で済んだみたいです。

 彼女、自分を助けたのがトモロウだと認識してたんですね。
 家を訪ねたのは、頼れるとしたら彼だという直感に基づいてのことかもしれません。
 カンが鋭いだけでなく、結構行動力もありますね。

 一方で友人のタイミングが良すぎる通信を真に受けてホイホイ罠へはまりに行ったり、
 いささか迂闊なところも目立っております。
 まあ警戒してたとはいえ、トモロウも同じ轍を踏んでしまっていますけど。

 今回でいちおうセミレギュラーに昇格でしょうか。
 デジモンのことも知ったし、今後もなにかと関わってくるかもしれませんね。
 体制側でもクリーナー側でもない一般人目線も必要ですし。
 
 
 
・ミミックモン

 成績上位者五人を拉致監禁していた、成熟期の突然変異型デジモン。賞金30万。
 トモロウが在籍していた学校のサーバーに潜み、暗躍を繰り返していました。
 ミミックというと宝箱の姿が有名ですが、こちらは檻のような姿をしています。
 本来の設定に則るかぎり「罠」がモチーフなのは変わりないですけど。

 あらすじの通り、疋山ハジメのe-パルスに反応していきなりこの姿で現れました。
 彼の妬みの感情を感知し、これを解消するための能力を持って生まれたようです。
 なにげに、主役以外からデジモンが生まれるシーンが描写されたのは初めて。

 目的を達成することしか頭になく、妨害するのであれば誰だろうと容赦しません。
 サポ主であるはずのハジメもミミックモンを止めようとした結果、他の被害者同様
 その体内に閉じ込められてしまいました。
 さすがにe-パルスまでは吸ってませんでしたけど。まぁ当然と言えば当然か。
 サポ主自身のe-パルスを吸い取るなんて、本末転倒以外の何者でもないですからね。

 前半の段階でもゲッコーモンを一方的に翻弄するなど剣呑な存在でしたが
 なにしろ五人、ヒトミを入れれば六人ぶんのe-パルスを吸収しているので
 成熟期にもかかわらず手のつけられない強さになってしまっています。

 その必殺技「デッドショット」は本来見た目ほどの威力はないという設定でしたが、
 最終的には発動すれば着弾箇所一帯を吹き飛ばすほどの威力になっていました。
 捕まえた人間たちのe-パルスを利用することで、威力を補っていたようですね。

 ただし、それは発動すればの話。
 トモロウのe-パルスを取り込んでしまったことでエラーが起こってしまい、
 これに気づいたトモロウによってさらにe-パルスを注がれて制御不能状態へ陥り、
 ついには自滅。ゲッコーモンに無力化される結果に終わっています。

 単に量の問題じゃなく、トモロウのe-パルス自体がヤバかったのでしょうか?
 こればかりはまだ推測材料が少なすぎる要素なんですけどね。
 
 
 
・クラモン

 ミミックモンが退化した姿。いわゆる目玉つながりですね。
 その目玉以外に元の面影はほとんどなく、トモロウたちによって確保されましたが
 ちょっとした気の緩みから逃げ出してしまっています。
 しかし、それがかえってこの存在の運命を決定的に変えることとなってしまいました。
 
 
 
・疋山ハジメ

 ミミックモンのサポ主。
 ただし明確に自分の意志でこれを生み出したわけではなく、言うなれば事故でした。
 彼の妬みの感情がネットワークに反応し、ミミックモンが生まれたのです。
 いちおう止めようともしたみたいなんですが、結果は上の通り。

 その後はミミックモンの中で許しを乞うようなつぶやきを繰り返していましたが、
 トモロウに投げた言葉は自己弁護に終始するものばかりでした。
 巻き込んだ他の生徒への罪悪感や引け目が全くないとまでは思いませんけど、
 それ以上に事件を引き起こしてしまった自分の今後を案じる保身的な気持ちの方が
 明らかに強い描写になっているんですね。

 この他責的な傾向は事件が解決した後でさらに顕著になっており、
 シャングリラエッグに登り詰めたいという欲望というか上昇志向というか、
 そういったもので頭の中が凝り固まっている印象しか得られませんでした。
 ある意味、ミミックモンはこの人物の心理を忠実にトレースしていたのでしょう。

 彼のこの態度には、トモロウも冷ややかな視線しか送っていません。
 もう少し殊勝な態度を取っていたら違ったでしょうに。

 中の人は小野将夢さん。
 「ゴーストゲーム」ではフライビーモン役として出演していました。
 守備範囲では他に「ワールドトリガー」の隠岐孝二なども。
 
 
 
・芹沢ユウト

 ハジメのクラスで成績トップを収めていた人物。
 本編冒頭でミミックモンに排除対象として認定され体内に閉じ込められたあげく、
 e-パルスを吸われてパワーアップに利用されるという散々な目に遭っています。

 性格に関しては詳細不明ですが、いかにもなガリ勉タイプという感じ。
 あとはちょっと気弱、といったところでしょうか。
 ガリ勉キャラにはありがちな設定ですね。

 中の人は辻史人さん。声優としてはどうやらまだデビューして間がないようです。
 これからに期待というやつですね。
 
 
 
・遠野アコ

 ヒトミの友人。彼女との通信中に襲われて行方不明になりました。
 その音声と映像だけがミミックモンによってフェイク情報として捏造され、
 トモロウたちを誘き出す目的で利用されてしまっています。

 中の人は木村真悠さん。
 「ゴーストゲーム」にもモブとして多数出演していたようです。
 
 
 
・河原崎

 突然現れ、トモロウたちの手からクラモンを奪ってゆきました。
 傍にいるエージェント?は何やら「逃走中」を思い出す佇まいですけれど、
 ひょっとして多少意識してたりするんですかね?

 事務的かつどこか尊大な態度は相変わらずで、トモロウからは明らかに反感を買ってます。
 だからといって、必要以上に楯突くことが得策じゃないのも事実。
 ゆえにこそ、キョウもファミリーにさえ黙って匿っていたんでしょうし。

 でも彼、ひょっとすると薄々気づいてるのかもしれませんね。
 だから先手を取り、わざわざ自分からクラモンを回収しに出向いたとか。
 だとすると自ら来たのはつまり牽制を兼ねての行動ということになりますけど、
 言ってた通り確保の優先対象だから来ただけかもしれないから断言はできませんね。

 このあたりについては、そのうち答えが出るかもしれません。
 国民保護省とデジモンの関係性についても、いずれは明かされるでしょう。
 というか、本作ってデジタルワールドみたいなものは存在するんでしょうか……?
 ミラーワールドはデジクオーツみたいなものだから少し違うし……

 中の人である内田夕夜さんは「ファイナルファンタジー16」で主役を演じたばかり。
 声質からダンディーな印象が強く、「魔法つかいプリキュア!」の校長先生のように
 少しお茶目な役もこなすのですが、守備範囲でこれだけ冷徹な声は初めて聞きますね。
 
 
 
★名(迷)セリフ
 
 
「ホログラムじゃないんだ……」(ヒトミ)
 
 初めてハッキリと目にしたゲッコーモンに。
 なんだか「ゴーストゲーム」みたいなことを言ってます。
 脚本の人は上の通りそっちにも参加してたし、一種のセルフパロでしょうか。
 
 
「だけど、怪物に襲われたって話した途端に
 『ああ、e-パルスが低下したときの後遺症ですね』みたいな感じで!
 誰も私の言うこと信じてくれないのよ!」(ヒトミ)

 
 トモロウにその後のことを話して。
 国民保護省の政策はどうやらかなり徹底してるみたいですね。
 こういう場合はそう言うように厳命されてるのかもしれません。
 
 
「今は充電中よ」(プリスティモン)
 
 セリフと共に、クーガモンと一緒に寝てるキョウのカットが表示されています。
 二人の出番はこれだけ。彼らが悠長に寝てるうちはまだ大丈夫ですね。
 
 
「ごめんね、サポタマもぜひ参加すべきだって言ってたし」(遠野アコ)
 
 ミミックモンに攫われる直前に。セリフ有りの一人ですが、ほぼこの辺だけの出番です。
 このセリフだけで、人々がいかにサポタマに依存しているかわかりますね。
 
 
「何それ、めんどくさっ!」(レーナ)
 
 ミミックモンが攫った生徒たちを体内に閉じ込めていると聞いて。
 なんとも実感のこもったセリフです。
 
 
「あなたの思考をインプットしました。これより、抹消計画を実行します」(ミミックモン)
 
 疋山ハジメのサポタマから出現して。
 命令は受けてませんが、その行動はまぎれもなくハジメの思考をなぞったものでした。
 でもこれだけではどちらにせよ、ハジメを罪に問うのは難しいかもしれません。
 実行したのは彼でなくてミミックモンですし、思うことさえ許されないというのはさすがに厳しい。
 
 
「見りゃわかるわよ!」(レーナ)
 
 ミミックモンの様子を見て驚くマコト達に。あとでもう一回繰り返します。
 
 
「……だったら、もっとくれてやる! オレのe-パルス!」(トモロウ)
 
 自分のe-パルスがミミックモンをバグらせたと悟って。
 その膨大なエナジーは、なんとミミックモンの限界を完全に超えてしまいます。
 もはや特異体質ですよこれは。
 
 
「ああ、わかってる。好きなだけ持って行け!」(トモロウ)

 さらに、ゲッコーモンへ内部からとはいえ決定打を与えるパワーまで充填してます。
 これ、もしかして彼ひとりでも充分キョウの肩代わりができるのでは……?
 
 
「バグは排除する。それだけだが」(河原崎)

 クラモンをどうするつもりかと訊かれて。冷徹そのものの表情です。
 単に職務に忠実なのか、それとも私情を出さないようにしているのか……
 どちらにせよ演出からもわかるそのウエメセは、トモロウを大いにムカつかせてます。
 
 
「トモロウ! ……やめな……!」(レーナ)

 河原崎へ抗議するトモロウに。
 彼女もまた納得していないのは、表情からわかります。

 振り返ったトモロウは、その表情から様々なことを察しているようでした。
 こっちには探られて痛い腹がいくらでもある。もし下手を打って怪しまれれば、
 キョウにも迷惑がかかってしまう可能性が高い、と。

 前回明かされた五行星の存在感も大きいですね。
 あんな連中が万が一動いたら、今のトモロウ達では手も足も出ないでしょう。
 
 
「もっと……もっと上へ……!
 シャングリラエッグに行きたいんだよ! 僕は!」(疋山ハジメ)


 ラスト手前の回想にて。血走った目が悪い意味で印象的です。
 彼を見つめるトモロウの瞳は、最後まで冷ややかなままでした。
 どうしてそんなに行きたいのか、理解できなかったのかもしれません。
 
 
「なんかつまんねぇな……」(トモロウ)

 知らんぷりで通り過ぎていったハジメを見送り、モヤモヤした顛末を振り返って。
 脳裏に去来していたのはキョウの願いと、河原崎の冷徹な表情。
 彼にとっては、前者の方がよほど「面白く」思えたことでしょう。
 
 
「……オレの居場所はここじゃない……
 オレは、オレのビートに従う!」(トモロウ)


 そして彼はヒトミを尻目に学校へ背を向け、ファミリーのところへ戻りました。
 ここにはいたくないと、彼の胸のビートがそう言っていたのですね。
 
 
 
 
★次回予告

 サブタイからするとシャングリラエッグがらみの話をやるっぽいですね。
 今回の内容からの継投としてはベストな流れかもしれません。
 あの黒い影はシェイドモンに見えますが……それにあの少女は?