星空の誓い! アストラ救出大作戦!
★あらすじ
リヴァイアサン絡みの事件で忙しい合間を縫い、日夜アプチューブ配信に勤しむ虎次郎。
そんな彼のもとに、突如として叔父の龍次郎が現れます。
虎次郎の飛鳥家跡取りとしてのあり方に業を煮やした龍次郎は、彼を強引に脱出不可能と言われる修行寺
「亜流火虎寺」へと放り込み、修行をさせ始めてしまいました。
しかし、虎次郎は翌日の配信を諦めてはいませんでした。
いつも病床から見てくれている「ひなりん」のためにも、次の予定である
「ペルセウス座流星群の下で超ノリノリで踊ってみた」だけは何としても配信すると心に決めていたのです。
ミュージモンから一報を受けたハルたちは「アストラ救出大作戦」を敢行。
亜流火虎寺へ潜入し、仲間のアプモンたちの能力を総動員して脱走の手引きを行います。
脱出してゆく虎次郎を見て龍次郎はこれを敢えて追わず、成長のほどを確かめるようでした。
一連のさなか、ハルはレイから通信で不吉な忠告を受けます。
勇仁の経歴にわずかながら改竄の跡があり、しかもそれを行ったのは只者ではないというのです。
リヴァイアサンを倒した後に何をしたいかわからない、と呟く勇仁に、ハルの不安は膨らむばかりで…
★全体印象
46話です。
半分くらいギャグ回であり、かつ恐らくは最後の個人回。
次回でようやく、やっと、ついに、いよいよ勇仁のナゾが明かされるので、その前の決算も兼ねてます。
ナビモン他、サブアプモンたちが目立つ機会もたぶんこれで最後でしょう。
パッと見の印象はとうてい4クール目相当じゃないのですが、勇仁について前フリが行われたり
虎次郎を通じて「今後のこと」へ思いを馳せる場面でその前フリがさらに強調されるなど、
実際には次回への溜めも裏で進行してます。ラストスパート前の最後の箸休め、ってところでしょうか。
脚本は山田由香さん。
作監は一目でまるわかりの直井正博さんです。できたら前回で描いてほしかった気も。
★キャラなど個別総括
・ハル
次回への溜めを作る役割。
レイから密かに勇仁についての忠告を受け、激しい動揺を見せていました。
主人公によっては「はぁ? 何言ってんだ、そんなことあるわけないだろ」と半ギレするところですが、
いろいろ考えるタイプなので真面目に受け取ってしまっているようです。
非日常に触れるうち、普通の平和な暮らしが大切だと改めて感じるようになったという彼。
そんな彼のセリフと勇仁のあり方から、リヴァイアサンが推し進める未来の正体が見えてきた気がします。
・エリ
基本的にはその場についてきてるだけですが、端々に虎次郎への思いやりが見て取れます。
今や彼女にとってはヤンチャな弟みたいなものでしょう。
・虎次郎
ドリーモン回のおさらいと同時に、終盤へ向けてのまとめみたいな扱いでした。
基本的には全くブレてないので、実は彼について書くことはあんまり無かったりします。
どちらかといえば、勇仁についての伏線回収の流れをつくるために抜擢されたような印象。
あっそうそう、修行着姿もけっこう似合ってたと思いますよ。本人はノれないでしょうけど。
・レイ
セブンコードバンドを通じ、ハルへ忠告を飛ばしてきました。
勇仁が仲間入りした頃からずっと意味ありげにしてましたが、その全てにちゃんと意味がありましたね。
勇仁と特に距離を置いていたのも、明らかになってみれば当然のことだったのです。
今になって言い出したのは、やはり弟のはじめを取り戻せたことが大きいでしょう。
はじめが戻ってきたので気持ちに余裕ができ、他へ目を向ける余裕が出てきたのだと思います。
彼がハルたちと本当に距離を詰めてゆくとしたら、それはこれからなのかもしれません。
なお、はじめもチラッと登場はしてますが喋ってはいません。
同じ声のありすも写真のみの登場。今回は水瀬さん自身も呼ばれてないようですね。
最近プリキュアで忙しいですしねぇ…それ言ったらブートモンもだけど。
それにしてもこの兄弟、ハックモン共々すっかり秘密基地の常連と化した感があります。
以前を思うと少し感慨が湧いてきますね。
・勇仁
ここへ来て、あの赤目バージョンが久々に出てきました。
1話から引っ張り続けた長い長い伏線が、ようやく明かされる時が近づいてきたようですね。
実際のところ、彼には「ハルを守る」「ハルの親友」という以外のパーソナルが抜け落ちています。
今にして思えばそれは、キャラ作りの上で意図的に行われたことだったのかもしれません。
だから「リヴァイアサンを倒した後、どうしたいのかわからない」という言葉にも違和感がないです。
本当なら「いや、そうでもないんじゃない?」と言える材料が散りばめられていても良いのですけど、
彼の場合は本当に何もない感じなんですよね。主人公っぽいとかは言葉で語られているだけ。
この彼のあり方そのものが、リヴァイアサンに従う人類そのものの縮図なんじゃないかと思われてなりません。
寿命もない。病気もない。争いもない。競争もない。それは確かに素晴らしいことかもしれません。
でも、引き換えに人は夢を、情熱を、やりたいことを、なりたいものを失い、絶対的存在の言うがままに
誰かに与えられた役割を繰り返すだけになってしまうのかもしれません。ただの機械かプログラムのように。
いえ、実際には寿命すらも握られており、不要と判断されればすぐに消去されてしまうかもしれない。
なかなかに古典的なディストピアですね。ラビリンスかな?
ようやく具体的に予想できるようになってきたので書いておきますが、彼はもしかすると
人類アプリ化計画のテストケースか何かなんじゃないかなと思います。自覚はないと思うけど、
母親と繋がってるような描写があったし。だとすれば、アルティメット4のとき無事で済んだのも
リヴァイアサンにとってその時はまだ実験体として必要だったから、となって話が繋がりますね。
となればやはり、リヴァイアサンが敢えてはじめを逃してハルたちへ計画を知らせたのも
勇仁をすでに獅子身中の虫として放っているから、と考えることができます。
ブートモンとの接触が成功したとき、何が起こるのか注目ですね。
・アプモンたち
終盤手前ということでしょうか、サブアプモンたちの活躍が目立ちました。
レコモンは撹乱、ドーガモンは脱出補助、ドリーモンは追っ手の鎮圧と、能力を駆使してくれてます。
また、道案内としてナビモンが救出と脱出の両面で活躍しています。
相手が人間なので攻撃力に頼れないぶん、得意分野を活かした展開になっていましたね。
まあ、ロープレモンとペロリモンはあんまり役に立ってませんでしたが。
一方、バディアプモンたちの活躍はミュージモン以外地味です。
そのミュージモンもやってることは先導と連絡員だけで、さほど特筆すべきことはしてませんけど。
強いて言うなら、虎次郎が脱出に意気込んだ動機をバラして皆の感嘆を読んだあたりでしょうか。
虎次郎的には照れくさいので、自分じゃ言う気がなかったようですし。
オフモンについては、勇仁の横顔を見て不審とも怯えとも取れる表情を見せてます。
結局、この二人にアプリドライヴDUOを与えたのは本当にミネルヴァなのでしょうか?
それとも、ミネルヴァは全てを承知していて…?
・亜衣
夏らしくスイカを切ってきたり流星群を見物して感動したり、日常の象徴的な扱いです。
ただし後者にハルたちは同行しておらず、ワトソンと一緒でしたけど。
そのワトソンは花火の場面、後ろ姿でワンカット登場したのみです。
・飛鳥龍次郎
脱出不可能と言われる修行寺「亜流火虎寺(あるかとらじ)」のボスにして、虎次郎の叔父。
虎次郎パパである龍太郎の弟にあたる人物ですが、体格も何もかも兄とは似ても似つきません。
昔は兄よりずっと小さくて頼りなげだったのですが、年月が人を変えるという極端な例ですね。
パッと見、虎次郎の話をまるで聞こうとしない頑迷固陋な人物に見えます。
実際そーゆーところもあるのでしょうけど、端々で「とばかりも言えない」」とわかりますね。
カンのいい方なら「脱出に成功したのは過去にたった二人」というセリフでピンと来たことでしょう。
最後の最後に回想で明かされますが、他ならぬその二人こそが彼と龍太郎なのです。
しかも、背後では旧亜流火虎寺と思しき建物が思いっきり炎上していました。
実は彼らも以前に古い因習を打ち破り、新しい何かを成し遂げてきた過去があるのかもしれません。
古風に見えてwifiやドローンを採用していたり、新しい技術の導入にも積極的ですものね。
とどのつまり、彼は虎次郎の決心を伝え聞いてこれを試したのでしょう。
諦めて修行課程を受け入れるなら「その程度のこと」として跡取りに専念してもらうだけのことですし、
自分のやりたいことをやり抜く気概を見せてくれれば、それはそれで良かったのかもしれません。
「ゆめゆめ脱出しようなどと思うな」と凄んだのは、実のところフリみたいなもんだったんですね。
「いいか、押すなよ? 絶対押すなよ?」みたいな。
加えて見るかぎり、あの寺の近辺は動画のためのロケーションにも適していました。
つまり、脱出することさえできればすぐに最高の動画を撮れる環境が待っていたのです。
そこまで読んであの寺に連れていったというのは……さすがに考えすぎかなあ。
でもこの叔父さん、虎次郎の動画をチェックしていないとは一言も言ってないんだよなぁ……
・巻き込まれおじさん
毎回アプモン騒動に巻き込まれる人。
今回は別に巻き込まれておらず、亜衣やワトソンが属する一団に混じって流星群を見物してました。
でもちょっとうるさい。
★次回予告
よ、ようやく勇仁の秘密が……長かった。本当に長かった……