目覚めろ、スリープモン!
アプモン選手権再び!!

★あらすじ

スリープモンとなっていたレイの弟、桂はじめ。彼は確保された後もなお眠り続けていました。
一体何が起きているのか聞き出すには、とにかくはじめに目覚めてもらわねばなりません。
ハルたちは手持ちのアプモンたちを総動員してあれこれ手を尽くしますが、効果はありませんでした。
レイはそんな仲間たちに感謝の意を述べ、眠り続けるはじめと共に日々を送るようになります。

それからしばしの時が流れましたが、はじめは相変わらず眠ったまま。
さすがに不安を感じてきたレイが不注意から卵焼きを焦がしてしまったとき、変化が起こりました。
はじめが目覚めたばかりか、人間の姿に戻ったのです。
兄と二人だけの思い出である卵焼きの焦げた匂いこそ、はじめが目覚めるカギなのでした。

かくてハル達にも顔合わせを果たしたはじめは、恐るべき事実を語りはじめます。
リヴァイアサンが人間全てをアプリ化し、管理しようと企てているというのです。
はじめはその秘めたる天才的頭脳に目をつけられ、あるアプモンを作らされていました。
そのアプモンこそが、近ごろ噂のブートモンなのです。
すべてを悟ったはじめはブートモンを逃がすのですが、スリープモンにされて眠らされていたのでした。

リヴァイアサンの「人類アプリ化計画」の要であるこのアプモンが敵の手に落ちれば一大事です。
ドライヴァーたちはリヴァイアサンの計画阻止のため、ブートモン確保へ動きだすのでした。
 
  
 
★全体印象

43話です。
今回もおおむねレイが主役で、タイトルの割にアプモン選手権は前半で消化されてしまってます。
出てきたアプモンたちもほとんどが並で、超レベルはコーチモンしかいません。ていうかコイツも2D。
タイムモンとかドリーモン、デジップモンらもいるはずなのですが……予算事情が露骨に見えますね。
やっぱり3Dは進化バンクぐらいにとどめとけば良かったのでは……?

はじめが実は天才だったというのは唐突なようでいて、符号も強く感じる流れ。
レイじゃなくてはじめが狙われたという事実そのものが、彼に何かがある証左でもあったわけですから。
利発すぎてだいぶ小学生離れしてる印象ですけど、加入が引っ張られた理由もよくわかりました。
彼はブートモンにされたとばかり思ってましたけど、要するにブートモンのバディ枠だったのですね。

また、今回でようやくリヴァイアサンの最終目的が明らかになりました。
劇中で語られた通り、人間のデータ化は作中ですでに実現済。あとは大規模実行だけみたいです。
リヴァイアサンからすれば、不完全な人間を完全にしてやろうというつもりでしょうか。
本当の目的は、より管理しやすくするためでしょうけどね。

どうやらやっとラスボスの狙いが見えたきましたから、あとは勇仁絡みの謎ですか。
絶対何かあると思うんですけど、まさかここまで引っ張るとは……

脚本は樋口達人さん。作監は前回と違って三人体制です。

 
 
 
★キャラなど個別総括
 
 
・ハル組、エリ組、虎次郎組、勇仁組
 
 今回もほぼレイのサポートと聞き役に徹してました。
 というか能動的に動いてたのはアプモンたちなので、ドライヴァーたちに特筆事項は少ないです。
 「寝た子を起こす」の意味を調べたばっかりに自滅するガッチモンには笑いましたけど。
 あと今回はハルがボケ倒しまくってる分、エリのツッコミが切れ味鋭めだった気が。

 そういえば、レイが勇仁をチラチラ気にしてる描写が復活してますね。
 ずーっと違和感をおぼえているんだけど、それが何か確証が持てない感じでしょうか?
 
 
 
・レイ

 前回に続いての主役。
 言われてみれば、前のアプモン選手権のときがハル達とレイの初顔合わせでした。
 当時の件を持ち出されて、ちょっときまり悪そうにしてるあたりもポイントのひとつです。

 どんな姿であれ、はじめを取り戻すことができて心のタガがいくつか外れたのでしょうか。
 はじめを起こそうとあれこれ手を尽くしてくれたハル達へ、素直に謝意を述べていたりもします。
 躍起にならなくて良くなったためか、前回までよりほんの少し柔和になった印象さえあります。
 彼にとって、はじめはそれほどまでに大切な存在なのですね。

 家に戻ってからは、はじめのためにあれこれ卵料理を披露しています。
 回想シーン以外では一切料理らしいことをしてないので、本作時間軸においては初めてのこと。
 …なのですが、見ているうちにだんだんと微妙な気分になってきたりもしました。
 もしかして彼、卵料理しかできないのでは……いや人の事言えないんですけどね。
 でも卵は安い・美味い・栄養満点・調理が楽と四拍子揃った食材なので、利には叶ってます。
 経済的に楽とは言えないであろう中では、さぞかし強い味方だったことでしょう。

 それでも偶然とはいえ、彼の料理が最後にはじめを目醒めさせることになるので
 気付かぬうちに限りなく正解に近い行動を取っていた、ってことになるでしょうか。
 前回といい、絆というものは時として全てを越えるのかもしれません。
 
 
 
・ハックモン

 特に口を挟むことも手を出すこともなく、兄弟のそばに寄り添っていました。
 弟のこととなると熱くなるレイに比べ、いついかなる時でも冷静に振舞ってはいるのですが
 レイにとってはじめがどれだけ特別な存在かもよくよく承知しているのでしょう。
 互いに強く干渉しないことこそ、このコンビが安定を保つ秘訣なのかもしれません。

 かと言ってドライに振り切った関係かと言えば、もちろんそうとばかりも言えず。
 本編の外ですが、アプモンデータラボの最後でさり気なく残した

「良かったな、レイ……」

 という言葉が、それを証明していると思います。
 
 
 
・桂はじめ

 1クール目からこっち回想しか出番がありませんでしたが、やっと本格登場を果たしました。
 一時はてっきりブートモンになってるもんだとばかり思ってましたよ。
 あれも一種のミスリードだったんでしょうかね。

 さて今回において、実はリヴァイアサンの出した謎を世界で最初に解いた天才だと明らかにされています。
 ただ、本人は囚われるまで自分の才能への自覚があまり無かったみたいですけど。
 件の謎についても「なぜか正解が見えた」レベルなのでしょう。
 ですので、リヴァイアサンが何を狙って謎を出してきたのかまではさすがにわからなかったようです。

 才能を開花させたのは囚われた後、ブートモンを開発している過程においてなのでしょうね。
 リヴァイアサンが彼をスリープモンにして(正確にはバイオモンを使って、ですが)眠らせておいたのも、
 恐らくはその才能を惜しんでのことでしょう。
 すべてが終わった後で目覚めさせれば、今度こそ従順な手足となってくれるだろう…というわけです。

 それほどまでに買われているとなれば、将来的にはレイをも凌ぐハッカーになり得る逸材といえましょう。
 本人はどう思ってるのかわかりませんけど。
 
 
 
・アプモンたち

 だいぶ久々に大挙登場し、はじめを起こすために悪戦苦闘していました。
 ですが上に書いた通り、タイトルの割にこのへんの寸劇は完全なサブ扱いとなっています。
 ナビモンがここぞとばかりに気を吐いてましたけど、空回り具合が凄かった印象。

 彼のガッチモンへの対抗意識がアプ合体に悪影響を与える……
 そんなふうに考えていた時期が私にもありました。

 
 
・ブートモン

 リヴァイアサンに強制されたはじめが、人類アプリ化計画の要として開発させられたアプモンです。
 ゲーム版主人公のバディでもありますが、シャットモン共々こちらでも重要キャラ扱いですね。

 計画実行のためには、このアプモンの存在が不可欠のようです。
 今回で人間ベースのアプモンに続き、イチから人為的に開発されたアプモンの存在が明らかになりました。
 ある意味デジモン以上になんでもありですね、アプモン。

 開発の過程ではじめとバディに近い関係を築いていたのか、ある段階ではじめに脱出させられています。
 以後はその命令を忠実に守り、ひたすら逃げ続けている模様。
 その逃げっぷりはどうやら相当なものらしく、リヴァイアサンでさえ手を焼くものと見えます。
 特別にあつらえたアプモンであるぶん、いざ反抗されたら困るのは当然かもしれませんね。
 ひょっとすると、リヴァイアサン乃至その手の者の接近がわかるのかもしれないし。

 中の人は村中知さん。
 「ワールドトリガー」の空閑遊真や「キラキラ☆プリキュアアラモード」の立神あおいなど、
 少年役やボーイッシュな女の子を得意とする方です。
 でありつつ、役柄によってけっこう演技の印象が違うのが持ち味と見ております。
 ブートモンは恐らくライオンがモチーフなので、キュアジェラートとは奇妙な符号がありますね。
 
 
 
・リヴァイアサン

 具体的な狙いがやっと明らかになりました。
 また、作中においてほとんど初めて意志らしいものを示しています。
 あんな感じに、最後までひたすら文字演出だけで意志発露をしてきたらそれはそれで面白いですね。
 ここまで来たら「なんだかよくわからない存在」としての姿勢を貫き通してほしい気もします。

 はじめを確保させた狙いは、今回に至ってもよくわかっていません。
 いろいろ面倒くさくなったので、ハル達に確保させてそこを狙うつもりかもしれませんね。
  
 
 
★次回予告

 というわけで、ブートモン確保のための奔走が描かれるようです。
 ブートモン自身は生まれながらの極でありつつ、生まれて間もない幼いイメージも同居してますね。
 オンモンになってはじめのバディへ収まってほしいものですが。