襲来! 極アプモン・アルティメット 4!
★あらすじ
リヴァイアサンの忠実なる部下を名乗る極アプモン集団、アルティメット4。
その実力は、グローブモンらハル達の極アプモンを上回るほどのものがありました。
しかも彼らはリヴァイアサンから「Lコード」を受け取り、さらにパワーアップできるのです。
成す術もないままハル達に魔手が迫ったとき、バディ達が体を張って彼らを庇いました。
結果としてアプリドライヴは破壊され、ガッチモン達は消滅してしまいます。
絶体絶命の危機を救ったのは、遅れて駆けつけた勇仁でした。
彼はハル達を強引に脱出させ、たった独りでアルティメット4に立ち向かってゆきます。
バディ、そして親友までも突然失ったハルは……
★全体印象
37話です。
アルティメット4が出たと思ったらいきなりバディ達が全滅という、急転直下な展開。
これまで割と緊迫感の少ない話が多かったのですが、ここで一気に来ましたね。
どう見てもこれ60秒で起こったことじゃねーだろ、とかツッコミは色々ありますけど。
あるいは、これをやるため故意にユルめの話を多く突っ込んでいたのかもしれません。
この唐突感は少し「スマイルプリキュア」を思い出しますね。
ひょっとしたらあまり良い例えじゃないかもしれないけど……
お話としてはわりとシンプルなので、個別項目のほうが書くことは多めです。
さすがに今回はいろいろ書かないといけないので、こっちは短くまとめて後に譲るとします。
脚本は野村祐一さん。絵コンテには志田直俊さんが名を連ねており、さすがに力が入ってます。
★キャラなど個別総括
・ハル
これまでになくシリアスな表情が多い回でした。
緊迫した顔、怯える顔、泣き顔、戸惑った顔。ドラマに大きな動きがあるからこそ見られる類ですね。
皮肉なものですが、激動する事態と感情こそがキャラクターをより表情豊かにしてくれるのでしょう。
今回ばかりはバディのために何もしてやることができず、ただ敗北を待つばかりでした。
リヴァイアサン側が再起不能(リタイア)とみなしてもおかしくないほどの完敗です。
たとえバディが戻ってきたとしても、今のままでは100回戦っても勝てない気がしてなりません。
ですが、彼が本当に「主人公」として試されるのはこれからなのでしょう。
なぜなら、絶望から立ち上がれる心の力こそが主人公として最も求められる資質だからです。
それは同時に、人類の未来に絶望しているようにしか見えないナイトへのアンチテーゼかもしれません。
ようやく明確なアンサーが提示されはじめた気がしますね。
・ガッチモン←→グローブモン
32話以来となる極進化でカリスモンに立ち向かいましたが、軽くあしらわれてしまいました。
相手の初登場補正へ加えてラスボス直々のブーストまで上乗せされては、どう考えても勝てません。
それにしたって一方的すぎやしないかと思いましたけど、デジアドの時の二大究極体VSピエモンの緒戦は
もっと一方的でしたっけ。これも相手の強敵感を引き立てるためですね。死ぬ?とは思わなかったけど。
でもグローブモンって登場が19話と4ヶ月も前なのに、初登場時以外の戦績に恵まれてないんですよね。
初回時は確かに彼でなきゃどうにもできなかった事態ですが、そもそもバイラモンは数が多いだけの格下です。
次に単独で戦った相手は強いのか弱いのかさえハッキリしないワームだし、その次のサテラモン相手には
ほとんど良いところを貰えておらず、アプ合体もシャットモンが主体だったりするんですよね。
せっかくアルティメット4が強くても、この戦績ではイマイチ脅威を引き立てきれない気がしてなりません。
上で挙げた二大究極体だって、直前には仮にもボス級が進化した同格の相手と戦って勝ってるんですし。
グローブモンももうちょっと無双してくれてれば……せめて60秒縛りは脱しててほしかった。
さて今回、アプリドライヴが壊れたことで消滅してどこかへ行ってしまいましたが、
アレは死んだというよりもドライヴァーとのつながりが壊れた、ということなのかもしれません。
でも予告のアレがもし私の想像通りなら、それはやはり擬似的な死に近いんじゃないでしょうか。
・エリ
天国から一気に地獄へ。彼女の心境を一言であらわせば、そんな感じでしょうか。
もはやリヴァイアサンを排除できぬかぎり、心穏やかにアイドル活動を続けることはできないでしょう。
アプリ山470そのものが、リヴァイアサンの手の上で文字通り踊らされていたようなものだからです。
彼女は今回の事を世間へ訴えるでしょうか? 今は何を言っても、おそらく難しいでしょうけれど……
なんだかんだでドカモンを想っていることは、消滅時の取り乱しようからも明らかです。
良かった、という言い方は変ですけど、こんなに悲しんでくれるとはドカモンも報われるってものですね。
・ドカモン←→オウジャモン
微妙にギャグをかましたりもしてましたが、基本的に他と同じくやられっぱなしです。
ビューティモンの誘惑にも一切動じないあたりは、花嵐エリ親衛隊筆頭の面目躍如というところでしょうか。
予告で見せたエリへの態度も気になります。やはりそういうことなのでしょうか。
・虎次郎
フェイクモンの偽装へ律儀にツッコミを(しかも2回)入れるあたり、もはや筋金入りのエンターティナーです。
でもあなた「やったか!?」は言っちゃダメダメね。
にしても、四連続で踏まれるアプリドライヴの演出は少々クドいですね。
・ミュージモン←→エンタモン
進化中に二度も必殺技を繰り出してましたが、フェイクモン相手にはまったく通用しませんでした。
倒したと思ったフェイクモンに思わず両手ハイタッチをしようとして、ノリツッコミ的に固まる場面も。
完全に遊ばれてましたね。翻弄し返してのリベンジが見たいところです。
・レイ
バイオモンから僅かにはじめの情報を聞き出すことはできたものの、バトル面ではいいところ無し。
サクシモン戦以外では危なげなかったコンビなのですが、今回ばかりは形無しでした。
そのぶん、生まれた因縁は最も強いものでしょう。
・ハックモン←→リバイブモン
バイオモンに翻弄されつつも咄嗟にはじめの情報を盗んでおり、その意味では最も健闘しています。
相手にとっては別に知られてもどうということはない情報でしたが、彼らにとっては重要な件ですね。
大筋では他と同じくほぼ一方的にやられてました。極になってからの苦戦が初めてならば、
小細工抜きの真正面から戦ってここまで押されるケースも初めてです。バイオモンの強さを引き立てられている。
最後は他のバディたち同様、レイを庇って消滅しています。
その行動は、まるで申し合わせたかのようでした。彼は身を捨ててまで、ドライヴァーを守ったのです。
もう個人的な利害だけの間柄じゃないことは、何よりもこの行動が教えてくれている気がしてなりません。
・勇仁
遅れての到着。しんがりを務めてハル達を脱出させ、希望をつなぐ大殊勲賞を挙げました。
この身に代えても友を守りたい。はからずも、彼がそう願った通りになったのです。
この介入自体は彼の意志でしょうし、前回連絡がつかなかったのも本当にただそれだけみたいなのですが、
私にはどうもリヴァイアサンが狙って勇仁のみを現場から遠ざけていたように思えてなりません。
少なくとも、大空家がなんらかの理由でリヴァイアサンと繋がっているのは確実だからです。
ひょっとしたら、人類を支配するにあたってのモデルケースか何かに採用されたのでしょうか?
いずれにせよ、次に彼が現れるときは敵になっている予感しかしませんね。
それでなくたって彼には何かがあるし、設定を置いといてもカリスモンには洗脳の能力がありますから。
彼が敵側の手に落ちて、その敵側がブートモンを探しているということは……何かちょっと見えてきたかも。
・オフモン→シャットモン
勇仁とともにハル達を救い、その場に残りました。
一切の迷いや躊躇いが見られないことから、こちらも相当の覚悟を決めていることがわかります。
・雲龍寺ナイト=クラウド
前回で仮面を付ける意味がもうないのでは、と書きましたが、どうやら撤回する必要がありそうです。
アレは正体を隠すためという以上に、本性を曝け出すために使う匿名という名の仮面なのでしょう。
彼は仮面をかぶることによって、その冷酷な本性と本音を全開できるようになるのかもしれません。
素姓を隠すことで本当の自分を引き出すというのは皮肉ですが、あまり笑える話でもありませんね。
彼が求める未来というものに、どうやら善悪という価値観は存在しないようです。
でもそれは人から今ある人間性を奪い取り、優しさを喪失した動物以下の存在にしてゆくモノとしか思えません。
ハルの肩に置いた手に優しさが一切ないあたりにも、それが窺い知れます。
というか、リヴァイアサンが人間そのものを不要と決定しないとなぜ言い切れるのでしょう?
意に沿わぬものを切り捨てようとする手合いって、犠牲を前提とする上に自分はその範疇から外すんですよね。
弱肉強食とか言い出す輩とたいして変わんない。
お前ホントにそれでいいのか。私からもそう問いたいです。アレは人類の敵になるかもしれないのに。
いや、実はもうすでになっているかもしれないのに。
それともこの性格は元からのものじゃなくて、カリスモンあたりに洗脳されたりするオチなのでしょうか?
それにしても笑い方キモいですね君。中の人の演技力を褒めるべきでしょうか。
・カリスモン
アルティメット4の筆頭。マインドコントロールの能力を持つアプモンです。
もはやお前は何を言ってるんだ状態なこの肩書きですけど、こういうワケのわからなさは嫌いじゃないですね。
身近な存在からグンと遠のいて、モンスターっぽさが出てくるので。
シルエット自体はグローブモンとよく似てますが、マントと鋭い爪、全身で異様にうごめく目玉状の禍々しさと
ひと目でそれとわかるくらい差別化されています。まっ白の体色がさらに悪辣さを強調してますね。
まさに殺し屋の白というヤツです。
その戦闘力は、素でもグローブモンを上回るものです。
黒い全方位バリアを瞬時に展開することができ、グランツゲイザーも涼しい顔で受け切ってしまいます。
謎の「Lコード」を受けての必殺技・ゲーレゼヴァルトは、大地に大穴を穿つほどの攻撃力を見せつけました。
格闘でもグローブモンを一方的に叩きのめしており、クリーンヒットの一発も許してはいません。
かくて順調にアプリドライヴも破壊し、リヴァイアサンの障害となるミネルヴァ側のアプモンを排除するという
大きな功績を挙げました。ハル達は逃がしたものの、今回は間違いなく彼らのピークでしょうね。
完勝すぎて、次に戦うときハデにデフレを起こしそうで怖いですが。
その佇まいと余裕タップリの喋り、中村悠一さんのイケボとでボスの風格は充分。
上で書いた通り、部下を装ってるだけでナイトをLコープの顔に仕立て上げた張本人という疑いも持っています。
そうであるなら、ナイトがあんなにも歪んだ性格になった理由にもある程度説明がつくでしょうから。
キッカケはあるにしても、です。
ゲームでは同じ属性にグローブモンがいるので、こっちは単独じゃあまり使わなかった記憶があります。
というか、彼にはもっと重要な別の役割があるのですけどね。
・ビューティモン
アルティメット4のひとりにして紅一点(といっていいのかどうかはわかりませんが)。美容の能力を持っています。
美容といっても戦闘力は肩書きに相応しいもので、オウジャモンのゴールデンファングがまるで通じませんでした。
接近戦でも格闘が得手のはずのオウジャモンをボコボコにしており、その並外れた実力がわかります。
いかんせん、オウジャモンの方は単独じゃ格下としか戦ってないのですが……
美容どこいった、って声には美醜で物事を判断する価値観と、お肌の曲がり角を気にする年頃なあたりで応えてます。
あんたは有明の方か。アプモンに年齢に類するものがあればの話ですけど。
中の人は恒松あゆみさん。「ガンダム00」でマリナ・イスマイール姫を演じてた方です。
儚げなあちらとは良くも悪くも正反対な役柄ですが。
ゲームでは特にソーシャル属性へ猛威を振るってくれました。相性でみると、グローブモンの天敵はむしろ彼女です。
・フェイクモン
アルティメット4のひとり。偽装の能力を持つアプモンです。
人を騙すのが大好きで、騙される方が悪いと宣ってはばからない陰険な性格ですが、その能力は偽装どころか本物。
エンタモンの必殺技を変わり身の術にも似た偽装能力で躱し、完全に翻弄していました。
その気になれば格闘だけでダウンを奪える実力がありながら、自分の楽しみを満たすために遊んでいたわけです。
これには虎次郎も「超ノレねぇ……」と呻いていました。
なんか、正体を偽装してネットを荒し回ってそうなヤツですね。見たまんまとも言えますが。
中の人は白鳥哲さん。「ブレンパワード」の頃は真面目な役も多かったのですが、最近はこの手の役も増えてます。
やはりその底意地の悪そうな声質(褒め言葉)の影響でしょうか。
ゲームでは相手の必殺技を確実に防いでくれる頼りになるヤツでしたけど、敵に回すとやはり厄介ですね。
・バイオモン
アルティメット4のひとり。ライフの能力を持つアプモンです。ライフって何じゃ…?
至上の名医ともいわれる存在であり、はじめに何らかの処置を施した張本人でもあります。ある意味予想通り。
手術のあとで「スゴいこと」になったと言ってましたが、いったい何が起こったのでしょう。
もしかして、はじめはナイトが言ってた「人工知能と人間の融合」の試験体か何かにされたのでしょうか?
医者とはいいますが戦闘力も桁違いのもので、あのリヴァイブモンでも正面からブチのめされてしまってます。
見かけによらず機動性も恐ろしく高く、セイバーシュトラールを完全に躱してみせてレイを驚かせていました。
はじめの件で今後はレイにつけ狙われることになりそうなので、最初に退場する役かもしれませんが。
中の人は子安武人さん。言わずと知れた大物演技派声優です。
狂気たっぷりな演技は相変わらずさすがで、一発でキャラを立ててくれました。
医者というよりかはマッドサイエンティストですが。
ゲームでは、同じライフ属性であれば攻撃力が常に1.5倍になるという破格の能力で重宝しましたっけ。
・ミネルヴァ
今回の件で、やはりリヴァイアサンとは敵対しているという証拠が出てきたような気がします。
壊されたアプリドライヴをDUOか何かに進化させてくれるのは、おそらくこのミネルヴァでしょう。
次回の爺さんは、言わばその使いかもしれませんね。
★次回予告
ひと息ついて、少しユルそうなお話。とはいえ、前半は重い雰囲気になるでしょうか。
EDに出てた電衛門が立体映像っぽかったのは、ここで登場するからだったんですね。