ボクが主人公!? ガッチモンとの出会い
★あらすじ
ディープウェブへとその足を伸ばし、新たな戦いを迎えつつあるアプリドライヴァーたち。
新展開を前に、これまでを振り返る特別篇が展開されます。
★全体印象
26話です。
上に書いたとおり明確なあらすじというべきものはない総集編であり、内容自体にも新要素はありません。
そっちはOP/EDに集中している感じです。
そんなわけで今回はOPとEDだけ語れば済むはずなのですが、せっかくなのでこれまでの総括を行いたいと思います。
この項目ではまず、全体にかかわる要素についてあれこれ語ってみましょう。
ここまで見てきた結論を先に言えば「悪いというほどでもないけど、これといった決め手にも欠ける」が正直な感想です。
毎度チェックはきっちりしてるんですけど、今一歩ノリ切れないというか何というか……
本筋はともかくキャラが魅力的、ないし好みに合うのかと言えば個人的にはそこまででもないですし。
強いて言えばレイですが、他の3人から浮きまくっていてそれはそれで問題のある人物です。
うーん、書き散らかすのも何なので整理してみましょう。
1.キャラ設定盛りすぎ
特にエリと虎次郎。それぞれアイドルとアプチューバーですが、ともに主役エピソード以外では半ば死に設定になってます。
おまけに両方アプモンと関わりを持たせづらい扱いにくい肩書きなので、主役エピだから活かせるとは限りません。
仮に舞台が現実世界に即していなかったとしたら、それ以外の要素で勝負するしかないのです。
なのにこの2人から肩書きを取ったとき何が描写できるか、あんまり想像できません。潰しがきかないというか。
何とかこじつけて得意方面へ持ってゆく方法も無いとは思えませんが、相当に強引なうえ二度同じ手は使えないでしょう。
その点でゆくとハッカーであるレイはネットワークやアプモン、ひいてはリヴァイアサンに直結できる立ち位置にいるうえ
現状は目的意識が誰よりハッキリしてるので、姿を見せなくても何をしてるのか想像できる人物に仕上がっています。
しかし彼しかそういった人物がいないので、半ばお助けマンみたいな便利キャラになってしまってるかもしれません。
フェニックス一輝ぐらい芸風を極めてくれればそれもアリなんですけどね。
一番問題なのは、実はハルかもしれません。
彼は「主人公になりたい」としてアプリドライヴァーになり、時折それを思い出しては自身を奮い立たせていました。
この「主人公になりたい」という願いがまたハッキリしてるようで、実にハッキリしてない。
それはたぶん「何をするのがその願いにとって大切なのか」という答えが多すぎて、曖昧になってるからです。
かといって「ここでどう行動すれば主役っぽいか」といちいち考えるようではギャグっぽいし、性格にも合わないという。
なのに他ならぬ祖父をよりによってリヴァイアサンの開発者に据えてるので、この時点でブレブレになっています。
貴方どこにでもいる少年どころか、超重要人物の孫じゃねえですか。この時点で脇役じゃありませんぜ。
2.ギャグとシリアスのバランスの悪さ
緩急をつける目的で、緊迫した中へ笑いが差し込まれることはよくあります。
アプモンではこれがかなり頻繁に入るのですが、タイミングの取り方はお世辞にも褒められたものじゃありません。
緊迫の間に打ち込んで適度に緩めるどころか、緊迫させたいのか違うのかわからなくなるケースがよくあります。
要はギャグとシリアスどっちつかずな場面がたいへん目立つってことなのですが。
そもそも、全体的に作風がギャグ寄りなんですよね。
の割にはシャレにならない状況に追い込まれた人物(レイとかレイとか)がいるので、笑ってばかりもいられないという。
不幸属性のキャラをギャグで殴り倒すぐらい振り切れた作風なら、話も違ってくるんですが。
3.特定キャラ間の温度差、格差
上のギャグ寄りな作風が関係している現象です。ぶっちゃけて言うならハル達3人とレイの間の温度差と溝が凄いって話です。
12話の段階でレイの深刻な事情が明らかになってるのですが、自分たち3人にもセブンコードアプモン集め以外で
何かできることはないか、などと考えてみる描写がありません。ギャグ寄りな通常運転に流されてしまってます。
昨日今日で会っただけの、そのうえ最初は敵だった相手のことなのでそれ自体が人としておかしいとまでは思いませんけど、
あんだけ見せておいてからの反応がこう淡白だと、視聴者であるこっちの方が違和感をおぼえてしまいます。
レイも必要以上の接触を好まない雰囲気なので、ある程度は仕方ないんですが今もこの断絶は続いていますね。
亜衣、勇仁、ワトソンにもちょくちょく気になるところがあります。
思わせぶりな名前といかにもな外見のワトソンは蓋を開けてみるとたまにしか出ないレアキャラだし、勇仁は設定の割に
これまでは出番さえ無い回のほうが多く、まだしも妥当な扱いといえるのは亜衣くらいのもの。
その亜衣も正直、もうちょっと出番があってもいいんじゃない? って思う程度には存在感が薄いのですが。
メインキャラ自体がそれなりに多いとはいえ、出番の振り分けとか感情的な意味での連携とかが弱い気がするんですよね。
勇仁はこれからいろいろあると思いますし亜衣にもまだ期待はしてますが、ワトソンの明日はどっちだ。
4.大筋に関わる目的意識をもって動くケースが少ない割に、日常描写が薄い
表題通り。2と3にも掛かってる問題です。
顕著なのは色々と明かされた16話からグローブモン登場の19話までの間で、極が存在することも合体相手もわかっているというのに
これといって具体的な行動を起こさないまま「頑張ったらなんかできた」って感じで片付けられてしまっていました。
どうすればタイムモンに認めてもらえるんだろうか、と考える場面さえなく、極登場回になってからやっと思い出したみたいに
タイムモンのことを話し出す有様。これでは、いまいち真剣味が無いと捉えられても仕方ありません。
そうした大筋に関わる要素を放り出してまで日常に描写を割いているのかと言えば、そっちも今一歩なんですよね。
親がいないっぽいレイはやむを得ないとして、アプリドライヴァーたちの家族すらあまり出てきません。
エリの両親に至ってはまだ顔もろくに出てきてないし、ハルも父親がどうしてるのか等が不明なまんま。
虎次郎の両親だけは、特殊な環境のおかげでインパクトを残せてますけど。
あと気になるのは学校描写の少なさ。このあたり、似たコンセプトのカミワザの方がうまくやってたと思いますね。
原因はたぶん、描写が日常というより「ゲストアプモンの能力とそれによって引き起こされる混乱」だからだと思います。
日常描写が始まったと思ったら割にすぐ異常事態へ置き換わることが多く、事実上そっちがメインなんですね。
メイン格とまるで関係ないところに巻き込まれおじさんというレギュラーを置いてることが、はからずもその証明。
このへんも、実のところカミワザの方がうまく捌いてたんだよなぁ……
あっちは舞台の中心をキラキラ一番街というどこか昭和な街へ明確に定め、そこの住人たちを抜かりなく出して
守るべき人々、応援してくれる人々として印象づけていました。そのため、ゲストでも濃いキャラが多いです。
対して、そもそもアプモンはハル達の街がなんて名前かさえ思い出せません。
この差は大きいと言わざるを得ない。作風が大幅に違うので、そこは考慮しないといけませんけれど。
5.戦闘の短さ、味気なさ
これは2クール目で強まった印象なのですが、とにかく戦闘が食い足りない回が多いです。
個人的ベストは12話のサクシモン編で、次点がスコープモン戦なんですが他がどうにも盛り上がりません。
これについては、悪性アプモンたちの多くが真正面からぶつかってくるタイプではなく「自前の能力で翻弄してくるタイプ」
であるところが大きいかもしれません。味方が複数いても、ひと組しか実力を発揮できないケースが多いのです。
それでいて戦況が好転すれば今度は3(4)人によるゴリ押しで一瞬のうちに片がついてしまい、過程も何もありません。
なんでしょうか、こう…0か1かしか無いかのような。何人もいる意味って何? と哲学が入ってしまいます。
味方側は超になれるのに、敵側は当てれば勝てる並が大半だったがゆえの苦肉の策だったんでしょうか。
でも超VS超が増えてきても割に同じことを繰り返してるというか、むしろ雑になってる気さえ時折。
最たるものは21話のVSウェザドラモンでしょうか。コーチモンはいきなり2Dになるし、都合よく合体相手だしもう色々大変。
6.バディ以外の仲間アプモン達の扱い
これは結構根本的な問題です。
そもそも進化に合体が必須で仲間を集めていかないといけないのに、バディアプモンは一人だけで他が全部サブというのは
うまい設定とは言えないです。アプリンクがアプ合体の下位互換になっちゃってるのも良くない。
超進化した上でさらにクロスアップできる時駆けの方が、世代は無視してるけどうまくやってた感がありますよ。
この設定では、ナビモンら合体要員が合体達成後にほとんど出番を貰えないのも当然かもしれません。
重要ポジションにも関わらず、活躍させようとすると結局は合体後に統合されて彼らとしての痕跡は残らないのですから。
ナビモンとガッチモンの仲は必ずしも盤石じゃないっぽい感じだったのですけど、それを活かした話も無かったですし。
というか、チップに色がついた後は合体すら不要にしか見えないという。
もちろん合体要員だけでなく、他の加入メンバーたちの扱いも良いものではありません。
ひたすら「たまに出てきて『一応いますよ』とアピールする立ち位置」にしかなれていないんですよね。
アプリンクも2クール目以降はろくにしてくれないし、数だけは大勢いるのにその能力を全然活かせていない気がします。
正直、このあたりもカミワザに譲りまくってません?
本当は超アプモン以上でも並とアプリンクできるはずなんですけど、やはりリソースの問題なんですかねぇ。
超アプモンなら並とのアプリンクでもかなりの効果が見込めるぜ! なんて描写もあって良かったと思うんですけど。
ダンテモンに至ってはアレ、本人は別でたまったま欠片が関係ない人々に宿っただけですよね……?
7.バディアプモンらのデザインバリエーションが少ない
これも割と根本的な問題。
ガッチモン、ドカモン、ミュージモン、あと加入予定のオフモンと、いずれも何か似たようなデザインコンセプトなんですよね。
デジモンのように恐竜、獣、鳥という具合なわかりやすいバラけ方をしていない。ハックモンはまあともかく。
ミケーネ帝国で例えるなら、全員が超人型戦闘獣になっちゃってるような据わりの悪さを感じるのです。
成長期の時点でロイヤルナイツ並に画一化している、と言い換えても良いでしょう。
これはモンスターとしての多様性より、アプリというコンセプトに引っ張られた結果かもしれませんが……うまい結果とはいえないかも。
いちおう進化してゆくと獣っぽくなったりするんですが、それなら最初からもっと盛り込めよと思わずにはいられません。
★キャラなど個別総括
・ハル
菩薩系という、デジモンの流れを汲む作品の主役としては意外と異色な性格の持ち主。
ただしその優しさ?をちゃんと活かした局面は多くなく、たいていは他のキャラに振り回されてる気がしますね。
あと脇に回るときは割と徹底的に脇で、ヘンな意味で本人の認識とガッチモンしていたりします。いやガッチモンしちゃ駄目だけど。
他の作品のキャラに例えるなら島村卯月タイプです。血縁にキーキャラなんていないホントに普通が売りなキャラだし、女性ですが。
・ガッチモン
ああ、そういえば頭のバンドって本来は入力スペースだっけ……と思い出した2017年春。
何かミョーに出来上がった性格で、口数は多いのに実はあんまり主張できてないタイプに見えてなりません。
俺様を気取ろうとしてる常識派、とでも表現すべきでしょうか。
・エリ
アイドル兼アプリドライヴァーという二足のわらじを履いている少女。
キャラに副業を持たせる難しさを示してくれている人物でもあります。しかもドカモンが絡めねえ。
抱く「願い」はレイの次くらいにわかりやすいので、アイドルとしては頑張ってほしいけど本筋にももっと絡んでほしい。
・ドカモン
バディアプモンの中では最も不遇なのではないかと愚考するものです。
ミュージモンと違ってエリの活動に直接手を貸しているわけじゃないので、アイドルとしての彼女に全く絡めないんですよね。
とにかくエリ大好きな一途さは買いますが、周囲にそれが顧みられているかというと……
・虎次郎
変わった家庭環境と、そこへ単純に反発するわけじゃない彼なりの答えといえるアプチューバーとしての生き方など
メインキャラの中では最も骨子がしっかりしているかもしれない人物です。
問題は、メインから外れるとその副業を活かせる場面がほとんど見当たらないことですけれど。
・ミュージモン
バディ達の中では一番バディらしいことをしてるかもしれません。虎次郎と同じ問題を抱えてはいますが。
・レイ
実のところ真の主役なんじゃないかってくらい目的意識がハッキリしてる人。
ハッカーというお話的にはたいへん動かしやすい人物な上、アプリドライヴァーとしても抜きん出て優秀と隙がありません。
はじめの事となると冷静さを欠いたり、自分のことには無頓着という弱点はありますがそれも魅力には繋がります。
今後の推移を含め、個人的には最も期待している人物のひとり。
・ハックモン
あまりにも個人的な理由でレイの相方になりましたが、その振り切れっぷりが個人的には好感度大だったりします。
OPの演出などから実は彼こそがはじめ本人か、はじめの最も重要な欠片を内包している存在と予想してるんですが果たして。
・勇仁
5人目のアプリドライヴァーにして大筋にかかわる爆弾。新OPの演出からもそれはビンビン伝わってきます。
でありつつ仲間のひとりとしての演出もされてるし、やはりあの裏の顔は本人すら知らないモノなんじゃないですかね……
これも新OPの演出から受けた印象ですが、レイとハル達の間を取り持つ役をやってくれそう。
…こんなことなら、もうちょっと出番あげてもよかったんじゃ…?
・リヴァイアサン
よくよく考えると目的がすごく曖昧です。コイツが台頭すると具体的にどうなるのか、実は示されてません。ARフィールドだけでは弱い。
そもそも、単純に現実世界への侵攻や混乱が目的なんでしょうか?
それは真の目的のための余波にすぎず、本当はもっと別の目的があると見てるのですが。それが何かと言われても困るけど。
あと一応、ミネルヴァの自作自演説も一応まだ心に留めてはいます。だいぶ薄まってきたとは思いますが。
・新OP/ED
今回からOPが島爺の「ガッチェン!」に、EDがAnge☆Reveの「リトルピ」に変更。
前者は新要素を大量に含んだ映像を乗せてのアップテンポ、後者も「アイ」とは打って変わった賑やかなカラーが売りです。
個人的にはぶっちゃけ前の方が良かった(特にOP)のですが、聞いてるうちに慣れてはきますかね。
それにしても、なぜあんなにオネショ推しなのでしょうか。
★次回予告
サテラモンが早くも仕掛けてくる急展開。そこへ早くも勇仁が救援へ駆けつけるようです。
どういう経緯で彼がアプリドライヴを得るのか、そこに注目ですね。
いつの間にかバディを従えていた、なんて流れなら相当に怪しいです。さて。