ついに潜入ディープウェブ!
謎のサイバー九龍!
★あらすじ
リヴァイアサンの手掛かりを探し求め、ディープウェブに広がるサイバー九龍にやってきたハル達。
不可解なその環境に翻弄される中、データを食う怪物・ワームに襲われているドローモンを救出します。
ドローモンからディープウェブの現況を聞いたハル達は、リヴァイアサンの打倒を改めて誓うのですが
案内に立ったドローモンもまた、リヴァイアサンの手の者でした。
騙されて四面楚歌の状態に追い込まれたうえ巨大ワームに襲われ、大ピンチのアプリドライヴァー達。
ハルはやむなくグローブモンを出してその場を切り抜けますが、無数のピーポモンたちが迫ります。
そのときアプモンセブンコードバンドが光り、彼らを現実の世界へと導いてくれました。
ようやく人心地ついたハル達は、いずれ再びディープウェブに挑むと決意を新たにするのでした。
一方、単独行動を取ったレイは遂に弟・はじめの手掛かりをつかんでいましたが、それはあまりにも意外で……
★全体印象
25話です。
ディープウェブに文字通りの初「潜入」ということで、その紹介に重きを置いた内容でした。
そのための大舞台として用意されたのが、サイバー九龍という超巨大コミュニティ。
聞いただけでワクワクもんな地名ですけれど、言わば表の世界であるサーフェスウェブの法は一切通用しない
自分では絶対訪れたくない場所でした。棲んでるほとんどのアプモンは信用ならぬ曲者ばかりみたいですし。
そんな場所にレイと別行動で大丈夫なのかと思ったら案の定、いきなり大ピンチに陥ってしまったばかりか
一週で叩き出される破目になってしまってました。どうやら前途多難みたいです。
のっけからあの場所でうまく立ち回れていたのは上述の通り、レイだけでしたね。予想通りではあります。
「トリコ」で魔の領域・グルメ界に足を踏み入れるも、まるで適応できずに戻ったエピソードを思い出します。
アレは単純に「レベルが足りない」感じでしたけど、こっちは「用心が足りない」といった印象。
この3組、レイがちゃんとフォローしてあげないと危なっかしくて仕方ない気がしてなりません。
そのレイは実際に様子を見に来てて、フォローを入れようとタイミングを計ってたんですが。
もうひとつ驚いたのは、ワームというアプモンとまるで別種の手合いが唐突に出てきたことです。
デジモンにおいてもデ・リーパーやヴィティウム、それにイーターと「異質よりもさらに異質なモノ」はいましたが
ここまで唐突にポンと出てきた上に本筋へあまり絡みそうにない、なんて例はちょっと記憶にありません。
しかも相手によっては極アプモンを出さないとヤバいなんて、随分とハードルが上がった感がありますね。
ワームの登場に伴い、ここへ来て「死の危険」というワードがグンと迫ってもいます。
アプリドライヴァーたち人間も彼ら自身を構成する情報を丸ごと持ってきているので、その状態でやられたら
現実においても死ぬことになるそうなのです。考えてみれば当たり前の話なのかもしれませんが、明確に示されたのは初めて。
無印デジアド19話を思い出してしまうのは旧来ファンの性ですね。もっとも、ハル達はハッキリした自覚がなかっただけで
データの世界だからと軽く見るような類の行動はしてませんでしたけど。
上記の設定が語られたのは、レイが直面した事実を強調するためでもあったのでしょう。
それでは今、はじめはどこにどのような姿で存在しているのか。今後はこの謎から目を離さないようにしませんと。
脚本は山田由香さん。今回は作監がやけに大勢います。
ドローモンを連れてワームから逃げる場面など、単純にアクションとして見応えのある場面が多かったのは
作画陣の充実によるところが大きいといえそうですね。
★キャラなど個別印象
・ハル組/エリ組/虎次郎組
ホントは用心してなかったわけじゃないんでしょうけど、表の世界の良識が通用しないという授業料を払わされた方々。
あんな無茶までしてドローモンを助けたハルは、とんだ面の皮といったところでしょう。
そこんところで責められないあたり、この3人はどこまでいっても表の世界の人間ってことなのかもしれません。
バディたちも同様なので、ほんとに大丈夫なのかこの3組? とハラハラしっぱなしでした。
アプモンセブンコードバンドは、ディープウェブを渡る上でまさに必需品といえます。
ミネルヴァの加護があると示すことで細かい障害は回避できるし、敵意を持ったアプモンが近づけば教えてくれるばかりか
逃走に最適なルートまで教えてくれます。多少のロックは簡単に解除できるし、本当にヤバいときは緊急脱出まで可能。
レイならばこれらの機能をある程度積極的に活用できるでしょうが、こっちの3組はむしろこれが無いとヤバすぎるレベルですね。
五体満足で生還することさえできなかったかもしれません。
遠からずまたディープウェブに挑むのは確実として、今回のことを教訓にはしてくれるんでしょうか。
もし同じような失敗を繰り返すのなら、レイの胃がマッハで大変なことになりかねません。不安だ……
・レイ組
いきなり大物っぽい情報屋に当たりをつけてハッキングをかけ、早くもはじめの情報をつかんでいました。
蛇の道は蛇、こういう局面では実に有能です。
その後は検索を遮断するという仮面とフードをどこからか調達して身につけ、ハル達の様子を見に来てました。
もっとも、ハル達が自分でピンチを切り抜けられそうだと思ったのか途中でその場を離れていましたが。
単にグローブモンの攻撃による影響を予測して、巻き添えを避けただけかもしれませんけど。
はじめの現況に激しいショックを受けながらも、必ず見つけ出してみせると改めて強く誓うレイの表情は
つくづく一人だけドシリアスで、他のメンバーとの温度差が出まくっていました。
今に至ってもまだまだ壁があるんですよね。虎次郎に至っては疑いの言葉まで発していましたし。
もしこの断絶に付け込まれたら、いろいろヤバいことになりそうな気がしてなりません。
というか、どうもそういう展開になってゆきそうな予感がしはじめてるんです。俺の占いは外れる。
・はじめ
人間のデータを一度分解し、別の何かに再構成するという神をも恐れぬ実験に巻き込まれていたことが明らかになりました。
これ、リヴァイアサンの独断でやったことなんでしょうかね? 人間側にも一枚噛んでる誰かがいたりしません?
そうなるとますますカミワザに近い構図になるんですけど。
どちらにせよ、今となっては彼がこの広いサイバー九龍のどこにいるのか、探すのは至難の業という言葉でも足りますまい。
ただでさえ砂浜の真砂から見付けないといけないレベルなのに、前と全然外観が違うというのですから。
恐らく、リヴァイアサンの尻尾に触れるどころか捕まえて抑え付けるレベルの難易度です。
別の作品の言葉で例えるなら、暴れ狂うバンダースナッチを抑えるくらい難しい。即ち時間を止めるくらい難しいってことですが。
あっいけね、時間ならタイムモンが派手に止めてた。別に難しくねえ。撤回。
閑話休題。
逢えたと思ったら敵でした、って確率がますます高まったのですが、そうじゃない率も高まった気がします。
リバイブモンの能力は、ひょっとしたらはじめを助けるためにこそ真価を発揮するのかもしれません。
いえ、もし今の彼らだけで足りないのだとすれば……
・勇仁
現実世界に強制送還され、樫木書店地下の秘密基地に戻ってきたハル達が最初に顔を合わせた人物。
何故このタイミングで彼がそこにいたのか、ハル達はもっと疑うべきだったのではないか……
なんて事態にならないことを祈りたいところですが。
でも彼、別の顔を見せているときの目が赤い光を放ってるんですよね……偽装というウルトラCもあり得ますけど。
・ドローモン
ペイントアプリのアプモン。名前的にはどっちかというとイラレ系なんで間違えそうになりますな。
ワームに襲われた被害者のテイで現れ、まんまとハル達を騙して窮地に陥れました。
どうやら後述のサテラモンから指示を受け、ハル達の始末を請け負っていたようです。
そのサテラモンがリヴァイアサンから命令を受けているのだとすれば、リヴァイアサンはつまりハルがああいう状況において
極めて高い確率でああいう行動を取ると知っており、そのために状況をどう組めば良いか予測できていたことになります。
いっさい姿を見せないままですが、だとすればやはり恐ろしい敵と言わざるを得ないかも。
ただ、このドローモンがハル達に吐露した言葉のすべてが嘘とまでは思えないんですよね。
心の底ではリヴァイアサンの跳梁を決して歓迎してはいないけど、かといって何とかできる者がいるとは思っておらず
リヴァイアサン打倒を目指すハル達と触れ合ってなお、その考えを変えるには至らなかった…そんな風にも見えます。
悪辣というよりは諦めが行動の根底にあり、自身が生きるために誰かを騙すことへ抵抗がなくなっているのでしょうね。
その気になれば夢を描き出すことができるのに、その力を虚構や偽りのためだけに使っている…なんて見方もできましょう。
今後もなにかと出番がありそうですが、ハル達と次に会ったときがいろんな意味で楽しみです。
中の人は陶山章央さん。独特の声質を備える個性派声優ですが、主役級を張った経験もあります。
最も有名なのはやはり「サクラ大戦」の大神一郎でしょうか。
・サテラモン
ドローモンの直接の上役である極アプモン。別に組織だってるわけじゃないと思いますけど。
西部劇風のバーを思わせる場所でドローモンの報告を待っていたようですが失敗の報を聞き、携える巨大銃で
ドローモンのすぐ横の壁をブチ抜いていました。次は無いという威嚇と同時に、気合を入れていたようにも見えます。
いずれにせよ、部下との信頼関係はほぼゼロに等しいとみて差し支えなさそうですね。
中の人は岡野浩介さん。なんとキャメラモン(スコープモン)と同じ人です。これは関係を勘繰りたくなりますね。
スコープモンチップがどうなったかはそーいえば語られてないし、リヴァイアサンに回収されて極の力を与えられたとか?
性格が全然違うっぽいので、断言はできないですが。
・ワーム
今回より突如デビューを果たした、アプモンとは別の存在。どっかの虫型デジモンは関係ありません。
正確には人工知能ですらなく、ただデータを破壊するためのプログラムなのだそうですが。
なぜそんなものが野放しになってるのか不明ですが、もはや現象みたいなものなのかもしれませんね。
その頭足類を思わせる姿は「サイバースルゥース」におけるイーターを容易に想起させるものです。
また、データを破壊するためのプログラムという設定はデ・リーパーを思い起こさせます。
けれど単なるプログラムなので意志の疎通は無理っぽいし、増殖はできても進化してゆきそうには見えません。
アプモンやリヴァイアサンら超人工知能存在にくらべると、やはり下等な連中と言わざるを得ないでしょう。
しかし、下等だからといって恐れるに値しないかといえばもちろん大間違いなわけで。
並アプモンではその触手に捕まったら最後、いくらも経たないうちにデータを破壊されて消滅してしまいます。
それは人間も同じで、捕まって長時間が経てば分解されてしまうのは描写的に明らか。すなわち死を意味します。
おまけに中には途轍もなく巨大なものもおり、一体どうやってこんなのを捕まえたのかと目を疑うほど。
そうした大型のワームとなると、超アプモンでさえ相手取るのは危険みたいです。
グローブモンは簡単に勝ってましたが、恐らくドガッチモンでは簡単に敗れないまでも戦いの長期化は免れず、
結果として取り返しのつかないことになっていたでしょう。ハル達の判断は正しかったといえます。
その存在自体が本筋に絡んではこないと思いますが、脅威としてはかなり高いレベルでしょう。
今回みたいな大型が大挙して現れようものなら、それだけで緊急事態というものです。
・サイバー九龍
ディープウェブの中でも恐らく浅い階層に存在する超弩級コミュニティ。視覚的には猥雑とした大都市の形を取っています。
上も下もない空間にひしめきあう建造物、その間から伸びる巨大な水晶柱と、そのビジュアルはなかなかインパクトがあります。
混沌の代名詞である九龍の名を冠するだけあり、現在の位置情報どころか場所そのものでさえ書き換わりかねません。
また再三書いたとおり、表の世界の常識や法は通用しないとみて間違いないでしょう。
の割にしょっちゅうピーポモンが警護してますが、アレが一般のアプモンたちを守っているとは限らないわけで……
正しく「いかにも」なイメージで、それ自体が非常にワクワクさせられる場所です。自分で行きたくはないけど。
けれど、その本当の魅力は本作よりももっと闇を描ける深夜アニメか、またはゲームではないかと思われます。
レイが水を得た魚(もとから海ではあるけど)のように動き回っていたのは、さもありなんというところ。
そーいえば、ディープウェブについての説明は全くといっていいほど同じものを別のTV番組で見たことがあります。
あのあたりが一般論というか、一般認識ってヤツなのでしょうね。
★次回予告
次回から9時半放送に引越し。これでドアサを一気に消化できますな。
どうも総集編っぽいので、これを機に前半の総括でも書きますか。