ハルと勇仁の絆 止めろ! 暴走レッシャモン!

★あらすじ

Lコーポレーションがリリースし、世界じゅうで大人気を博している位置情報ゲーム「Lトレジャー」。
海浜公演にあるという超レアなお宝データを求め、人々が殺到。大混雑が発生します。
休日を利用してハルと勇仁、そしてエリと虎次郎も来ていましたが、雑踏の中ではぐれる破目に。

そんなとき、突如として列車が暴走を開始。
無人制御を司っていたレッシャモンがバイラモンの仕業でLウィルスに冒され、文字通り暴走していたのです。
路線はまだ拡張中。このまま進み続ければ線路が途切れ、列車が落ちて大惨事に陥ってしまいます。
満員列車の中で勇仁もろとも身動きの取れないエリに代わり、ハルと虎次郎がARフィールドへ向かいました。

なんとか列車に取り付き、バイラモンを排除するハル達でしたがレッシャモンが気絶したまま止まりません。
ギリギリの状況下、虎次郎の機転でミュージモンが車掌のモノマネをしてレッシャモンの覚醒を促します。
これによってようやくレッシャモンが目を醒まし、なんとか事なきを得るのでした。

一方、エリは励まし続けてくれた勇仁に感謝を述べていました。
しかし勇仁はハルの送ってきたメッセージを示し、自分こそハルに勇気をもらっていたと語ります。
小学生の時分、サッカーへの熱意が空回りして周囲から浮いていた彼へ声をかけたのもハルでした。
それをキッカケとして再び仲間と和を結び、優勝を狙えるほどの強いチームを育てるに至ったのです。
最初に出逢ったその頃からハルは勇仁にとってのヒーロー、主人公なのでした。

しかし、今回の事件の裏にもまたミエーヌモンらの影がありました。
闇に蟠る無数のバイラモン。何やら大きな企てが動きはじめそうです。
 
 
 
★全体印象

18話です。題材に扱われたゲームは言うまでもなく「ポケモンGO」でしょう。

勇仁が13話以来の登場を果たし、ハルとの出逢いと親友になった経緯が語られました。
キーパーソンのひとりとなるのは確実な割に出番の少ない勇仁でしたが、ようやく掘り下げが行われたことになります。
前回とは逆に、時期としてはいささか遅きに失した印象というのが正直なところ。

ともあれ今回の流れを見るかぎり、勇仁のアレは本人も無自覚という可能性が高まってきました。
エリにした話が色々とこじらせた裏返しだという見方もできるので、自覚がある可能性もまだ低くはないのですけれど。
どのみちいずれはアプモンのことを知るはずですが、そのときには大きく話が動きそうな予感もします。

次回はグローブモンが出るようですが、何か特に起伏もなくここまで来たなと言わざるを得ないところ。
極アプモンのことを聞いているはずが、そちらへ話を集中させることもなく通常運転を続けていた感じです。
敵側に超アプモンが増えて戦いが激化したり、ミエーヌモンが極へ至って明確な脅威となっているわけでもありません。

それどころか、今もって並アプモンとばかり小競り合いしています。せっかく強くなっても、敵が弱すぎちゃ張り合いがない。
今回も前回も、ドカドカラッシュやガッチクローでカタがついてしまっていますし……
やっぱり超から上のアプモンを3Dで作ったのが裏目に出てるんですかねえ。出したくても出せないというような。
でもそろそろ次の段階へシフトしないと、本格的にヤバいんじゃないでしょうか。

脚本は樋口達人さん。作監には袴田さんの名前が見て取れます。絵のほうは割に毎度安定してますな。
 
 
 
★キャラなど個別印象
 
 
・ハル
 
 勇仁のヒーロー。なんだか少々重い話です。深刻という意味ではなく、勇仁の友情が。

 決して運動神経が高いわけではなく、回想では大会に出てすらいないようですが、興味を抱いたことに対しては
 たとえ結果が伴わなくても気にせず、ひたすら楽しむことを優先すると勇仁から指摘されています。
 そのおかげで、勇仁もまた自分がどれだけサッカーを好きか思い出すことができたのでしょう。
 楽しそうにプレイする2人の様子を見て、一度は離れていった仲間も戻ってきてくれた経緯があります。

 要するにハルをクッションにするような形で、人間関係を円滑に保つことができるようになったのでしょう。
 いるだけで場を和やかにするような、天性の素質を備えていると言い換えることもできます。
 こう見えて粘り強く、一度決めたことには諦めずに挑戦を続ける姿勢もまた周囲に影響を与えていたはずです。
 目立つ位置にいたわけではないはずなので「自分は脇役」だと思っていた時期があるのは周知の通り。

 ですがこうして見てゆくと、「主人公だと思ってなかったのは本人だけ」という印象しか滲んできません。
 むしろ昔のほうが主人公オーラ持ってたやんけ、と思ったり。
 そこから色々あって、いささか自己評価を下げてしまっていたのが1話時点のハルなのかもしれませんね。

 さて勇仁には何度もアプモンについて打ち明けようとしてたみたいですが、今回のことで結局取りやめています。
 危険に巻き込みたくないから、というのが主な理由です。うっかり首突っ込まれたら大変ではありますけど。
 むしろ適切な知識があったほうが、いざという時に冷静な対応が取りやすい気もするんですが……
 ハル的には、勇仁が事の重大さを知ってじっとしているはずがないという確信があったのかもしれません。
 
 
 
・ガッチモン
 
 久々のガッチクローでバイラモンに痛打を与え、レッシャモンから排除するという活躍を果たしました。
 初出のアプモンが2体いたこともあり、検索能力の披露が多かった印象です。
 
 
 
・エリ組
 
 番組でLトレジャーを取り扱うとあって海浜公演を訪れていたところ、偶然ハル&勇仁および虎次郎と合流。
 前回活躍したぶんワリを食っており、満員列車の中で身動きを取れないまま事件が解決してしまってます。
 事態の深刻さを悟って不安に陥っていたエリを、何度も励ましたのは勇仁でした。
 結果的に、エリは勇仁の思い出話の聞き役へ収まっています。この構図には何か意味があるのかもしれません。
 
 エリ本人はあんまり勇仁と接点がないので、何やらフーンという反応でしたけど。
 まあ、話の中に出てくる昔のハルについてはそれなりに興味あったと思いますが……
  
 
 
・虎次郎組
 
 動画のネタにするため海浜公演を訪れ、ハル&勇仁と最初に出くわしました。
 そのあと、4人でいっしょに探そうと提案したのは虎次郎です。すっかり探検隊のリーダー気取りでした。
 勇仁には今は黙っていてと頼むハルにすぐさま好フォローを入れるなど、気のいい側面も強調されてます。

 バトルでは直接敵を倒していないものの、あらすじの通り咄嗟の機転で大惨事を食い止める大手柄を挙げました。
 エリには悪いですが、あの場にいたのが彼らで幸いだったというところでしょう。
 でなきゃ、ドガッチモンとドスコモンの力づくで何とか止めるしかなかったことでしょうから。 
 
 
 
・勇仁
 
 仮にもアイドルの前でハルの話しかしてない人。
 まあ、彼にとってのアイドルはハルの方なので仕方ないのですけれど。

 1話から見せているアレのせいで何を言ってもネタにしかならない気がして仕方ない彼ですが、一番のネタっぷりは
 ポジションの割に異常に出番が少ないことでしょうか。後述しますが、亜衣のセリフが違和感バリバリです。
 その亜衣やワトソンに比べてかなり扱いづらいので、ヘタに出せなかったのかもしれませんけど……

 ひとつ違和感があるとすれば、昔と今とでだいぶ印象が異なることでしょうか。
 回想の彼はヤンチャな熱血漢で、周囲から孤立して落ち込んだりしてしまうような起伏の豊かな人物像でした。
 しかし、今の彼は老成とさえ表現できるほど落ち着いた完璧超人然な描かれ方がされています。
 少しばかり振り幅が大きすぎるような……

 ひょっとすると、彼のこの変化はリヴァイアサンと何か関係があったりするのでしょうか。
 何かのキッカケで拉致されてしまい、そのとき何らかの因子みたいなものを植え付けられ、その結果として
 高い能力が備わり、代わりにいざというときはリヴァイアサンの駒として動かせるような、そんな因子を。
 何か賢ちゃんみたい……さすがに深読みし過ぎかもしれませんけど、はじめの件もあるしなぁ……

 今後は少しずつでも出番が増えてくれたりするんでしょうか。
 でないとコトが起こったときの印象が弱くなるので、今からでも仕込みは強めてほしいものです。
 
 
 
・亜衣
 
 勇仁とハルの間柄についてコメントを出してました(後述)。
 特に本筋へは絡んでいません。
 
 
 
・ワトソン

 例によってLトレジャーにハマっており、かなりレアなトレジャーを入手していました。
 地味に研究熱心なところがありそうなので、なんだかんだで相当の努力をしたのだと思います。
 でも出番はそれだけ。いかにも頭脳派な外見ですけど、とことん脇役ですね。
 
 
 
・レッシャモン

 今回の暴走アプモン。海浜公園を臨む路線で自動運転システムを司っていたようですが、バイラモンに取り付かれて狂ってしまい
 停車駅を無視して爆走するようになってしまいました。これほど暴走という言葉が似合うアプモンも珍しいでしょう。
 状況といい姿といい、テイマーズの映画「暴走デジモン特急」を思い出さずにはいられません。
 列車というイメージやハル達が取り付いたりする都合上、並アプモンにしてはかなり図体がでかいのも1つのポイント。

 バイラモンが排除されると今度は白目をむいて失神してしまい、事態の好転を阻む流れとなります。
 しかしミュージモンのモノマネで覚醒するところをみると、本来はとても職務に忠実な性格と考えてよさそうですね。
 パラサイモンに憑かれていてもいなくてもあんまり変わらなかったロコモンとは、そこが大きく異なるところです。

 彼?が働いていた自動運転列車は、恐らく新交通ゆりかもめがモデルでしょう。
 エリを乗せたまま停車駅をガン無視してゆく光景には「ぼくらのウォーゲーム!」が思い出されてやみません。

 中の人は山本祥太さん。声優としてのデビューは意外と最近みたいです。
 個人的にはやはり「魔法つかいプリキュア!」のドン・ヨクバールを挙げたいところ。
 毎回のやられ役ですが、それだけに記憶へ残るというものです。
 
 
 
・バイラモン

 レッシャモンを暴走させていた張本人。ゲームでもストーリー前半でたびたび登場し、街を混乱へ陥れていました。
 暴走させられているわけではなく、れっきとしたリヴァイアサンの手下です。たぶん一番働いてるんじゃないかと。
 外見がタコっぽいのは、ガスマスクを模した頭部がそもそもタコっぽいところからの連想でしょうか。
 個人的には宇宙怪獣バイラスを思い出しましたし、名前からそっちのオマージュも入ってるんじゃないかと考えてますけど。

 レッシャモンの客車部分にあらかじめLウィルスを充満させており、ハル達も容易には近づけませんでしたが
 そのLウィルスを外に放出されてしまい、無防備になったところへガッチクローを食らって叩き落とされました。
 状況が状況だけに放置されましたが、恐らくそのまま倒されたと思われます。

 しかしラストシーンにおいて、同種の個体が無数に控えているとわかりました。次回は数をたのんで大暴れしそうです。

 中の人は青山穣(ゆたか)さん。亜衣パパも兼役してるベテランです。
 個人的には「鉄血のオルフェンズ」に登場する小悪党、トド・ミルコネンが印象的。
 悪どいことばかりするけどなんだか滑稽で憎めない、そんな役どころがハマる感じですね。

 
 
・ミエーヌモン

 実験の一環としてLトレジャーを流行らせ、超レアトレジャーを餌にバイラモンを使ってデータを集めていました。
 これで相当よい結果が得られたようなので、戦略的には大きな勝利を収めたといってよさそうです。
 状況から、だいぶ前から他と並行する形で計画が仕込まれていたと考えるのが妥当でしょうね。
 ゲームの開発者たちは知らないことだと思いますけど。
 
 
 
・巻き込まれおじさん

 毎回アプモン事件に巻き込まれる人。
 超レアトレジャーを求めて仲間と列車に乗り組みましたが、一人だけエジプトに来てしまっていました。
 列車でどうやってそこまで行けたのかは、アプリモンスターズ最大の謎のひとつになるかもしれません。
 ごめん言い過ぎた。
 
 
 
★名(迷)セリフ
 
 
「意外だなぁ。2人って、いつも一緒のイメージだったのに」(亜衣)

 勇仁の「ハルと一緒に出かけるのは久しぶり」という発言を受けて。
 しかし視聴者からすればハルと勇仁がいっしょに行動してること自体が珍しいので、何ともチグハグな印象を受けます。
 むしろ、エリや虎次郎といつも一緒にいたイメージしかないという……
 
 
 
「ガッチリ締まっていこうぜ、って話。なっ♪」(虎次郎)

 宝のありかについてガッチモンに検索を頼んでみては? と提案しかけたのをハルに止められ、
 いずれ自分で説明するから勇仁にはまだアプモンの件を秘密にしておいてほしい、と頼まれたのを受けて。
 事件解決のときといい、今回のアストラはキレがあります。
 
 
 
「ハルってさ…いっしょにいるだけで、すごく安心できるんだ。
 自分のことを脇役だなんて言ってたこともあるけど…ハルはオレの中で、最高の主人公なんだよな」(勇仁)


 エリに対してだから言えたのかもしれない、ハルへの勇仁の気持ち。
 それとも、エリがハルを憎からず思っていることをすでに見抜いていて「話してもいい相手」だと思ったのでしょうか。
 今回はアレが出なかったぶん、彼の本心が聞けた思いです。どうしても裏を勘繰ってしまいますけれど。

 
 
★次回予告

 もうグローブモンが出るのか……今回の時点で危機をもっと煽っておいてもよかったような。
 タイムモンがいかなる経緯でドガッチモンをミトメールするのか、いささか気がかりです。