エリがコピペで大増殖!?
とりもどせ、夢のステージ!
★あらすじ
アプリ山470のひとりとして、CDにソロ曲の収録が決定したエリ。
その記念ミニライブが亜衣の働きかけもあり、ふじみ坂商店街ニューイヤーフェスで行われることになります。
当日を間近に控えたある日、エリは亜衣の紹介で初海という少女に出逢いました。
初海は両親が転勤となり、小学校卒業まで祖父母の経営する「キッチンふじみ」で過ごしている身の上。
寂しい毎日を送っていた初海が前向きになったキッカケは、エリのファンになったことでした。
自分にも誰かを笑顔にできていた。自信と充実を得たエリは、気迫をもってイベントに臨みます。
ところが当日のライブ直前、TVやネット映像のあらゆる所で人物の顔がエリのものになるという騒動が発生。
もちろん暴走アプモンの仕業。ミエーヌモンの差し金で、コピペモンがエリの写真をコピーして拡散していたのです。
このままではライブ中止となり、初海たちファンを落胆させてしまう。そうはさせじと、エリはコピペモンを追います。
ARフィールドでハル達とともにコピペモンを追い詰めるエリでしたが、敵は得意のコピー能力で次々と増殖。
本物との区別がつかなくなってしまいましたが、エリの晴れ舞台を邪魔されて怒り心頭のドカモンは普段と一味違いました。
必殺のドカドカラッシュでまとめて吹き飛ばされたコピー達は、恐れをなして敵前逃亡の形で消滅。
残った本物はあっさりと叩きのめされます。凶事の裏に慶事あり、その実態はなんとセブンコードアプモンでした。
謝罪から始める破目になりながらも、かくしてミニライブは無事に開催。
この騒ぎが逆に功を奏して知名度が上昇したのか、エリは全国区へとステップアップを果たすことになりました。
仕掛けたことすべてが裏目に出てしまい、ミエーヌモンは人知れず地団駄を踏むことに……
★全体印象
17話です。
ほぼ全面的なエリ回。ここまでメインを張るのは6話以来でしょうか。
今回は、アイドルとしてのエリの側面をより掘り下げる内容でした。
自信満々な上から目線はあくまでキャラ作りの一環、本当は繊細で揺れやすい普通の少女であるエリ。
まだまだ駆け出しといった色が強く、自分の活動が本当に結果を得られているのか自信がなかったと思います。
そんなエリだからこそ、一人でも熱心なファンがいてくれることがどれだけ心の支えになったことでしょう。
もっと早くこういった回をやるべきだったかもしれませんが、このくらいの時期で正解だったかなとも思います。
最初に彼女の抱えるものを見せておき、その後も地道にアイドル活動を続けていることを描写ないし想像へ導き
しばらく溜めを置いてから持ってくることで「ようやく認められてきたんだな」と視聴者も実感を抱けるわけですから。
少なくとも、私はそう感じました。あまり序盤にやっても効果は薄かったと思います。
全体的にはいろいろ重大な進展があった先週からすると特に何も起こらないというか、ユルめなお話です。
戦いもアプ合体すら行うことなくほぼドカモン一人で片付いてしまうので、やや食い足りない印象。
相手がしょせん並アプモンで戦闘が得意でもなさそうなので、あんなもんかもしれませんけど。
脚本は平見瞠さん。作画にはTAP系っぽい名前が多数窺えます。なぜかエリ回に多い作画パターンな気が。
★キャラなど個別印象
・ハル組
エリの相手を亜衣がよく努めていてくれたからか、今回のハルは割と余裕がありそうでした。
2人のヒロインのやり取りを微笑ましそうに眺めるという、むしろヒロインみたいな立ち位置の絵面もあります。
ライブではエリの歌に感動してましたが、描写的には虎次郎のほうがインパクトあり。
ガッチモンは今回ほぼアナライザー役。コピペモンの本物を検索で見つけようとしてましたが、その前にカタがつきました。
・虎次郎組
フェスに呼ばれなかったということで不貞腐れてました。
そのためかイベント当日にも来てませんでしたが、所謂エリ様クソコラ騒動をキッカケに合流してきます。
とはいえ戦闘ではエリというかドカモンへ完全に譲っており、見せ場はありませんでした。
ポイントはむしろ戦闘の後、エリのライブを眺める虎次郎の反応でしょうか。
いつも饒舌、というより一言多い彼が、このときばかりは辛うじて一言絞り出すのが精一杯なほど言葉を失くしてます。
ステージの上のエリを生で見るのはハル同様始めてのはずなので、そのオーラに圧倒されたのでしょう。
まして、今日にかけるエリの気合は一味も二味も違うときています。
あの後エリになんて言ったのか、ぜひ知りたいですね。
・エリ
アイドル設定を踏まえた上で、きわめて正統派といえるエピソードを手に入れました。キャラソン?も披露してます。
というか初登場のときもペロリモンのときも、いささかエキセントリックな色が強かったような……
母子家庭な上に母親が不在がちで、孤独な生活を送っていた彼女。
そんなエリが捻曲がらず前向きになることができたのは、アイドルとの出逢いがあったからこそです。
あの数ショットを見るまでもなく、初海の境遇は否応なくかつての自分を重ねてしまうものだったでしょう。
だから、その初海がまさしくかつての自分と同じようにアイドルに力を貰い、しかもそのアイドルというのが
他ならぬ自分だったと知ったとき、これまでにない力が湧いてくるのは当然の流れでしょう。
誰かを笑顔にするということは、その人がまた他の誰かを笑顔にできるという希望にもつながるのですから。
ただ、そうした気合が明確にコピペモンとの戦闘で活かされたかというとそういうわけではありません。
ドカモンが気力150だったのはいいんですが、そのぶん彼女のほうは見てるだけという感じでした。
そもそも、戦闘時にエリが操作するという設定がどこかにドッカンパンチされてますし。
もっとこう、エリの方も何か戦闘に貢献する描写があれば剥離感をおぼえずに済んだのですが。
この際気合まかせでもいいので、あと一押し欲しかったというのが本音です。
・ドカモン
花嵐エリのバディアプモンにして事実上の親衛隊長。
記念ライブを最悪の形で邪魔してきたコピペモンに事件序盤から怒りゲージMAX状態であり、コピー達に押されても
どうせわからないなら全員薙ぎ倒すという、キュアマーチもかくやな直球豪速勝負で逆転の嚆矢を飛ばしてます。
怒りのパワーで振るった拳は、ARフィールドの大地をも抉りました。あんたはミルキィローズか。
この破壊力には、他のメンバーどころかエリまで瞠目していました。
普段は暑苦しくもお人好しすぎるほど優しい彼ですが、このときばかりは一睨みでコピペモンを縮み上がらせています。
ああいう表情を見せられると「ああ、モンスターだな」と再確認できて良いですね。
ベタな表現をすれば、バディの存在がアプモンに従来以上の力を与えてくれるといったところでしょうか。
・亜衣
あれから随分エリと親密になったらしく、ニューイヤーフェスに彼女を呼ぶアイデアを出したりしてました。
また、顔馴染みのふじみ食堂にエリファンの初海がいると知って引き合わせるなど、立役者的ポジションにいます。
ミニライブでは初海といっしょに「ドッカンパンチ」の文字が描かれた団扇を持って鑑賞していました。
エリも、亜衣に対するときは何かぐっと柔和になりますね。虎次郎はおろかハルとも接し方が違う。
互いにある一線を置いているからかもしれませんけど、こういう距離感の違いは結構好きです。
ライブでそんな亜衣や初海たちの隣にいた男連中は、モブながらエリ本人より早く本編登場を果たしたツワモノたちです。
まさに兵の集い。
・ワトソン
1カットだけ出演。エリのライブにいつの間にか来ており、目を輝かせて見いってました。
単に情報通の範疇でエリに興味を持っていたわけじゃなく、割とガチにファンだったようです。
または、今回をキッカケにファンとして目醒めたのかもしれません。
・初海
今回のゲストキャラ。
エリの大ファンであり、上述のつらい境遇もエリの活動を見守っているうちに克服した経緯があります。
部屋にはエリだけでなく様々なアイドルの写真があったので、もともとアイドルマニアなのかもしれません。
しかしその中でもエリはやはり特別なようで、壁の一角はエリの写真だらけでした。
いたいけな少女の部屋だからいいものの、そうじゃなかったらドン引きされかねないほど熱が入っています。
熱が引いたときのことは考えないほうがよさそうですね。
そうは言っても、彼女の笑顔を守るためにエリがより強い決意をもってアプモン事件へ臨んだのは確か。
直接には大きく絡んでいないけど、間接的にはたいへん重要な役割を果たしている人物です。
本作は方向性の割にこういう形での人間ゲストがほとんどいなかったので、実は珍しい立場だったりします。
中の人は宮本佳那子さん。得意の高音域で幼い少女を自然に演じていました。30分アニメには久々の出演だそうです。
プリキュアでキュアソード役に抜擢されたと思いきやその翌年に体調を崩し、休養を余儀なくされていたのですが
近年徐々に活動を再活性化しており、昨年は「ジュウオウジャー」にもコーラスで参加していた模様。
今年は「キラキラ☆プリキュアアラモード」のEDも担当と、名前を見る機会がまた増えてきています。
縁あってライブにも何度か足を運んでいるので、個人的にも嬉しい流れですね。
ちなみに亜衣の渕上さんはキュアロゼッタ役だったので、なにげにドキプリレギュラー同士が揃ったことになります。
SDの古賀豪さんはドキプリのSDでもありますので、その縁でしょうか。
・コピペモン
今回の暴走アプモン。ミエーヌモンの差し金でエリの顔をコピーし、そこらじゅうにバラまいていました。
描写を見るかぎり、Lウィルスに冒されるとリヴァイアサンの意に沿う命令や、その同志に従うようです。
なので、厳密には「暴走」じゃないのかもしれません。
能力的には右半身が対象のコピー、左半身がコピーの出力を司っているようです。
「Hunter×Hunter」の登場人物、コルトピが得意としていた能力「神の左手悪魔の右手(ギャラリーフェイク)」を思わせます。
コルトピはA級首の犯罪者集団「幻影旅団」のひとりで、本物と寸分違わぬほど精巧なコピーを作ることができました。
ただし生き物をコピーすることはできず、自分自身のコピーも無理っぽいのでその点ではコピペモンが上かも。
ちなみにコルトピは左手で触れたもののコピーを右手から具現化と、コピペモンとは真逆のプロセスを辿っていたりします。
このコピーする右半身が白、ペーストする左半身が黒というのはひとつの暗喩ですね。
コピーするまでは白だけど、それを出力して利用するというのは実のところ真っ黒ってことですから。
創作者というのはコピーはしてもペーストはしない、という誰かの言葉を思い出します。
しかして実際にこいつがやったことはエリの顔の出来の悪いコピペを適当にそこらの写真や動画に張りつけるという、
センスの欠片もないものでした。紛うことなきクソコラというヤツです。ワザとセンスを度外視してる可能性も大ですが。
この手の適当さで笑いのタネを作るやり方も確かに存在してるんですけど、ああなると迷惑以外のなにものでもありません。
度肝を抜かれた虎次郎が、もろもろ放り出してすっ飛んでくるほどの異常事態でした。見てる分には笑えたけど。
この騒ぎで放送局などにクレームが殺到し、ミニライブもあわや中止の憂き目に遭いかけています。
けれどミニライブにおけるエリの真摯な謝罪と、あとは恐らく後日にエリや事務所と関係ない第三者がやったことだと
正式にフォローがあったのでしょう、これを踏み台にしてエリの知名度が上がったも同然という皮肉な結果となりました。
おまけにセブンコードアプモンでもあったので、エリにとってはむしろ幸運の運び手だったようです。
中の人は永澤菜教さん。かつての芸名は長沢直美でした。男の子役でもよく活動してます。
私は「勇者指令ダグオン」の戸部学で名前を覚えた口ですね。
「おジャ魔女どれみ」でマジョリンを演じていたのは改名後なので、声と名前が一致するまでに少しばかり手間取りましたっけ。
・ミエーヌモン
エリが最近目立ってるのが気に食わないということで、コピペモンに活動妨害を丸投げしてました。
派手な出で立ちですが基本的に隠密活動をしている彼女にとって、目立つということ自体が憎悪の対象になり得るのかもしれません。
レイが動向を探っている以上、もうあまり迂闊には動けないでしょうからストレスが溜まっていた可能性もあります。
でも結果的にはエリの躍進に手を貸す恰好となってしまい、そのうえコピペモンがセブンコードアプモンだったと判明してしまって
彼女にとっては踏んだり蹴ったりの顛末へ至っています。前者はともかく、後者は言い訳のできない失態でしょう。
直接関与していないといっても、一時の気分次第で適当なちょっかいをかけていなければ陥らなかった事態ですから。
これ以上失態が重なると、そろそろ彼女自身の立場も危うくなってくるのでは。
というか、LコーポレーションのCEOをアゴで使える立場なのにそれを利用したりはしないんですかね。
結局のところ通常の経営は人間たちに任せていて、自分はアプモン絡みの実験にだけ関与しているってだけなのでしょうか。
考えてみれば、経営術とか会社の実態とかを把握しているのかどうか怪しいものがあるし……
・巻き込まれおじさん
毎回アプモン事件に巻き込まれる人。
サッカーファンとして中継を見てましたが、コピペモンの能力でその中継がクソコラ祭りになってしまって悲鳴をあげていました。
あの中継は今回でいちばん笑ってしまった場面なのですが、実際にやられたらたまったもんじゃありますまい。
★名(迷)セリフ
「私も誰かを…… 私も誰かを、笑顔にできてるんだ…! もっと頑張ろう…! 明日のお祭りも!」(エリ)
自分の大ファンであるという初海と触れ合い、亜衣からその初海の境遇を聞いて。
孤独だった自分を立ち直らせ、今ここにいる原動力としてくれた憧れのアイドル。
その憧れにはまだ遠いかもしれないけど、それでも誰かの笑顔の原動力となることはできている。彼女の願い通りに。
そしてその笑顔は巡り巡ってエリ自身へ還元され、より多くの人々へより多く笑顔を届ける力になってくれるわけですね。
アプリドライヴァーたちの中ではエリの願いが最も具体性のあるものですが、それを端的に示したセリフといえましょう。
★次回予告
不自然なほどエリ達と絡まなかった勇仁が、やっともう少し描写されるみたいです。
一瞬見せていた鋭い視線が気になりますが、アレは普段の彼の目なんだよな……