ネットの海にダイブせよ!
スーパーハッカー レイを追え!

★あらすじ

ロープレモンとゴミモンを奪われてしまったハルたちは、レイの行方を探っていました。
しかし自分の痕跡を消しながら行動しているレイの行動は、ガッチモンの検索でも掴むことができません。
そこでARフィールドの先にあるネットの海へ出向き、アプモンたちに直接情報を聞くことになりました。

ガッチモンの思惑通り、海の家を構えるクックモンから「黒い服の人間を見た」との情報を得る一同。
さっそく当該地であるレビューモンの島に向かうハル達でしたが、それはサクシモンの罠でした。
罠だらけのマス目に追い込まれ、いきなり大ピンチを迎える破目に陥ってしまいます。

勝利を確信し、アプリドライヴの引き渡しを要求するサクシモン。そこにレイが現れます。
レイは脇目もふらず、サクシモンを攻撃しました。彼はリヴァイアサンの手の者ではなかったのです。
さらに戦いの中、レイの弟ハジメがリヴァイアサンに拉致されていることも発覚しました。

予想外の事態を迎えながらもレイドラモンの攻撃を凌いでみせ、早々に引き下がるサクシモン。
助けられる形となったハル達はレイに詳しい事情を聞こうとするのですが、レイは聞き入れず……
 
 
 
★全体印象

11話です。
4話から顔見せしていたサクシモンが初の出戦を果たし、レイの事情がある程度判明するお話。

レイは第三勢力的立ち位置だったのですね。何かすっかり騙された気分です。
まぁ本来のリヴァイアサン側アプリドライヴァーはもっと近くにいる、ってことなのでしょう。
最も疑わしい存在である勇仁が最近さっぱり出てこないのも逆に不気味。
というか、こうなるとハジメがリヴァイアサン側になってる可能性も大ですね……

とまあ重要なエピソードなのですが、他のポイントとして「ネットの海」のお披露目があります。
サーバーを島に見たてていたり、海を模していても濡れもしなきゃ息もできるという設定は
どこかテイマーズを思い出させるものがあり、ちょっと楽しくなりました。
そういえば、ネットの海という概念が具体的に視覚化されたのはこれが初めてじゃないでしょうか。

脚本は平見瞠さん。そして作監はお馴染みの直井正博さんですが、今回は一人原画じゃありません。
そのためか、直井色はそんなに強くなかった気がします。
 
 
 
★キャラなど個別印象
 
 
・アプリドライヴァーたち
 
 前回のレイドラモンに続き、今回はサクシモンに翻弄される役回り。
 クックモンのくだりを含めると、ほぼ終始サクシモンの手の内で動いていたことになります。

 結果的に、ほとんど実力を発揮できないまま追い詰められる流れへ陥ってました。
 真正面から戦っての窮状じゃないのはある意味救いですが、なかなか厳しい展開が続いていますね。
 そのわりにシリアスさが少ないのは、これはもう作風というしかないかもしれません。

 個別に見てゆくと、エリの強気キャラとは裏腹な優しい本質が特に強調されてる印象でした。
 人知れずこなしてる善行や涙もろい側面など、地味にその素顔が増強されています。
 落ち込み気味のハルを励ますという、わりと美味しい場面もありました。

 ガッチモンはサングラスが妙に似合っていますね。
 渋く決めてる割に頼むのがイチゴのかき氷というギャップは、ある種のお約束。

 それにつけても、笑顔でエリの裏情報を売り渡すハルがいろんな意味で天然です。
 悪い噂じゃないんだからから別にいい、とかフツーに思ってそう。
 
 
 
・桂レイ

 キリハっぽいと思ったらネネでもあった人。
 これでもし上記の通り、ハジメがリヴァイアサン側ならますます傾向が強まりますね。
 
 ……ということは、セブンコード会の罠も彼らが単独で仕込んだというわけか……
 どんな顔をしてあの招待状を書いたのだろうと思うと、行き場の無い気持ちになってきます。
 目的のためとはいえ、やっぱり恥ずかしかったんだろうなぁ。

 ですが、それならそうとなぜハル達のような善意のアプリドライヴァーに協力を仰がないのでしょう……
 とも考えましたが、それはもしかすると「誰が敵なのかわからないから」なのかもしれません。
 私の考えている通りなら、リヴァイアサン絡みで相当いろいろあったんじゃないかと思われますし。
 あとはもっと単純に弟は自分が助けなければいけないと思い込んでいるか、他人を信用しない主義なのか。

 ハッカーとしては超一流みたいですが、見るからに思い込みが激しくて腹芸が無理そうな性格。
 クールに振舞っていますけれど、その実どこか猪突猛進な側面も垣間見えますね。
 タイプとしてはキリハとかヤマトがやはり近いでしょうか。後者は弟がいるという点で近似しているし。

 次回は急場をしのぐためにハル達と協力体制を取る線が濃厚ですが、簡単に仲間入りはしないでしょうね。
 いずれにしても、こういう人物は早い段階で事情を明かしたほうがメリットは大きいでしょう。
 極端な行動を取っても、それが誰かを助けたり守るためだとわかっているなら印象が全然違ってくるものです。
 
 
 
・ハックモン→レイドラモン

 ほぼいきなりアプ合体状態で登場。
 しかしサクシモンを追い詰めたと思ったら反撃を受けてしまい、あんまりいいところがありません。
 攻撃行動のついでみたいにハル達を助けたのが結果としてのことなのか、意図してやったことなのかは明示なし。
 見たところ明らかに3人を助けてるのですけど、どのへんまでがレイの命令でしょうか。

 そこらへんの疑問が生まれた理由は、レイの意志に反してハジメのことを話した場面にあります。
 単に知られた以上は隠しても意味はないという判断なのか、またはこれを機会にハル達にも最低限の共有をしておき、
 状況によっては3人をも利用して目的を果たすべきと実際的な考えへ至ったたのか、そこまではわかりませんけれど。
 レイが3人から全部のチップを巻き上げようとしてますが、これにどう反応するかですね。

 ガッチモンたちを軽視はしていても使えそうなら使うべきと思っているのであれば、相方以上に冷静なのかもしれません。
 
 
 
・サクシモン

 初めて表舞台に登場。
 SLGアプリのアプモンらしく、ひとつひとつにトラップが仕掛けられた碁盤状のフィールドを展開することができます。
 初手の段階でハル達をこの得意フィールドに嵌め、いきなり絶対有利の状況に立ちました。
 さらに動きようのないドライヴァーたちの左右に壁を形成して圧迫し、アプリドライヴの引き渡しを迫っています。
 この行動から察するに、アプリドライヴは彼らにとってもやはり貴重で重要なデバイスみたいですね。

 卑怯な手を好むように見えますが、一味違うところは「策を弄することこそが自身の存在理由」と考えている点。
 力押しに頼らず策を用いて戦わねばサクシモンとして生まれた意味がない、ということでしょうか。
 ある意味アプモンらしい考え方というか、なんというか。

 それでいて直接戦闘も不得手というわけではなく、本作で初めてレイドラモンにクリーンヒットを与えた強者でもあります。
 彼にとっての策というものは矜持のひとつであると同時に、勝率をより上げるためのものなのでしょう。
 怯んだフリをしてカウンターへもっていくあたり、なかなかの食わせ者ですね。
 必勝の手がないということでいったん引くという姿勢も、むしろ慎重さを感じさせるものです。
 事実上の一対一なので、ホントはあのまま戦ったほうが有利だったんじゃないかと思わないでもないですが。

 次はゆえに、最もやっかいな相手であるレイを狙って策を仕掛けてくる流れでしょうか。
 これに対抗する形で、ハル達とレイの初共闘が実現するかもしれません。
 
 
 
・クックモン

 ネットの海の海岸で海の家を構えていた料理アプリのアプモン。ペロリモンと合体できそうです。
 ガッチモンとは昔馴染みらしく、「いつもの」という注文だけでイチゴかき氷を出してくれていました。
 ハルにも焼きとうもろこしを振舞っていましたが、アレ人間が食って大丈夫なんですかね。大丈夫みたいだけど。

 実はサクシモンの手の者という描写がされてましたけど、これはたぶん操られていただけでしょう。
 自分よりグレードの低いアプモンを操ることができるというなら、サクシモン侮りがたしです。

 中の人は上別府さん。ある意味巻き込まれおじさんですね。
 
 
 
・レビューモン/コソモン

 その名もズバリ、レビューモンの島に棲んでいるアプモンたち。
 ハル達3人をつぶさに見て、メタい評価を下していました。あちこちで働いてそうな連中です。
 一体だけ混じってたのがコソモン。裏口コミ=裏情報にくわしいということですが、彼からあまり収穫は得られませんでした。
 エリは犠牲になったのだ……まあ、簡単に他へ流したりはしないでしょうけれど。
 
 
 
・ハジメ

 レイの弟。のわりに全然似てませんが、血がつながってないんでしょうか。
 名のモチーフはレイと考えあわせ「1」ではないかと思われます。いわゆる0と1ですね。

 予告でレイと一緒に喪服を着ていたので父親か母親、あるいはその両方がいないのかもしれません。
 レイが他人を信用しないのだとしたら、このときの経験によるところが大きいのかも。
 引き取られた先で爪弾きにされるとか、そういった話はよくあることですし。

 問題は、いったいなぜリヴァイアサンに拉致されたのか、です。
 もしリヴァイアサンが人間を操ることを考えていて、そのための手始めかつ尖兵確保のために
 これと見定めた者を攫っているのなら、無事でいるとはとうてい思えません。

 同じ境遇にあるのが勇仁だと思われるのですが、まだ断言まではできない状況ですね。
 
 
 
★次回予告

 サクシモンとの再対決。
 ドガッチモンとレイドラモンのアプ合体実現と、ハル達とレイの関係性進展の有無が見どころ。
 まあ、そう簡単にロープレモンとゴミモンは戻ってこないでしょうけど……