3つ目のアプリドライヴ!
虎次郎はアプチューバー!
★あらすじ
動画サイト「アプチューブ」で人気急上昇中の小学生アプチューバー、アストラこと飛鳥虎次郎。
その投稿動画の中にアプリドライヴを発見したハルとガッチモンは、虎次郎に接触を試みます。
果たして、虎次郎はミュージモンをバディに持つ正真正銘のアプリドライヴァーでした。
相手もアプリドライヴァーと知って興味を示す虎次郎でしたが、突然あわてだして帰ってしまいます。
ハル達が追ってみると、そこはなんと大邸宅。虎次郎は茶道家元のひとり息子だったのです。
虎次郎はふたりを待たせて動画の撮影をはじめますが、途中でいきなり時間切れになってしまいました。
犯人はLウィルスに冒されたウォッチモン。その活動で、街は毎度のごとく大混乱に陥ります。
ウォッチモンを追ってARフィールドに突入した2組を待っていたのは、過去の映像でした。
家を継ぐという明確な、けれど決まりきった生き方に大きな刺激をもたらすため、虎次郎が一念発起して
毎日30分間のみ、アストラとして弾けまくるようになった経緯が明かされます。
そのノリのまま、ミュージモンをアプリアライズさせる虎次郎。
ハルとガッチモンの助力も得て、見事ウォッチモンの暴走を止めてみせるのでした。
後日、ネットには上げ直した動画の中で思う存分笑う虎次郎の姿があったといいます。
★全体印象
7話です。
第3のアプリドライヴァー、アストラこと飛鳥虎次郎とそのバディ、ミュージモンが登場。
現実のユーチューバーがモチーフとあって、ゲスト声優にHIKAKINも参加してます。
エリ回同様、その虎次郎へ徹底的にスポットを当てた回となっており、余計な要素はほとんどありません。
そのため、ハルとガッチモンは今回も脇ポジションです。エリに至っては出てさえいない。
詳しくは虎次郎の項目へ譲りますが、アプリドライヴァーというのは皆、何かの閉塞感に苛まれていますね。
そこから勇気をもって一歩踏み出し、自分を変えてゆくことが本作のテーマのひとつなのでしょう。
アプモンが共にあれば、世の中に溢れている面白いことを掴んでゆけば、必ずチャンスはやってくるのだと。
ネット発の新常識が大胆に取り込まれた作風といい、本作の企画自体にもチャレンジを感じます。
虎次郎の過去については、ミュージモンと出逢ったキッカケでもあるので早々に明かされましたね。
エリといい、過去話についてはあまり引っ張らない方針があるようです。
それは最初に要点として抑えた上で、そこからどうこの先の自分を変えてゆくかってことなのかも。
ただ今回に限っては、明かされる過程がだいぶ強引だった気もしますね。
…ということは、あの桂レイにも自分を変えたいと願う何かが胸に秘められていたのでしょうか。
リヴァイアサン絡みの発言からみて、それだけではないような気もしますけれど。
そういえば、ここ2回ほど勇仁の顔も見ませんね。単に出す余地がなかっただけかもしれないけど。
脚本は山田由香さん。一時期のバトスピやプリキュア、そしてアイカツで書いていた人です。
前回の平見さんといい、アイカツ繋がりのスタッフが続きますね。
作監はおなじみの直井正博さんで、しかも一人原画です。なのに安定してる。相変わらずスゲエ。
そこへ総作監の監修が入るので、さらに質が上がるわけですね。
★キャラなど個別印象
・ハル組
過程をOPですっ飛ばして取り戻せユニヴァースとばかりに虎次郎の素姓を特定した方々。
ガッチモンの検索をもってすれば、あれくらいの個人情報特定は朝飯前ということなのでしょう。
つくづく、悪用されたら恐ろしい能力です。ハルが相方で良かったというべきか。
虎次郎の家についてはガッチモンも知りませんでしたが、これも単に調べなかっただけかもしれません。
家よりは学校のほうが接触しやすいし、家庭環境にはその時点じゃ興味がなかったとも言えます。
どちらにせよ、いきなり声をかけるハルの行動はもう10歳いってたら完全に不審者扱いされるレベルでした。
前回と違い、戦闘でも活躍はしています。且つ、アシストにとどめて締めは虎次郎組に譲ってました。
グリニッジ天文台についてスラスラ諳んじるハルからは、本などで根付いた知識の多さを感じます。
虎次郎たちに対して事あるごとに「絡みづれぇな…」とコメントするガッチモンも印象的。
・飛鳥虎次郎
第3のアプリドライヴァー。対外的にはアストラと自称し、他人にもそう呼ぶよう求めています。
獅子座L77星出身の某ウルトラマンとは特に関係ありません。
予告で見るかぎりではノリだけで生きているように見えましたが、やはりそれは一種のブラフでした。
家の外でこそ見慣れたあの風体ですが、ひとたび帰宅すれば動画撮影の間の30分を除き、静かに振舞っています。
エリと同じく二面性を持つと同時に、ギャップ度ではそれ以上かつ内外の傾向では真逆なのがポイント。
エリが対外的にはむしろ自分を抑えているのに対し、彼は自分を解放しまくっているのですから。
ポイントは、家を継ぐことに関して否定的というほどではないあたりでしょうか。
見るかぎり、芯のところではたいへん責任感の強い子だと感じます。自分の将来を受け入れている節がある。
加えてやはり血筋でしょうか、茶道にも早くから才能を見せていました。
それが周囲の期待を誘発して、よけいに他の生き方が考えられなくなっていったのでしょうけど。
ミュージモンと出逢った以後の彼は、限られた間だけ己のリビドーを全開放するようになります。
学校でもアストラとして振舞っているようですが、動画撮影のタイミングは特にその傾向が強いはず。
とにもかくにも、やってみたいと思ったことは全部ブチ込んでいる感じですね。
その一方で、動画撮影は彼にとっての神聖な過程なのでしょう。これもまたひとつの「道」ってことなのかも。
ウォッチモンを後先考えずに追いかけたのは、その神聖な時間を奪われたからなのですね。
自分を変えたいと願って弾けまくり、けれど素顔も別の意味で一途というイメージはこれまた「アイカツ!」的。
エリと二人で、あの藤堂ユリカの設定を分け合っているような印象すら受けます。
どうもユリカが思い出されてならないのは、私がユリカ推しだったからというだけではないはず……たぶん。
まあ、それ以前に家元という設定から「デジアド」の空を思い出す人が多いでしょうけれど。
中の人は古城門志帆(こきど しほ)さん。声優としてはデビュー3年目の若手です。
でありつつ、癖のある声が心に残る「Go! プリンセスプリキュア」のアロマや、しっかり者の正統派ヒロインな
「ブレイブビーツ」の琴音と、まるで違う役柄のキャラを完璧に演じ分ける実力派でもあります。
虎次郎は上記のいずれとも違いました。まるでカメレオンです。そういう意味ではハマリ役といえるでしょうか。
一風変わった名前なのも、いろいろと有利に働いてるやもしれません。初見じゃまず読めないけど。
・ミュージモン
虎次郎のバディアプモン。その名の通り、音楽アプリのアプモンです。
虎次郎の前に突然投下されたアプリドライヴの中に、チップの状態で収められていました。
ドライヴはドローンによって送られてきたものなので、ここでも介在に通信と電子デバイスが絡んでいます。
虎次郎の心の音楽を感じ取って現れたと断言しており、共にノってノってノってノりまくるのが願い。
ノリだけでは生きていけないと小学生らしからぬことを言う虎次郎を文字通りに鼓舞し、勢いにノせるようにして
アプリドライヴァーへと導きました。結果として、二人はある意味総取りの人生を目指すようになります。
アプリアライズの経験はないようですが、虎次郎とミュージモンにとってそれはあまり関係ないみたいでした。
アプリアライズしようがしまいが、二人の友情には関係ないといったところでしょうか。
機会があれば迷いも躊躇いもなく実行するあたりは、さすがにノリが良いと言うべき場面でしょう。
戦闘ではウォッチモン相手にいきなりピンチへ陥ってしまいますが、ハル組のアシストで自由を取り戻すと
必殺のミュージックアワー!で一気に勝負を決めており、戦闘力が低いわけではないようです。
というか、アレは「時間に縛られた〜!」って言わせたいだけだったよーな気もしますが……
中の人は田村奈央さん。こちらもデビューが2011年と、今後の活躍が期待されるひとりです。
個人的にはやはり「ワールドトリガー」の雨取千佳が登板期間の長さもあってたいへん印象的。
その千佳はひたすら素朴で可愛らしい声でしたけど、ミュージモンは全然違っています。
むしろ「ヘボット!」のネジル・ネジール王子が近いでしょう。
ミエーヌモンがヘボット役の人なので、なにげに主役がこっちにも両方揃ったことになります。
・ウォッチモン
今回の暴走アプモン。時計アプリのアプモンです。
本来は時間を精確に刻むのが仕事だったはずですが、Lウィルスに冒されたことで時計を狂わせるという、
まるっきり逆のことを始めて世間を大騒ぎへ陥れました。これまた実害が多そう。
虎次郎も動画撮影中、録画設定時間を勝手に短縮されてしまうという被害に遭いました。
それがキッカケでアプモン事件にも関わるようになるので、二人にとっての転機を作った存在といえます。
ミュージモンとの対決においては、カウンターを取る恰好で縛りあげるという意外な素早さを発揮しました。
しかしその直後、ガッチモンの検索で現れたグリニッジ天文台の映像に恐縮して平伏し、
思わず拘束を解いてしまうという一場面があります。
ウィルスに冒されてしまっても、時計アプリとしての矜持と標準時への敬意は残していたようですね。
その隙を衝かれて浄化されるのですから、ある意味で彼にとっては幸いなことだったのかもしれません。
ちなみに、セブンコードアプモンではなかったようです。
それもあり、チップ化された後は譲渡されることなく虎次郎の手持ちとなりました。
ということは、このウォッチモンが次でミュージモンとアプ合体を果たすってことですかね。
・虎次郎の父
飛鳥家の現当主。すなわち現家元にもあたる人です。部屋には歴代の家元がずらりと並んでいました。
パッと見は厳格そうですが振る舞いは穏やかで、虎次郎には「自由に生きていい」と言っています。
虎次郎が申し出た30分という制限には厳しいようですけど、アレは跡継ぎとしての生き方を求めているというより
自分で決めたことには責任を持ってもらいたい、というひとつの親心と捉えたほうが近いかもしれないですね。
虎次郎にとっては自分の生き方を運命づけた存在であり、ある種の壁であり、人生の師でもあるのでしょう。
どこか伊織と主税お爺ちゃんの間柄を連想させられます。
・亜衣とワトソン
冒頭、虎次郎の動画を二人して見ていました。
何がキッカケで虎次郎を探すことになったかは不明ですが、まあ機会には事欠かないのがネットです。
・巻き込まれおじさん
なぜか今回はサッカー選手として登場。
以前はタクシー運転手だったし、実はおんなじ顔の兄弟が何人もいるってオチなんじゃ……
★次回予告
次も虎次郎回。
人物をひととおり見せたところで、もうひとつの顔へ改めてスポットを当てるのもエリと同じ流れですね。