氷河を征くヴァイクモン

脚本:山口宏 絵コンテ:志田直俊 演出:都築悠一

作画監督:北野幸広 / 仁井宏隆 総作画監督:浅沼昭弘

★あらすじ

トノサマゲコモン一派を懲らしめ、温泉の主に収まっていた丈都ゴマモン。
彼らは仲間とともに南を目指し、吹雪の荒れる氷原の上を進んでいました。
ある日突然温泉が枯れ果ててしまい、安住の地を求めねばならなくなったのです。

そんな丈たちを拾い上げたのは、ブリンプモンに乗ったミミとパルモンでした。
デジモン学校の面々にクラウド大陸の外を見せるため、研修旅行中だったのです。
互いの奇妙な経緯を説明しあぐねていた時、次なる脅威が迫ってきていました。
海の強者、オレーグモン率いる海賊団です。

砲撃から逃れようと上昇するブリンプモンから、誤ってトノサマゲコモンが落下。
続いて丈とゴマモンも落下してしまい、共々に捕まってしまいます。
脱出を試みる丈とゴマモン。が、海賊船員はすっかり弱っていました。

住んでいた海から突然恵みが途絶えて食糧が得られなくなってしまい、
彼らは新天地を求めて必死の航海を続けてきたというのです。
船員たちのため、オレーグモンは信念を曲げてでも海賊行為を続けてきたのでした。

事情を知った丈とゴマモンは、オレーグモンに一騎打ちを申し込みます。
究極体であるオレーグモンは圧倒的でしたが、丈にとってはすでに彼らだけでなく
オレーグモン達のための戦いでもありました。そのためにも決して退けない。
丈の決意がゴマモンに伝わり、究極進化が導き出されます。その名もヴァイクモン!

激戦の末、オレーグモンを打ち破るヴァイクモン。
負けを認める彼と船員達をも道連れに、丈たちは南の新天地へ辿り着きます。
かくして、さらに仲間を増やした丈。彼のデジヴァイスにもまた、紋章が輝くのでした。
 
 
 
 
★全体印象
 
60話です。5クール目もすでに半ばを過ぎたところで、ようやくヴァイクモンが登場しました。
兆しらしいものが出たのは53話ラストなんで、そこからの期間はさほど空いてないんですが。
むしろ、36話で出しといて59話まで引っ張った光子郎組の方が異常です。
なんかしら事情があって、4クール目以降の構成が変わったんでしょうか?

タイトルとあらすじからわかる通りの丈組回ですが、温泉回のメンバーも一緒な上に
ミミ組とバンチョーマメモンも出てくるのでなかなか賑やかになっています。
それでいつつ流れは丈組を中心にしているので、然程のブレは感じられません。
経緯は気の毒ですが、やっと温泉から離れてくれたのもありがたいポイント。
紋章編からはともかく、3クール目は本当に意味不明な状況でしたから……

事情を聞き、その上でどうするのが一番いいのか答えを出し、やや尻込みしながらも
誰かのために一度決めたことならばと奮起する丈の行動もこの回においてならば
特に気になるところはないです。積み重ねをもっとできてればと惜しい気持ちになるほど。
ゲスト達が喋りまくってるのもあり、ズドモン回より印象は良いかもしれません。
最後の担当回になるはずですが、比較的良回に恵まれたのは本当に幸いだったと言えるかも。

脚本は山口宏さん。ミミ回を主に担当してた方ですが、最後の最後に丈回担当となりました。
ミミ組も印象は稼いでるあたり、歴任してきた意地を見せたというところでしょうか。
作画もかなりの出来栄えで、特にオレーグモンとの戦いは重量感で魅せてくれています。
 
 
 
 
★キャラなど個別印象
 
 
・丈

 自身で「やる」と決めたことは最後までやり遂げる責任感、誰かの信頼に全力で応えようとする
 その誠実さこそが彼の持ち味。今回はそこに「自分たちのためだけではなく、相手のためにも」
 という点が加わったことでこれまで以上に発揮されていたと思います。

 相手の境遇が自分たちそっくりだった、という感じで裏打ちもしっかりしていますね。
 ジャガモン回も踏まえ、その要素をズドモン回に上乗せした感じでしょうか。

 7話、15話の進化回は共にまずまずの出来、しかし偽東京編からジャガモン回までの
 実に2クール近くろくな出番がない上に期間中の後半は温泉に浸かってるだけだったという
 大変な不遇を被り、4クール目も冷静に考えると全然いい扱いではなかったんですが
 5クール目でやっとマシになった感じです。一時はどうなることかと。
 いや、その「一時」の方が遥かに問題だし、ここに至ってもそれが消えるわけじゃないんですが。

 無印の丈先輩は実は7話以外に全面的なメイン回を持たず、常に誰かをサポートすることで
 その人物を立ててきたので戸惑うところもあったんですが、まあ:ではこうなのでしょう。
 53話を見たあとなんで、そこはもうあまり抵抗なく受け入れられました。
 段階を踏むってやっぱり大事です。
 
 
 
・ゴマモン → イッカクモン → ズドモン

 丈の考えを敏感に読み取り、その背中を押していました。

 ナマイキ成分が減ってちょっとキャラが薄くなってしまっているんですが、
 丈への信頼や、丈が最も力を発揮できる時を誰よりも知っているのは自分、
 的なアピールを駆け足気味でもやってくれたのは良かったと思います。
 まあ今さら喧嘩とかされても困りますしね……

 バトルでは、イッカクモンとズドモンにも一定の出番があります。
 オレーグモン相手には通じませんでしたが、集大成的な意味合いは感じました。
 
 
 
・ヴァイクモン

 絶対に負けられないオレーグモンとの戦いを前に、土壇場で飛び出した究極形態。
 体格はズドモンをさらに大きく凌ぎ、オレーグモンとほぼ互角。
 パワーもそれに見合ったものとなり、背中の星球鎚鉾「ミョルニル」を両手に携えて
 オレーグモンの斧と猛烈な鍔迫り合いを行いました。

 最終的には気魄勝ちの形で斧を打ち砕き「アークティックブリザード」で勝利。
 本来は凍らせたあと「ミョルニル」でトドメを刺す技だそうですが、そこで手を止め
 負けを認めたオレーグモンに手を差し伸べる形へ持って行きました。
 まず無力化させてから話を聞くと言うのは、ある意味基本的です。

 本来はアルマジモン系の究極体として登場したデジモンなのですが、長い期間を経て
 いつの間にかゴマモン系の究極体になっていたという曰く付きの存在でもあります。
 このため本来ゴマモン系の究極体と目されていたプレシオモンが宙に浮く形となり、
 一方でアルマジモン系は究極体枠を失うことになり、この問題はまだ解決していません。

 とはいえ、ヴァイクモンは姿からして天使イメージが全く消え失せてしまっているうえ
 完全体時点からの面影もゼロで、02系究極体として浮いていたのは確かです。
 困ったことに、設定時点からズドモンの進化系としたほうが都合がいいんですよね。
 だからこんなことになったんでしょうけど。

 いずれアルマジモン系が究極進化を迎えるなら、一定の解決をみるのかもしれませんが……
 で、その際の候補はスラッシュエンジェモンと目されてる雰囲気なのですけれど、
 個人的にはクラヴィスエンジェモンの方が向いているように思います。
 
 
 
・ミミ組

 氷原を彷徨っていた丈組を拾い上げてくれた方々。
 かなり軽いノリでしたが、彼女達がいなかったら彼らは行き倒れていたと思われます。

 いつの間にかバンチョーマメモンに「先生」と称されるようになっており、
 クラウド大陸外の研修旅行に関しても事実上の引率者をつとめている様子。
 パルモンに至っては一声で喧嘩腰を仲裁するほど。
 55話から今までの間にまたいろいろあったようです。

 その割にはオレーグモンを前にして丈の後ろに隠れたり、色々とアレな態度が目立ってましたが
 丈が捕まったとなれば腹を括って海賊船との直接対決を試みています。
 トノサマゲコモンを人質に取られたため、迂闊なことはできなくなってましたが。
 
 
 
・太一組

 さすがに出なかったなと思ってたら最後で出てきた方々。
 今回ばかりは心の底から言わせてもらいます。君ら、出てきた意味ある???
 もはや君らである必要さえないよね? 光子郎の通信のついでに出す程度で良かったよね???
 そもそも出すだけだったら合流させる必要さえないよね?????

 なんなんですか、このゴリ押しは本当に。
 現場スタッフで決めたこととは到底思えません。やはり上がどっかおかしいのか…?
 憶測で物を言うのは良くないですが、そもそも変な憶測をさせる方にも問題があるのでは……
 
 
 
・トノサマゲコモン

 53話に続いての登場。寒さに弱い中、よく他のメンバーに遅れず歩けていたものです。
 前半ではコブシトーンでいわゆる音障壁を張り、海賊船からの砲撃を防いでいました。
 この攻防一体の特性は「Vテイマー01」でも描写されていたものです。

 しかし調子に乗ってはしゃぎすぎたのか、足を滑らせブリンプモンから転落。
 かろうじて砲塔に掴まるものの、折り悪しく続けて落下してきた丈とゴマモンが激突、
 そのまま仲良く落下して捕まってしまいました。

 以後は気絶したまんま海賊船のまん前に吊るされて人質扱いとされてしまっており、
 後半はあまり喋ってません。中の人である塩谷浩三さんはその分オレーグモンで喋ってます。
 
 
 
・バンチョーマメモン

 ミミ組に同伴しての登場。デジモン学校組の代表格扱いです。
 究極体とあってかなりの戦力になるはずですが、自慢のバットが修理中ということで
 実力を出せない扱いでした。ロゼモンとやり合った際の後遺症でしょうか。

 後半ではそれでもやる気満々でしたが相手方の人質作戦に加え、丈先輩が一騎打ちを申し出たため
 活躍の機会はありませんでした。まあ、ああなったからには性格上たとえ万全でも手は出さないでしょうけど。

 自分を負かしたミミとパルモンには従順であり、その意向に逆らうことはありません。
 それはそれでバンチョーとしてどうかと思う有様ですが、心から尊敬している相手には
 強い敬意を払うのが真の侠だとと考えれば、そこまでの矛盾はないのかもしれません。
 知らんけど。
 
 
 
・ブリンプモン

 ミミ達が乗ってきた大型のマシーン型デジモン。
 登場自体は39話ですでにしてましたが、メインキャラが乗る形で登場するのは初めてです。
 詳細は不明ですが、デジモン学校所属の個体なのは間違いないでしょう。
 内装にはババモン校長の像もあります。だいぶ美化されてるけど……

 喋ることはなく明確な意志も見て取れませんが指示は正確に受け取って判断しているようで、
 一時は海賊船から逃げおおせています。丈組とトノサマゲコモンの落下は事故みたいなもの。
 
 本来は射撃武装の「ヘリウムボム」や「ツェッペリンエクスプロージョン」があるはずですが、
 なぜか全部弾切れになっていて海賊船に撃ち返すことはできませんでした。
 これまでの経緯で襲撃者を追い払うのに使ったか、または最初っから弾がなかったのか。
 どちらにしても、ババモン先生が予算をケチったのは確かみたいです。
 
 
 
・その他のみなさん

 トノサマゲコモンと一緒にカブキモンも引き続き出ており、ゲコモンたちもいるほか
 ブロッサモンにナニモン、ドンドコモン達と一通りの温泉組は揃っています。
 また、ブリンプモン内部にはタネモンやララモン、それにメカノリモンの姿もありました。

 メカノリモンについては、たぶんミミがクラウド大陸に戻るときに乗ってきた個体でしょう。
 所在が確かなのはこの一体だけのような気がしますが……
 太一と空が乗ってきたものは火山島で引っ張り上げられて以降消息不明ですから。
 まあ、特に言及がないならまだ火山島にいるのかもしれないですが。
 
 
 
・オレーグモン

 「クロスウォーズ」で初登場した究極体。こう見えて海獣型だそうです。
 当時は少々トボケた性格を装ったかなりの強者であり芸達者、
 なおかつ仲間思いな性格から最終的にはバグラ軍を離反するなど見せ場がありました。
 デスジェネラルの中では、アポロモンに次ぐ良識派だったと言えます。

 今回は元から備えていた豪快な面がより強調されており、トボケた面は鳴りを潜めています。
 その分パワーキャラとしてはかなり強く描かれていて、切り札であり両肩の箱から出すはずの
 「スルト」と「ヨルムンガンド」こそオミットされているものの、小細工なしのパワーだけで
 ズドモンを一方的に叩きのめすなど究極体相当にふさわしい実力を見せつけています。

 また仲間思いの面もより強調されており、もろもろの証言が正しければ本来は海賊というより
 武装船団の長という表現の方が近い人物だったようです。
 食糧の枯渇を受け、部下を連れて新天地を探す航海に出る決断をしたのも、元はと言えば
 部下たちを安心して暮らせる場所へと連れてゆくため。丈と同じ立場だったわけです。
 この目的のため、不本意ながら卑怯な作戦を取っていた模様。

 最終的にはヴァイクモンとの一騎打ちに敗れたわけですが、パワーだけなら拮抗してました。
 敗れたのは信念を曲げたという負い目もそうですが、体力の限界もあったのかもしれません。
 特に証言がないなら、彼が部下よりもたくさん食べてたわけじゃないってことですから。

 敗れた後は潔さも見せたし、そんなわけであまりキャラとしての株は下げていません。
 新天地を迎えてからは、自分が呼ばれたがっていた「将軍」の称号を丈に譲っています。
 終盤に登場とあって相当の強キャラであり、仲間として心強い存在になるかもしれません。
 万全ならヴァイクモンと互角ってことだし。

 中の人は塩谷浩三さん。トノサマゲコモンと同じ人ですが、クレジットはこちらが採用されてました。
 演技は上手く分けていたし、同じ画面で喋るシーンもほとんどありませんでしたが
 特徴のある声なんで割とわかりやすいですね。
 
 
 
・海賊船のみなさん

 オレーグモンの部下たち。ガワッパモンとハンギョモンで構成されています。
 実は腹ペコでほとんど力を出せないのですが、皆それを隠して強気に振る舞ってました。
 ナメられたら足元を見られるし、そうする以外になかったのでしょうけど。

 オレーグモンには軽口こそ叩くものの不満を述べる者は見当たらず、リーダーとして
 絶対の信頼を置いていることがうかがえます。
 丈に事情を話した者はいましたが、信念を曲げてまで自分たちを守ろうとしている
 オレーグモンも含めて誰かに救いの手を差し伸べてほしい、という思いからでしょう。

 そのオレーグモンが認めた丈に対して友好的に振る舞うのも、ある意味当然かもしれません。
 
 
 
★名(迷)セリフ
 
「天は… 天はぼくたちを…ハア、ハア… 見放し……」(丈)
 
 直後に見放されてなどいなかったことがわかる場面にて。
 なんか本作の丈先輩は芝居がかったセリフが目立ちます。ちょっと苦手。
 深刻と見せかけて深刻にならなかったというギャグなんでしょうけど。
 
 
「あー… いろいろあってね……」(ミミ)
 「話せば長いのよ……」(パルモン)

 
 バンチョーマメモンに「先生」と呼ばれたことを訝しむ丈に。
 このやり取りは、ラストシーンまで天丼気味に繰り返されます。
 
 
「喧嘩はダ・メ・よ?」(パルモン)
 
 悶着を起こしかけたバンチョーマメモンとトノサマゲコモン&カブキモンを仲裁して。
 彼女が本気になった際の強さを知っている前者は即座に畏まりましたが、
 後者はただ唖然とするばかりでした。秘められた圧を感じたのでしょうか。
 
 
「オレだ! オレがブリンプモンの頭、キャプテン・ジョーだ!」(ミミ)
 
 リーダーは誰だと聞くオレーグモンに。
 ただし、丈のコートに二人羽織のように隠れての発言です。あとお願いとか言ってます。
 戦って勝つ自信以前に、関わり合いになりたくないのかもしれませぬ。
 それにつけてもアレな行動すぎて、一周回って笑っちゃいました。
 
 
「へっ、泣く子も黙るマメモン情報網よ」(バンチョーマメモン)
 
 知っているのかバンチョーマメモン。
 便利に使えそうですが、たぶんここでしか使われない類だと思われます。
 
 
「オレのバットさえありゃ打ち返してやるんだが、あいにく修理中だ!」(バンチョーマメモン)
 
 海賊船からの砲撃に対し。
 実にわかりやすい弱体化宣言です。あまり遠距離戦は得意じゃないってことですね。
 後半は無手でも戦う気満々でした。実際に戦えばかなりの戦果は上げられたと思いますが、
 万全じゃない状態でオレーグモンに当たるのはさすがに無謀だったことでしょう。
 
 
「オレーグモン! キミに決闘を申し込む! リーダーとして誇りを賭けて!」(丈)
 
 船員のガワッパモンから聞いた話と、ゴマモンの後押しを受けての宣言。
 これを真正面から受けて立ったオレーグモンは度量があるというだけでなく、
 目の前に起ったちっぽけなはずのただの人間に何かを感じたのかもしれません。
 
 
「それが本気じゃねえよな? 俺の目は誤魔化せねえぞ!」(オレーグモン)
 
 ハープーンバルカンを余裕で凌ぎ、ジャブ一発でイッカクモンを大きく吹っ飛ばしての一言。
 格の高さを見せつけると同時に、相手が何の勝算もなしに勝負を挑んできたはずもないという予想、
 そしてやはり何かを感じて受けて立ったことが見て取れるセリフです。
 ズドモンに対する応対で、この傾向はより強く顕れていました。
 
 
「安心しろ、食糧をもらうだけだ。お前も、お前の仲間も命までは奪わん。
 人質なんて、汚い真似をしちまって…すまねえ」(オレーグモン)

 
 力の差を承知で、真正面から向かってきた丈とズドモンの健闘に贈るかのようなセリフ。
 海賊をやっていても、あるいは海賊だからこそ曲げたくない矜持というものがあり、
 それを曲げてしまった自分に比べてお前は立派だったと、称えているようでさえあります。
 もう勝負はついたと思い込んでのセリフでもあったわけですが、もちろんここからが本番。
 
 
「丈は、誰かのためならすごい力を発揮できる…!
 初めて出会った時からオイラ、ずっと見てた!
 丈と一緒なら、きっとオイラも…まだまだすごい力を出せるっ!」(ズドモン)
 「ズドモン! 見せてやろう、ぼくたちの本当の力を!」(丈)

 
 オレーグモンの発言は一種のシンパシーも入っていたと思われるのですが、
 丈の奮起は単なるシンパシーではなく既に「君たちも連れてゆく」と決めていたからこそでしょう。
 この場を凌ぐだけの決意ではなく、もっと先の未来を見ての決意表明。
 誰かのために一度決めたことは、必ずやり遂げる。私の知っている丈先輩は、確かにそういう男です。

 それはともかく、草尾さんの叫びがちょっとトランクス分多めでかなりカッコいいです。
 
 
「それじゃ、下っ端としてリーダーの言うことを聞いてもらおっかな」(丈)
 
 戦いに敗れ、疲れたように諦めを垣間見せるオレーグモンに。
 それはきっと「ぼくたちと一緒に行こう、南の新天地へ」という「命令」だったのでしょう。
 勝者に敗者の生殺与奪の権があるというのなら、彼は海賊たちから「死」を奪ったわけですな。
 この行動にはバンチョーマメモンが理解を示してましたが、割にスルーされています。
 
 
「大した男だ…お前さんこそ将軍だ!」(オレーグモン)
 
 本当に新天地へ連れてきてくれた丈への、惜しみない賞賛。大したやつだ…やはり天才か。

 自分のことを「将軍」と呼ばせたがっていた彼ですが、自身よりもその称号に相応しい人物として
 「信義」を重んじる丈にこれを譲ったわけです。前半の「将軍と呼べ!」連発は振り。
 トノサマゲコモンから贈られた称号である「殿」にも呼応しているわけですね。

 他にも「番長」だの「リーダー」だの呼ばれまくってました。どんどん称号が増える。
 
 
 
 
★次回予告

 久々にエルドラディモン絡みのお話。そういや一応タケルが絡んでるデジモンでした。
 タケル回は正直打率がかなり低いんですけど、最後ぐらいは盛り上げてくれるでしょうか。
 思わせぶりに出てきてるグラビモンも気になるところです。