突破 海獣包囲網
脚本:佐藤寿昭 絵コンテ:八島善孝 演出:内山まな
作画監督:八島善孝 総作画監督:浅沼昭弘
★あらすじ
クラウド大陸から落下し、大海原に投げ出された太一たちとレオモン一派。
エルドラディモンは彼らを乗せたまま、どこかを目指して進んでいました。
やがて、シードラモンとエビドラモンが争いあいながら現れます。
エビドラモンを下してこれを捕食したシードラモンは、ワルシードラモンに進化。
今度は太一たちに襲いかかってきました。
迎撃する一同でしたが、さらにメガシードラモンが現れます。
二体の挟撃に遭って苦戦しながらも撃破した矢先、なおも倍以上の海竜たちが現れました。
最初のワルシードラモンが、多数の仲間を呼び寄せていたのです。
窮地へ陥った太一を救ったのは、ズドモンと丈でした。
さらに光子郎、ミミ、空とそのパートナーたちも次々と馳せ参じてきます。
四人は現実世界の混乱の元凶がやはりデジタルワールドにあると睨み、舞い戻ったのでした。
ただし、彼らにもまったく予想だにしなかった経緯によって。
そして太一に己の耳を疑わせる、聞き慣れた声。
丈とともにズドモンに乗っていたのは、妹のヒカリだったのです!
★全体印象
26話です。11月のラストエピソードであると同時に、2クール目の最後を飾るお話。
概ね当初予定の二ヶ月遅れで進行している感じでしょうか。
舞台は海ということで、今回の相手はシードラモン系です。
完全体相手が主ですけれど、どちらかというと敵側は数で押してくる流れ。
味方側も一斉攻撃する場面が目立ちましたが、描写は太一とグレイモンの比重が多いです。
水中というアウェー戦の割にはそんなに苦戦してなかった気もしますけど……
とはいえ、ようやくにして光子郎たちと合流できたのは大きいポイントでしょう。
7話ぶんも離間してたというジリジリする流れでしたんで、やっと諸々動いた気がします。
ここへ来てヒカリも合流したんで、話がいきなり進みそうな気がしますね。
まあ、前回と今回とで一まとめでも良かった気はしないでもないですが。
脚本は佐藤寿昭さん。作画は一目でわかる八島作監で、今回は絵コンテも兼任。
演出の内山まなさんは、メインスタッフとしては新顔です。
前番組である鬼太郎のほか、アプモンにも関わってたのでシリーズ経験者といえますね。
★キャラなど個別印象
・太ヤマ組
引き続き居残り組でしたが、やっと現実世界組と合流できました。
18話までの経緯を思い出すと手放しで喜んでばかりもいられないのですけれど、
彼らだけで大筋を進行されるよりはずっとマシです。
バトルでは上記の通り、太一組の比重が高め。
というかヤマトとガルルモンは迂闊に水中へは踏み出さなかったんで、
必然的に水中で奮闘する方に視点が集中していた形です。
数さえ出てこなければそれでも何とかなってたんですが、最終的にはピンチへ陥りました。
こうなると、なんで完全体出さなかったのかという点が気になってきます。
特に太一組は完全体になって飛行しつつ、ジガストームを連発すれば良かったのでは?
まだ力が戻りきってなかった、と解釈すればいいんでしょうけど、あんだけの連戦しといて
今さらという気はします。特に今回は、腹いっぱい食って休んでる描写もあるのに。
・空組・光子郎組・ミミ組・丈組
ズルモンらの相手を地道にするよりはと、光子郎が別の手でタンカーの暴走を回避させたので
とりあえず現実世界の混乱は収束。そのままヒカリの召喚に巻き込まれるような形で
デジタルワールドに舞い戻りました。やっとのことでの再合流です。
離間中、それぞれへの掘り下げがほとんど行われなかったのには参りましたけど……
後半のバトルでは、まずズドモンから登場。
背中の甲羅で攻撃を受け止め、振り向きざまのハンマー二連発でシードラモン二体を瞬殺します。
続くアトラーカブテリモンとリリモンも活躍しましたが、締めはガルダモンでした。
シャドーウィングの演出がちょっと変化球になっており、一番強そうな描写です。
スタッフとしてはやはりお袋さんより、戦う強い女の子として推したいんでしょうか。
・タケル組
パタモンが半ばデジモンアナライザー化してません…?
それだけではなく、一応バトルでも一斉攻撃に参加してましたが。
なんかコンボ攻撃の一部みたい。
・ヒカリ
とてつもない電波セリフを吐いたと思ったら、光子郎たちごとDWへワープしました。
光子郎たちにとっては結果的に、手間が省けて助かったってところでしょう。
これで本格的に話に絡むわけだからヒカリ推しとしては喜ぶべきなんでしょうけど、
問題はここからだろうな……
・レオモン/スパーダモン/ファルコモン
基本ペックモンに乗っているということで、機動力を生かした戦いが目立ちました。
慣れぬ水中で苦闘する太一とグレイモンを良くサポートし、水上に出てきたメガシードラモンを
ヤマタケ組も加えた一斉攻撃で退けるという実績も挙げています。
ファルコモンは相変わらず全く喋りません。無口なんでしょうか。
その代わり「打竹落し」を幾度となく披露し、なかなかの火力を発揮しています。
・エルドラディモン
どうやらどこかを目指して泳いでいるようです。
そう、泳げたんですこのデジモン。浮いてるだけでもすごいけど。
たぶん、行き先はあの暗雲と雷光のたなびく見るからに不吉な大陸なんでしょうけど。
・シードラモン/ワルシードラモン/メガシードラモン
今回のメインエネミー。
舞台が海というとてつもなく広いフィールドであるため、多数が登場しています。
どうやら、クラウド大陸の外には完全体がゴロゴロしているみたいですね。
クラウド大陸も旧作にくらべたら、ランクの高いデジモンが非常に多い場所でしたけれど。
太一たちが主に相手取ったのはワルシードラモンとメガシードラモンですが、
単体ずつの脅威度はそれほど高くなく、扱いとしては強ザコのような感じでした。
もはや完全体であるというだけでは、そこまでの脅威ではないのでしょうか。
水中という自分の土俵で逆にグレイモンにやられたりしてるのは、さすがにどうかと思いますが…
後半のバトルではワルとメガ二体で力を合わせ、巨大な水竜巻を繰り出してきます。
これは太一たちを驚かせるほどの威容でしたが、そこにガルダモンが現着。
シャドーウィングでまとめて斃されています。
終わってみれば、現実世界組合流のデモンストレーション相手にされた形ですね。
・エビドラモン
シードラモンと争い合う形で登場。
アイスアローを受けて凍らされたところを捕食され、消滅してしまっています。
これにより、シードラモンはワルシードラモンに進化。
さらなる「エサ」を求め、太一たちに襲いかかってくることになります。
クラウド大陸の外では、こうした現象がザラに起こってるってことなんでしょうか。
さすがに究極体にまで到達してる個体は少ないと思いますけど……
・ズルモン
いつのまにかいなくなりました。
光子郎によれば、彼らが食ったデータはデジタルワールドのどこかに送られたそうなので、
次のボスがこれを悪用してくるのは間違いないでしょう。
あのまま居座られた方がむしろ厄介だったんで、助かった部分はあります。
現実世界からのアプローチだけではラチが開かない、ってことでもあるんでしょうが。
★名(迷)セリフ
「クラウド大陸があんなに小さく……」(太一)
まさに浮遊大陸ですね。動力源はオーエンの塔かな?(まだ言ってる)
ここの太一は珍しく単眼鏡を使ってます。レアだ。
「『かもしれない』ばっかりね……」(ミミ)
「ですが… やるしかありません!」(光子郎)
決意表明。わりと印象的なやり取りです。
こういう時は光子郎の独壇場なんで、どうしても比重が偏ってしまいますが。
「気をつけて! どっちも完全体だよ!」(パタモン)
先に現れたワルシードラモンと、続いて現れたメガシードラモンを見て。
こういう時はテントモンか光子郎の出番だったんですが、その場にいないからなぁ……
しかしまあやたらとデジモンに詳しいパタモンっていうのも、やはりこう妙な印象を受けますね。
「…呼んでる……」(ヒカリ)
再びデジタルワールドに行くしかなさそうな状況なれど、どうやって行けばよいかわからず
途方にくれはじめた空、光子郎、ミミ、丈を前に。
たった一言でタケル以上の電波っぷりを発揮するとは、さすがに一味もふた味も違う娘御です。
「わかんない… でも、呼ばれたの……」(ヒカリ)
どうしてここに、と太一に問われて。流れ的にはやはりというか、タケルと似てますね。
彼女を呼んだのがテイルモンだとするなら、今どこにいるのでしょう?
★次回予告
新大陸上陸編ですね。当面の敵はダークナイトモンになるんでしょうか?
こりゃヴァンデモンはともかく、エテモンの出番はもうなさそう……