タクティクス

脚本:會川昇 演出:前原萌
作画監督:中野彰子/酒井夏海/宇代祐規/岡崎洋美/佐藤敏明/
細川修平/柳瀬譲二/市川吉幸
総作画監督:諸葛子敬

★あらすじ

グローイングドーンに緊急案件が転がり込んできました。
凶悪なデジモン、スナイモンへの対処です。
前回の謎の三人組に関する不穏も残る中、報酬のため気合を入れての着手となりました。

現場に赴いてみれば、スナイモンのために一人が犠牲となってしまっていました。
それが仲の良い兄弟の兄とあって、トモロウは強いシンパシーからサポタマ奪還に燃えます。
ところがスナイモンは取り込んだe-パルスを使い、完全体スコピオモンに進化。

さらにライト達チームセブンの介入で、戦いはミラーワールドになだれ込みます。
サポタマ奪取を優先するトモロウたちの行動は、チームセブンがことごとく妨害。
ウルヴァモンとナイトキロプモンは戦闘不能に陥り、焦るトモロウはe-パルスを浪費して
アルマリザモン共々立っているのがやっとの状態へ陥ってしまいました。
キョウの介入もセラフィとギガスモンが迎え撃ち、状況は悪化へ傾きます。

これをひっくり返したのは、トモロウの激情でした。
彼はライトがスナイモンを完全体進化させるための餌としてあの兄弟を利用したと知り、
気魄を倍増させてアルマリザモンに桁外れのパワーを発揮させたのです。
これによりスコピオモンは退化、サポタマ共々トモロウたちが確保という結果に。

かくてグローイングドーン対チームセブンの対決は、前者の勝利に終わりました。
しかし敵愾心を募らせるライト始め、チームセブンにもはや侮りはないはず。
彼らのぶつかり合いは、まだ始まったばかりです。
 
 
 
★全体印象
 
14話です。
前回を受けてさっそくタクティクスの実態をある程度描き、ライト達のチームセブンは
その中でも最年少──つまり正真正銘のエリートであることが明かされました。

そして予想通りに実力を見せつけ、主人公チームを圧倒するに至るのですけれど
土壇場でグローイングドーンの爆発力に逆転されるという顛末になっています。
正直、今回は彼らを掘る場面だからもう少し主役側に譲らせると思ってました。

それがメタ的に不可能な構造を作ったのは、よりによってライトたち自身だったりします。
兄弟が襲われ、兄が犠牲となる光景がトモロウに見せつけられる。
この図式を故意に作ってしまっては、自分から負けに行ってるようなもんですよ。

下で詳しく書きますが、ライトもあっさりと馬脚を表してしまってます。
大抵のことは一度見たらこなせる天才肌であるがゆえか、彼には必死さが見えません。
それどころか、マジになったらそれこそダサいとナメたことを考えてさえいそうでした。
紆余曲折で絆を結び直してきたトモロウ達に対するには、凄みが足りません。

でも、そういった脆さ自体をチームセブンの魅力にできる余地はまだまだあると思います。
本当は這い上がってきた背景があるとか、色を付ける隙間もあります。
2クール目は彼らにこそ注目すべきでしょうね。

脚本は會川昇さん。10話に続いて辛辣な流れを叩き込んできます。
でもアイロニーで終わるどころか、感情の爆発こそが時として大切という流れになっていて
「ジェイデッカー」を通っている身としては勝手に感慨深くもなっていたりします。
チームセブンは果たしてデュークファイヤーになるのか、それとも……

演出の前原萌さんは活動履歴があまり見つかりませんでした。若手でしょうか。
見たところ仕事に問題はなさそうですが。

 
 
★キャラなど個別印象
 
 
・トモロウ

 チームセブン、特にライトへの反発が決定的になりました。
 今回のように故意にデジモンを誘導して無辜の人々をエサ同然に扱い、あまつさえ
 それが正しいかのように嘯くライトのあり方は絶対に受け入れられないでしょう。
 弟くんと自分の境遇を重ねたとあっては余計にです。

 途中までは焦りからe-パルスを投入しすぎ、消耗してしまっています。
 おかげでライトにさんざっぱら煽られることになりましたが、これは本編終盤のための溜め。
 枯渇したと思われていたe-パルスをまさかの倍増しでアルマリザモンに送り、
 相手の予測を完全に超える火力を引き出してのけました。

 主役の特権「火事場のバカ力」というやつですが、彼のe-パルスが普通ではないことや
 ミミックモンにオーバーロードを起こさせた事実、さらに「兄が犠牲になる」という
 彼にとっての完全地雷案件など、もろもろ重なりまくって状況を温めまくっていたので、
 個人的にはよくぞやってくれた、という印象ですね。

 ライトとは今後しばらく、一進一退の鍔迫り合いを続けそうです。
 もう向こうに油断はないし不利は続くでしょうが、撥ね返していってくれるでしょう。 
 
 
 
・ゲッコーモン → アルマリザモン

 トモロウに見せてもらったというチャンバラ映画の影響か、接近戦特化の技である
 「ニュートロンブレイド」を会得しました。しかも二刀流。
 しかし常に展開しているためか消耗も大きいらしく、早い段階で息が上がってます。
 ブレイドもランフォモン相手には通用せず、ガス欠で行動不能と思われました。

 が、どうあってもあの兄弟を救いたいと願うトモロウの気魄をダイレクトに受けて奮起。
 限界以上に膨れ上がったブレイドのエネルギーをもってランフォモンを怯ませ、
 続けざまに第二の新技「ニュートロンデフューザー」を撃ち込みました。
 ニュートロンレイザーの散弾版で、6つものレイザーを同時に撃ち出す技です。

 しかも狙いはランフォモンではなくスコピオモン。
 これによって標的の退化と、体積変化による拘束解除を同時にやってのけています。
 ほぼ同時にキョウとムラサメモンが動いて撤退を指示、トモロウや仲間と脱出しました。
 結果周辺だけ見たらグローイングドーン側の快勝ですね。
 
 
 
・レーナ組

 今回はギリギリまでタクティクスのターンなので、良いところなしでした。
 チームセブンに正面から打ち勝つには、彼女たちのさらなる成長も必要になりそう。
 
 
 
・マコト組

 レーナ組と同じく良いところなし。
 それでも分析は続け、ギガスモンにとって現在地が有利と突き止めています。
 
 
 
・キョウ組

 クレイに異常に高く評価されていた方々。
 現役時代はどんだけ強かったんでしょ。カイトが嫉妬するぐらいかな。

 そのカイト相手には戦いを避けてましたが、今回はクレイの評価した通り
 セラフィ&ギガスモン相手にその底力を見せつけていました。
 色々あって全盛期ほどじゃないけど、ピンポイントでならその力は健在みたいですね。

 なお、キョウの口から「ミラーワールドの入り口を開けるのは完全体以上」
 と明言されています。やっぱりそうだったんですね。
 ……じゃあ3話の入り口は誰が開いたんでしょうか。たまたま開いてただけ?
 4話にもいつの間にか入口があったし、自然発生も少なくないんですかね。
 
 
 
・マキ

 吉村を通じて緊急案件を伝えてきました。
 ボンバーナニモンを捕まえ損ねたグローイングドーンへのサービスも兼ねていそうです。
 彼女の方からのコンタクトだし、情報料も格安だったりして。

 タクティクスの存在も把握してましたが、詳細までは掴んでないみたいです。
 国民保護省以上の権力を持つという五行星直属だから当たり前ですけど、
 なぜデジモンを攫うのかは彼女にもキョウにもまだ見当さえついてないようですね。
 ちょくちょく物騒な話題も聞こえてきてますが……
 
 
 
・ライト

 いきなりメッキが剥がれてしまいました。

 1.初手で主役の地雷を全力で踏み抜くメタ的最悪手をリーダー権限で強行
 2.ナメんなって言われてんのに完全に主役らをナメてかかる
 3.早々に撤退すれば良いものを留まってムラサメモンvsギガスモン見物
 4.わざわざ地雷踏んだことを明かしてトモロウ組の底力を引き出してしまう

 やっちゃいけないことを全部やってて唖然や呆れを通り越した笑いが浮かんでしまいます。
 視聴者的には1の段階で好感度最低、絶対に勝って欲しくない状況になっちゃってますね。
 人によってはこの時点で失敗を予感したことでしょう。
 ギリギリまで優位だったから私個人としては少し焦りましたけど。

 敗因としては「慢心」が大きなものとして挙げられるでしょう。
 家庭環境は分かりませんが、人生においておよそ挫折というものを味わったことがない感じです。
 少なくとも、クリーナーとしての歩みは極めて順風満帆だったでしょう。
 でもそのせいで他者の大半を見下しており、時としてチームメイトにも高圧的なんですよね。
 兄弟の絆を利用してスナイモンにe-パルスを奪わせるくだりは説明するまでもないでしょう。

 確かに他メンバー共々、連携で完全体をも圧倒する実力は大したものです。
 そこに胡座をかいているわけでもないでしょう。でも最年少でエリートチームを率いる順風から
 「自分たちに勝てる者などいない」と思い上がっていた点は否定できません。
 トモロウとアルマリザモンの爆発力を甘く見すぎていたわけです。

 今回で、トモロウを自分に苦杯を舐めさせた初めての相手として強く意識することになるはず。
 彼のようなプライドの高いタイプは、一度執着するとしつこいので注意が必要ですね。
 トモロウやキョウばかりを見てレーナやマコトに足元を掬われなきゃいいけど。

 今回のような状況を相手のマグレだとして受け入れられないなら、先行きは暗いですね。
 もし受け入れて糧とすることができれば成長し好敵手となる道もあると思いますが、
 その前に一度とことん落ちる展開もあり得ます。今後に注目。
 
 
 
・モノドラモン → ランフォモン

 ストライクドラモンか、と思わせておいてまさかの新顔でした。
 モチーフは言うまでもなくジュラ紀に繁栄した長尾型翼竜、ランフォリンクス。
 アーマー体であるプテラノモンと違って生物的イメージが強いのが特色。
 モノドラモンの小さな翼を活かした、別の形での正当進化といえますね。

 空戦能力が高いだけでなく、ライトのe-パルスによって能力を強化することができるようで
 翼を駆使してアルマリザモンのブレイドを防ぐなど高い実力を見せつけました。
 ティロモン達との連携では、スコピオモンを完全に翻弄してのけています。
 単体でも、生半可な完全体なら勝てるだけの力はあると感じました。

 しかし、さらに威力を増したニュートロンブレイドに対しては咄嗟に回避を選択。
 強化された翼をもってしても捌ききれないと直感した証拠です。
 続けて放たれたニュートロンデフューザーは拡散弾ゆえ躱すことができず、
 スコピオモンを退化に追いやられサポタマの確保も許す結果に終わってしまいました。
 タクティクスの目的はスコピオモンの確保だったので、この時点で敗北が確定しています。 
 
 
 
・ホタルコ
 
 ライトの作戦に難色を示したことで、チームセブンでは唯一好感度を上げた人。
 トモロウたちの怒りと行動にも一定の理解を示していたように見えます。

 ただし公私混同はせず、ティロモンを動かしてナイトキロプモンを撃破するという
 大きな実績を上げています。この際、スコピオモンの毒までも利用してました。
 彼女とグラニットについては目立った落ち度がありませんね。
 つまり大体ライトのせいなんですが。
 
 
 
・シャコモン → ティロモン

 貝からまさかの海竜に進化。
 空を水中のように自在に飛び回ることができ、ナイトキロプモンの不意をついています。
 もちろん水中戦は大得意で、逃げようとしたスコピオモンを補足し空へ打ち上げました。
 必殺技「オーシャンストライク」の応用といえそうです。

 その後は撤退フェーズに入ったため、特に見せ場はありません。
 予想外だったのか、アルマリザモンの猛攻に対してもフォローには入れませんでした。
 ホタルコ組とグラニット組に落ち度があるとしたら、ここぐらいですね。
 
 
 
・グラニット

 ライトの作戦にも特に異議を唱えず、淡々と行動していました。
 虚無を抱えてそうなこの人物にとって、チームメイトでさえない他人はどうでもいいのかも。
 一方で命令通りに動かないライトに釘を刺そうとするなど、規律には拘る面が見て取れます。
 これを聞き入れてライトが即時撤退を選んでいたら、負けはなかったんですが。

 ルドモンはメンバーで唯一進化してません。
 しかしe-パルスにより防御力は間違いなく上がってるはずで、現にラピッドバーストを弾き返し
 レーナ達の至近に着弾させています。これによって二人の気を引き、スコピオモンをも利用して
 ウルヴァモンの排除に成功しました。

 毎度いいタイミングでガードに回ってましたが、最後の最後でタイミングを逃してます。
 とはいえニュートロンデフューザーは拡散攻撃だし、どれか一発しか防げなかったでしょう。
 防ぎ切れればという条件も付きますが。
 
 
 
・セラフィ

 ギガスモンと共にミラーワールドで待機し、スコピオモンを引き摺り込みました。
 場所は石と砂のフィールドで、スコピオモンに有利ですが彼らにとっても有利です。
 キョウが介入してきたときのための押さえ役でもありました。

 そして実際にキョウとムラサメモンが現れると、彼らの相手に専念。
 その間にライト達を撤退させるという的確な指令を下していました。
 九分九厘うまくいってたんですが、部下がおとなしく撤退しなかったので頓挫してます。
 制裁として、ライトには鉄拳をお見舞いしました。

 しかし彼らも防戦一方に見えたキョウを侮ってしまった節があり、退くべきところを
 踏み込みすぎた結果、ギガスモンに痛手を被らせてしまってます。
 まんまと撤退も許してしまったし、終わってみれば完全にしてやられた形。
 完璧を期したつもりが、ヒューマンエラーに足元を掬われることとなりました。

 クレイにはどう申し開きするんでしょうね。
 なんか思うところあって今の位置にいるようにも見えるんですが。
 
 
 
・ギガスモン

 セラフィのパートナー。キービジュにはいましたが本編出演は初。
 シリーズ初登場となる「フロンティア」での暴れっぷりが印象的なデジモンですね。
 なんなら悪の五闘士ではダスクモンと張るぐらい目立ってた気が。
 
 「ゴーストゲーム」での個体も含め割と口数の多いタイプのデジモンでしたけど、
 今回は相方に合わせるように寡黙。土に関する能力応用性の高さから、
 訓練中のデモンストレーションや仲間の回収などもこなす縁の下タイプです。

 外見通り、ムラサメモンの一撃を止めるパワーとその割には豊富な手数を併せ持ち、
 後半のバトルにおいては一時ムラサメモンを防戦一方に追い込んでいます。
 さらに決め手を取ろうと、フィールドを利用した巨大な拳を繰り出しました。

 が、どうやらキョウは的確なカウンターを叩き込む一瞬を狙っていた模様で
 技を破られたうえ、両腕を切断されるというダメージを受けてしまいます。
 この間にスコピオモンが撃破、キョウ達もサポタマとバブモンを回収・撤退したため
 最後の詰めで盤面をひっくり返されることになってしまいました。

 腕はフィールドの特性を利用すれば再生可能であり、致命打ではありません。
 あのまま戦いが長引いていれば、もちろんまだ勝敗はわからなかったでしょう。
 でも重ねて言いますがスコピオモンが退化してしまった時点で失敗なんで、
 互いにこれ以上戦う意味はなくなっちゃったんですよね。勝利条件未達成です。

 そんなギガスモンの中の人は魚建(うお けん)さん。「ゴーストゲーム」と同じですね。
 あっちと違ってまともなセリフは一個もないけど。

 そういえば、ハイブリッド体なのに劇中では完全体と呼称されていました。
 本作では色々いっしょくたにされててて「厳密には」扱いなのでしょうかね。
 知らんけど。
 
 
 
・クレイ

 キョウを何かえらく高く評価していた人。
 それだけ彼の目から見ても、当時のキョウが凄まじかったということなんでしょう。
 この分だとローズもキョウのことは高く評価してた可能性がありますね。
 彼女もカイトを君付けで呼ぶ年長組だし、二人を俯瞰できてそう。

  
  
・スナイモン → スコピオモン → バブモン

 サポ主のe-パルスを吸収し尽くして逃走したという、極めて危険度の高いデジモン。
 同じくサポ主のわかっていないハイエモン達も、コイツと同じような手合いかもしれません。
 サポ主の方もロクな人間じゃなかった可能性はあるけど。

 上記の通りに凶暴で言葉は発さず、人間も餌としか認識していません。獣と同じです。
 ライトのe-パルスに誘引され、そこにいた兄弟を餌に進化してしまいました。
 成熟期時点ではあまり見せ場がなく、アルマリザモン相手には押されています。

 本領発揮は完全体から。
 成熟期由来の鋭いカマに加え尾部には毒があり、これでウルヴァモンたちを排除しています。
 正確にはホタルコとグラニットにうまく利用された形ですが。

 しかしチームセブンにはまるで手が出ず、ランフォモンによって捕縛。
 そのまま連れ去られるところでしたが、トモロウとアルマリザモンの執念の一撃を受けて
 幼年期バブモンに退化、サポタマ共々グローイングドーンに奪取されてます。

 結果だけ見れば、チームセブンに捕まるよりはだいぶマシな退場でしょう。
 ニリンソウも安全とは言えなくなってきてますけどね……
 
 
 
・餌にされた兄弟

 ライトのe-パルスに誘引されたスナイモンに襲われ、兄の方がコールドハートにされました。
 兄貴は弟を守ろうと必死になっていましたが、それがe-パルスを高める皮肉に繋がってます。
 ライトのこのやり方には、ホタルコも思わず異議をとなえていました。まあ当然ですが。

 果たして狙い通りになったわけですけど、それはトモロウにとって完全な地雷。
 チームセブンは早い段階で、メタ的な負けムードへ移ってしまったことになります。
 ここまでやった上で主役側の敗北では、視聴者的後味も最悪になっちゃいますからね。
 例えば深夜アニメの、もっと露悪的な作風ならそういうのもアリでしょうけど。

 ともあれ、トモロウ達がサポタマを取り戻したおかげでお兄ちゃんは無事に回復。
 この結果は、チームセブンのやり方に対する主役側の強烈なダメ出しでもありますね。
 
 
 
・タクティクス

 候補生が大勢いることがわかりました。
 あの中から知力、体力、そしてe-パルスの安定すべてに高い結果を出した者だけが正式に
 タクティクスとして認められるわけですね。とりあえず現在は全7隊ってことでFAかな。

 e-パルスのコントロール、という概念は序盤の訓練シーンから幾度となく出てきます。
 でもそれは、トモロウに否定をさせるための欺瞞でもありました。
 感情に流されない、と言えば聞こえはいいですが、感情に振り回されないことと
 人としての情が無いことは違います。同じではないはずなのです。

 その感情を餌としか捉えず、そんなやり方への義憤をくだらないことと否定するのなら、
 違う! 断じて違う! と否定を叩き返す以外にないでしょう。主役ならばなおさら。
 
 
 
 
★名(迷)セリフ
 
 
「ゲッコー、ナットウ流……!」(ゲッコーモン)

 序盤の食事シーンにて。
 トモロウは「チャンバラ映画なんて見せるんじゃなかった……」と嘆いてましたが、
 後半の布石としてしっかり機能している場面でした。
 チャンバラ映画って「悪への義憤」を扱うことが多いですし。
 
 
「コールドハート……」(トモロウ)
 
 スナイモンの活動で数名のコールドハートが出たと聞いた際の呟き。
 1話から見ているなら、彼が何を連想しているかは容易に想像できるでしょう。
 
 
「完璧とは、かつての沢城キョウのことさ。
 グローイングドーンはそのあいつが作ったチームだろう?」(クレイ)

 
 チームセブンは完璧と太鼓判を押すセラフィに。

 「私に言わせればまだまだ足りない」
 「”あの”キョウが作ったチームなのだから、絶対に侮ってはいけない」

 そんなニュアンスが言外に見えます。
 セラフィもちゃんとこれを汲んで、さらに完璧を期し臨んだのですが……
 それにしてもクレイをしてここまで言わせるとは、キョウの株がどんどん上がります。
 
 
「あんな小さな子じゃダメよ」(カオルコ)
 
 まだ小さな兄弟をエサに使おうとするライトに。
 ライトは理由を説明していましたが、多分そういうことを言いたいんじゃないと思います。
 
 
「作戦リーダーはオレだ」(ライト)
 
 カオルコの抗議を封殺した一言。後半でグラニットにも似たようなことを言ってます。
 結局これが全部失敗につながるのですが。
 
 
「渡すかよ。感情むき出しでマトモな戦い方も知らないようなヤツに」(ライト)
 
 スコピオモンを渡せと迫るトモロウに。いかにもバカにし切ったセリフです。
 前回でグローイングドーンの実力を「だいたいわかった」つもりでいるんでしょう。
 まあ大間違いだったわけですが。
 
 
「ティロモンは、絶対獲物を逃がさない」(カオルコ)
 
 メズマバーストを撃とうとした瞬間、ティロモンを背後に殺到させて。
 この一撃は本命ではなく、叩き落としたあとスコピオモンの毒を喰らわせるのが狙いでした。
 障害の一瞬の隙をつき、標的の能力をも利用する。確かに高い能力です。
 
 
「本当のe-パルスの使い方、見せてやるよ」(ライト)
 
 ガス欠に陥ったトモロウ組を前に。
 強化されたランフォモンは、ニュートロンブレイドをもあっさりと防いでのけています。
 さらに持続力とペース配分も完璧で、まだまだ余裕がある。確かに強いですね。
 
 
「意味なんてない! あの子を助ける! それだけだ!」(トモロウ)
 
 サポタマを取り戻そうとする行動に「なんの意味がある」とライトに聞かれて。
 ここで「意味などない」と言い切るところはポイントかしれません。
 彼自身わかっているのです。あの兄弟へ勝手に自分の境遇を重ねているだけなのかもしれないと。
 でも彼自身の心の声が、絶対にあの二人を見捨てたくないと叫んでいるのでしょう。
 
 
「えらくお前のことを気にかけている人がいる……
 その価値を……試させてもらう!」(セラフィ)

 
 現れたキョウを前に。
 セリフから見て、彼は五行星時代のキョウを知らないのでしょう。
 自負ゆえにどこかで「沢城キョウ何するものぞ」とさえ思っていたのかもしれません。
 
 
「完全体と完全体の戦いだぞ? 見逃せるかよ」(ライト)
 
 ライト君、今回最大の大ポカ場面。
 このままさっさと撤退してれば任務成功だったものを、個人的興味に流されちゃいました。
 要するに「もう勝ったつもりでいた」のですね。
 その考えはガンマモンのサイキョーよりも100倍甘かったわけですが。
 
 
「コントロールなんて知るか!!
 オレたちは……今お前をここで……」
 「「ぶっ飛ばす!!!」」(トモロウ&アルマリザモン)

 
 ウエメセでe-パルスについての講釈を垂れるライトに。途中で割り込んでるのがポイントです。
 相手が上から押し付けてきた「現実」を叩き壊す。これがきっと彼らの真骨頂です。
 
 
「しまった……!」(ライト)
 
 スコピオモンを退化に追い込まれて。初めて完全に崩れた一瞬です。
 この状況をもって同時に、チームセブンの任務失敗も確定しました。
 残念ながら、メタ的には戦う前に負けていたと言うしかないでしょう。
 
 
「終わりだ……!」(セラフィ)
 
 フィールドを利用した特大パンチを繰り出させて。
 彼らに隙があったとすれば、まさに勝利を確信したこの一瞬だったというわけです。
 そしてキョウ達も、これを見逃すほど衰えてはいなかった。ただそれだけのことでしょう。
 
 
「オレは天馬トモロウ!!」(トモロウ)
 
 撤退間際、ライトに「メガネ!」と呼びかけられての名乗り。
 「覚えておきな」というほどのニュアンスではないですが、ライトはそう受け取った風です。
 「貴様の名、覚えたぞ」ってやつですね。
 
 
「内藤さん、オレは……!」(ライト)
 
 ブン殴られる直前。問答無用です。
 まあ今回は完全に彼の油断が最大要因なんで仕方ないですね。
 猛省して前より手強くなるのなら良し、そうでないなら……
 
 
 
 
★次回予告

 レッドベジーモン登場。なぜか幼年期たちを相手にしています。
 どういう状況なのでしょう? ニリンソウを舞台にした番外編とか?