東京決戦オロチモン
脚本:山口宏 絵コンテ:高田昌宏 演出:武藤公春
作画監督:荏原裕子 総作画監督:仲條久美
★あらすじ
アイズモンが倒れた地点から、八本の首を備える完全体・オロチモンが出現。
その圧倒的パワーと電磁パルスを含む咆哮は、現実世界にまで影響を与えるほどでした。
一時撤退する太一たちですが、ヤマトの躊躇いから二手に逸れてしまいます。
ヤマトが抱える事情を知った太一は、彼とともに気力を立て直してリベンジを決意。
空たちもそれぞれに決意を固め、決戦に馳せ参じてきました。
完全体五体で敵の攻撃を分散させ、メタルグレイモンが中央の首を狙います。
眼前まで肉薄しての連続攻撃により、ついにオロチモンは斃れました。
中央の首こそが本体であり、残りの首はすべてそれと見せかけただけの手足だったのです。
これで東京も救われる、かと思いきや… 謎のカウントダウンが始まりました。
ゼロまでの残り時間は… 10分!
★全体印象
17話です。
今度はオロチモンが登場、完全体離れしたパワーで迫ってきます。
これに対し太一たちも再び全員が完全体進化して挑戦と、ほぼバトルに終始した回。
倒したと思ったらより強くなって復活とか、カウントダウンとかは繰り返し感あり。
こういう展開になるなら、前回は成熟期揃い踏みを見せて欲しかった気はしますね。
たぶん今後、天使系以外の成熟期レベルに戦闘での見せ場はあまり期待できないし…
タケヒカが合流するというなら尚のことでしょう。
脚本は山口宏さん。スタッフには演出に高田昌宏さんという新顔が見えます。
サンライズの出で、おじゃる丸シリーズによく関わってたようですね。
遊戯王にもよく関わっていたので、たぶんその線で呼ばれたんだと思います。
★キャラなど個別印象
・太一組
今回でやっとヤマトの抱える事情を知ることとなった太一。
もともとヤマトに張り合ったり反感を持ってたりしなかった(そういうタイプでもないけど)んですが、
「そうだったのか…」的なリアクションすら薄いのはどうなんだろう、とは思います。
節目節目ではいいこと言ってるぶん、ムラが無さすぎるのは食い足りない感覚。
戦闘ではジガストームに続き、ギガデストロイヤーが飛び出しました。
並の相手ならジガストームで充分、手強い相手にはこちらを切り札として使う感じでしょうか。
そういう二段構えは嫌いじゃないです。
・ヤマト組
オロチモンを放置しておいていいのかという思いから、撤退を躊躇ってしまったヤマト。
これによって、太一組とともに他と逸れてしまいます。
太一が指摘していた通り、これは普段の彼らしくないミス。
もちろんそれは、弟タケルの家のそばにまで危機が及びつつある焦りから。
どうやら、弟のこととなると周囲が見えにくくなるのは本作も同じみたいですね。
後半ではなぜかヤマトだけ太一とメタルグレイモンに乗り、突貫役をつとめます。
ワーガルルモンは援護に回ったので、見せ場を譲った形。
演出だけ見るなら、最も攻撃力の高いであろうメタルグレイモンに二人ぶんの紋章ブーストを乗せ
一点突破する作戦って感じなんですけど、説明が何もないので推測するのが精一杯です。
・空組
太一とヤマトがいない場面では、空と丈が皆を盛り立てる役になる感じですね。
光子郎はこれを受けて補佐に回り、ミミ組は自分なりに頑張る感じ。
この四人の取り合わせだと無印の場合、また違った描写になるかも。
・光子郎組
アイズモンが東京のデータを集めたことや、その結果として起こった現象など、諸々の事象に
何らかの意味があるのではないかと考察を繰り返していました。
わざわざこういう言及が入ったということは、たぶん何かあるのでしょう。
ただ無目的にこんな場所を作ったわけではない、ってことでしょうか。
・ミミ組
オロチモンへの恐れを正直に示しつつ、気合を振り絞って立ち向かう決心をしていました。
感情表現がハッキリしてるんで、本作では一番安心して見てられる組み合わせですね。
・丈組
ミミ組と並んで和みポイントを形成しているコンビ。
15話でのことがあるぶん、丈先輩もちょっと肝が据わってきた印象はありますけど。
別に段階を経て慣れてゆくぶんにはいいんだよな……
・タケル
めちゃくちゃ久しぶりに喋りました。おおむね3話以来です。
10週も空いたので、再放送ぶんを見ていないなら5ヶ月ぶりのセリフです。
まさかこんなに出番が遅れるとは…… と思ったら、次でなにやら動きがあるみたいですね。
あと代官山在住であることが判明しています。
代官山といえば、都内屈指の高級住宅街。これは相当いい暮らしをしていますね。
どんなに恵まれていても、兄と離れ離れでは意味がないのでしょうけど。
・ヒカリ
こちらは写ってる時間が過去最長という感じ。その代わりセリフは少ないです。
ビルに映るオロチモンを見て怯えたり、スクリーンに映る太一とヤマトを見ていましたが
これはタケルとヒカリにしか見えていないのでしょうか? 周囲の反応がないし。
裕子ママと逸れたっぽいのは、デジタルワールド行きの前兆?
・裕子ママ
相変わらず、裕子さんの様子からでは太一の状況がどう捉えられているのかわかりません。
実はいろいろと察していたヒカリがうまく誤魔化していたのではないか、
という説もコメントで頂きましたが、判断材料は少ないままです。
まあヒカリと逸れた際は普通のリアクションでしたので、太一については
何か理由があるのかもしれませんね。断言できないけど。
・オロチモン
アイズモンが進化した完全体。
次週のアレと比べても姿の傾向が違いすぎるんで、最初は別個体かと思いました。
そのパワーはアイズモンと同じく世代離れしており、6大完全体でも態勢の整わない状態では
歯が立たないほどです。丈先輩が言っていた通り、完全に不意を突かれた形。
もはや究極体に迫る力があるかもしれません。長期にわたってデータを蓄積したおかげでしょうか。
あらすじにある通り本体はたったひとつ、中央の頭だけです。
他の首はすべてダミーであり、光子郎の表現に倣うなら手足にすぎません。
そのため、攻撃を受けた際は必ず中央の首をガードするような動きを取ります。
もともとデザイン的にも、他の首のほうが防御力が高そうに仕上げられていますしね。
しかしこのカラクリは太一に速攻で見破られ、ターゲットとされます。
おまけに他のメンバーが他の首を誘導したので、ガードがガラ空きになってしまいました。
そこをトライデントアームとジガストームで肉薄され、ギガデストロイヤーで斃されました。
弱点を突けばまだなんとかなるあたり、本物の究極体クラスに比べたらまだ可愛いほうですね。
…と思ったら、次回でさらに進化するみたいです。
やはり、現実世界のデータはデジモンの進化や強化を促進するのでしょうか?
★名(迷)セリフ
「受験生は落ちたらダメなのに〜!」(丈)
オロチモンのブレスの余波で乗ってたガルダモンごと吹っ飛ばされながら。
本作では受験生であることが何かとネタになりますが、このセリフもそんな一環です。
「本物の渋谷への影響… 異なるはずの時間の流れの同期…
アイズモンは、僕らの世界から膨大なデータをこちら側に引き込んでいた……
それは、一方では東京の大停電という混乱を起こし… また一方では、この東京…
デジタルワールドでありながら、僕らの世界とリンクした特異な空間をつくりだした……
そして、あのオロチモンへの進化……
これらの出来事すべてが意味を持ち、ひとつに繋がっている……
そう仮定して考えてみると、何か…見えてきそうかも……」(光子郎)
やり取りなど一部略。長ゼリフです。
この考えに至ったのは一種の直感なのでしょうけど、何か裏がある可能性は高いということですね。
でなければ、こんなセリフは言わせないでしょうし……
「お兄ちゃん……」(タケル)
おおむね5ヶ月ぶりに喋りました。中断抜きにしても3ヶ月ぶりということになります。
次回から出番が増えそうですが、今のところは貴重なセリフ。
「そう…きっとなんとかなる… いえ、やってみせる!」(空)
太ヤマ組以外の締めを飾るセリフ。
盛り立ては丈先輩がやってましたが、決意表明の代表は彼女がやる感じですね。
「かなりやばいってのに、ずいぶん物好きだな」(ヤマト)
「やばい目なら、旅の途中で何度も遭ったさ」(太一)
「…そいつは俺も同じだ」(ヤマト)
こちらは太ヤマ組の決意表明。
少しずつ通じ合ってることがわかる場面ではあります。
「ふぃ〜、今度ばかりはやばかったよなぁ」(太一)
「うん、うん」(アグガブ)
「だから最初に言っただろ」(ヤマト)
「…けど、なんとかなったじゃん?」(太一)
戦い終わって。上を受けてのセリフでもあります。
本作の太一は本当にブレないというか雑味がないというか、打たれ強すぎですね。
それはそれとして、ここのニカッと笑いはなかなか良い絵面です。
5GoGo45話だったかのキュアドリームを思い出したのはたぶん中の人のせい。
★次回予告
なんかアイズモン究極体みたいなのがでてきましたけど、名前はなんでしょう。
そしてよーやくタケヒカに出番が回ってきそうですが、もしかして二人同時?
まあ8人目を巡ってどうこう、を二度やってもしょうがないんですが。